OLと女優 40 | Vicissitudes de richesse ~七転八起~

Vicissitudes de richesse ~七転八起~

人生、転んでも立ち上あがれば勝つんですよねぇ
だから、転んでも立ち上がるんです
立ち上がって、立ち上がり続けるんです

泣きつかれて私はいつの間にか眠っていた。


紗由理小さな部屋の扉を叩くノックで目が覚めた。


「友梨香ちゃん?今、いい?皆、帰ったよ。


雄二君がいる時に声をかけた方が良かった?友梨香ちゃん?」


「ううん。別にいいよ、入っても。それに雄二君には握手までしてもらったし。


ちょっと、話そ。」


紗由理はすでに普段着に着替えていて、おずおずと私の元にやってきた。


紗由理はストンとベットに座り、


「もしかして、寝てた?」


私の顔を見るなり指で私の頬を指しながら笑った。


「なんで判るのよ~。」


「顔に枕カバーの痕が付いてる」


そういえば今日の枕カバーはワッフル生地の物だから、


うつぶせに寝ていたら、顔に痕がつくはずだ。


私は頬を痕か消える訳でもないのに、頬を撫でながら、


「うっさいな~。」


と照れ隠しをした。そして、さらに照れ隠しをする様に私は、


「この~、何しにきた。こら、正直に言え!」


笑いながら、紗由理の首を後ろから体ごと抱きしめた。


でも紗由理はそんなおふさげに乗ってこらず、


ゆっくりと身体を上げると私をじっと見、


「友梨香ちゃん、ホントは雄二君は単純にファンであって、


恋人とかになりたい訳じゃないんだよね。


光君も彼女扱いされるのって嫌なんじゃない?」