OLと女優 41 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

「っ…」


「友梨香ちゃん、雄二君に握手してもらっても全然嬉しそうじゃなかったもん。


光君の事を考えたんでしょ?」


「誰があんな奴の事なんて…。」


「でも、うちでは芸能界の話はしないってルールだったのに、


最近友梨香ちゃん、光君の話がちょくちょく出るよね。」


気が付かなかった…。


「…ごめん」


うつむいた私の肩に手を置いて、


「謝らなくていいの。ねぇ、もしかしたら友梨香ちゃんも光君の事、


好きなんじゃないの?」


「そんな訳ないじゃない。あんなに振り回されて、


何を考えてるか分からない奴の事なんか。」


ドキリとした。いつの間にかいつもあいつの事を考えてる


私がいる事に今さら気が付いたから。


「だから、だよ。何を考えてるか分からないから気になるんじゃないの?


私から見たら2人の会話はとても楽しそうだったけどなぁ。」


紗由理は嬉しそうに、すでに私達は付き合うべきだと私に言った。


…そんな事言われても困る。気持ちは正直、


あいつに傾いてるかもしれないけど。