あらすじ
どこにでもある学校、どこにでもいる生徒、どこにでも訪れる日常。
部活動に全力の生徒、恋をしている生徒、放課後ただ喋っていたい生徒、目立つ生徒、目立たない生徒。
それぞれがそれぞれの毎日を送る中、文武両道で皆からの人気もあるバレー部のエース桐島が、突然部活をやめてしまう。
桐島がいなくなったことによって戸惑う生徒、はじめから桐島達とは遠い存在だった生徒。
同じ学校、同じクラスにいながら、決して交わることのなかった線が交わりはじめる。
ずいぶん間があきましたお久しぶりです!
新作映画だけだとなかなか間も持たないので、観た旧作映画もこうして感想書いていこうかなと思います。
この桐島を観る前にももちろんDVDでたくさん観てましたが、それはのちのち。
さて、タワレコへ行き、予約していた桐島のBDを受け取ったのが発売日!
帰って、0時頃にさっそく再生し、一周目終わりですぐにオーディオコメンタリー再生。
そのあと180分に及ぶ特典ディスクも観てすっかり朝まで。
劇場にも2回足を運んで、待ち遠しかったBDということで本当に楽しめました!
何がよくてそんなにこの映画を気に入ったのかと言われると、ずばりここ!というのは難しいですが、本当に自分の人生の中でも大好きな映画ベスト1を争える作品です。
2時間通して全く無駄なシーンがなく、全てのシーンに出てくる人の動き、言葉、感情、観るたび何度も何度も新しい発見があります。
よく言われてますが、誰しもがこの映画の中の誰かに感情移入できるようになってる作りは本当に素晴らしいですね。
例えば現実の僕は頑張ってもなかなかうまくなれなかった野球部を途中でやめ、帰宅部として放課後は友人とバカな話をしながらも、女の子とはほぼ無縁な高校生だったのですが、この映画では桐島の代わりにリベロを任された生徒、帰宅部男子3人組、映画部の前田達など、それぞれの小さな感情ひとつひとつに自分を重ねて観ていました。
「ここがいいよねー!!!」と語りたくなるシーンが山ほどあるのもこの映画の素晴らしい点です。
あげていくとキリがありませんが、やはり1番衝撃的なシーンは神木くん演じる前田が、教室に自分の映画の台本を取りに戻るシーン。
これは、レイトショーの映画館で悶えのたうちまわりました。
その前の映画館のシーンが素晴らしかった分、凄まじい衝撃。
そして現実的。
童貞くさい青春を送った僕として、グミ・チョコレート・パインを思い出させるそのシーンも本当に心にきました。
つい「いや1番憧れるやつこれー!」と叫びたくなります。
普通の映画だとそこからどんどんロマンチックな方向に進んでいくのですが、この映画では圧倒的な現実を見せつけられます。
映画の演出的な話でいうと、観てる側からしたら「桐島って誰?何者?」という状態で何度も何度も別人物の視点で繰り返される、桐島が部活をやめた金曜日がとても面白い。
徐々に、徐々に、桐島がどんな人物なのかわかっていくのと同時に、学校内でのグループとして、本来交わるはずのない生徒達それぞれの日常をえがいてるんですね。
これが非常に飽きさせない、画面に食いつかせる作りになっていて、結果的に起こってることで言えば現実の世界にでも全然起こり得る大したことのない日常なのですが、それをとてもドラマチックに思わせててくるんです。
この映画に出ているのは高校生達で、高校生の頃って学校が全てで学校が世界だったじゃないですか。
その世界が変わる変わらないって話なんだから、そりゃドラマチックでドキドキするはず。
その撮り方観せ方がうまいので、違和感なくいつの間にか映画の世界に入りこめるのです。
また俳優陣の達者なこと。
神木くんは言わずもがな、幅広い役を演じられる元天才子役で今は立派な名優ですし、これまた実力派の若手女優さん、大後寿々花さんもいい演技してます。
他に出てくる生徒も、最近の学園ドラマ、映画でよく観る顔ぶれ
や、表情の見せ方が抜群にうまい清水くるみに、ズバ抜けて演技が巧みだった松岡茉優。
山本美月もハマり役ですし、この役で人気の火を爆発させた今1番旬の女優橋本愛ちゃんも本当に美しい演技です。
そして、この作品は群像劇ですが、表の主人公である神木くんとは対極の、裏の主人公と言ってもいい重要な役を演じた演技初挑戦の東出昌大くん。
彼は、素人目の僕が語るとですが、決してめちゃくちゃ演技がうまいというわけでもなく、本人が語るところによっても、何度も何度もリテイクしたり、涙を流すシーンではなかなか泣けなかったりと、初挑戦でたくさん苦しむところもあったらしいのですが、憂いを帯びた視線と、切なげな表情、目の奥の空っぽさが役に抜群にハマっていて、何倍にも何十倍にもこの映画をひきたてる大きな要素になってます。
期待の若手役者だらけな中、本当に全員が素晴らしい存在感を放ってるのですが、それは本人達のポテンシャルももちろんですが、キャスティングが完璧だからここまでの化学反応を起こしているのでしょう。
名前と実力のある役者、旬の役者、演技初挑戦の役者、それぞれがハマり役な中こういったバランスもこれ以外ないという塩梅なのです。
と、途中途中語りたいシーンや、画の美しさ、言動、感情の意味、俳優陣の演技、自分はどこでどう思ったか、なんてたくさん話したくなる映画間違いなしですよ。
そして、1番熱いシーンがクライマックス屋上のシーン。
あそこで僕はボロボロと涙が出てきました。
他にも山ほどグッとくるシーンはありましたが、僕としてはやっぱり前田の感情が爆発したときの、彼なりの革命の起こし方はとてもシビれます。
積み立てて積み立てて積み立ててきたものを一気に昇華させる、カタルシスの塊みたいな、映画界に残るクライマックスシーンだと思います。
とにかく本当に素晴らしい映画ですので是非観ていただきたいです!
DVD、BD発売しましたが、まだまだ名画座などの映画館で上映するところもあったりするので、よければぜひ。
これは本当に映画館までいって観て欲しい映画なんです。
そう語りたくなるとても美しい、面白い作品。
僕もまた時間があったら観に行こうかと思います!!