OLと女優 72 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

私はどうしたんだろうと高田君を見ていたけど、


しばらくするとスクッと立ち上がり、


「要するに俺、紺野部長が好きなんです!」


突然の告白に私は呆気に取られてしまった。


高田君には悪いけど私は笑ってしまった。


「高田君。それは自分で言うのもなんだけど憧れと好きを間違ってるのよ。


新入社員にはありがちな事よ。」


「違います!マジで紺野部長の事が好きなんです。」


「だって、同じ年位の可愛い子が沢山いるじゃない。なんでこんなおばさんを。」


「おばさんなんかじゃないです。だって部長26じゃないですか。」


「でも、私は結婚を決めるまでにかなり迷ったのよ。


女性にとって結婚は一代決心だからね。」


「迷う様な男なんですか?」


「そう言う訳じゃないけど…。」


(かなり迷った男だけど)


内心思ったけど、まさか光と付き合ってる事は言えないから


ちょっとした嘘をついた。そしたら高田君、凄い事を言ってくれた。


「迷う様な男なら、タイマン勝負させて下さい。


俺が部長に相応しいか、その男が相応しいか。」


「タイマンって…。」


(無理よ~。光に会わせるなんて)


段々、私は高田君に追い詰められていた。


でも光がこの話を聞いたら、


「会ってやる。」


って言いかねない。どうしよう。専務に報告する前に問題発生だわ。