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ぼくらの映画感想文

映画も音楽も漫画も好きなので、夢追うフリーターとしてTSUTAYAでバイトしてます。
批評、評論、感想だったり映画を観たら人に話したいことって出来ると思うんですけど、話す相手がいないからここに書くことにしました。
お粗末さまですがよろしくお願いします。

あらすじ

大学の講義、恋人同士くっついたり、本を読んだりしている生徒が多い中、ひとりの男は教科書も持たずに黙々とノートを取っていた。
その男のことが気になった花は、講義のあとに声をかける。
2人はやがて恋に落ち、仲は深まっていくのだがある日、男は自分は狼男であると花に告白する。
それでもなお強く結ばれた2人の間に、おおかみこどもの雪と雨が生まれる。
父親亡きあと、2人の子供を女手ひとつで育てることになった花。
しかし、普通の子供も狼ももちろん育てたことのない花は自由奔放に育つ子供2人にうろたえる毎日である。
そんな親子3人の成長物語。


すごくよかったですー!
映画館行こう行こうとしてて、結局行けずにレンタル開始まで待ってました。
買ってもいいかな、と思ったけど、キリないので。
バイトとしてはよくないですが、レンタル解禁の朝からいきなり観ましたー!

まずなんと言っても画が綺麗。
これはシーンとして綺麗な物から、純粋に絵として綺麗な物、細田守の絵柄やキャラデザもとても好みなので、目は最初っから最後まで観たされまくりでした。

お話の方はというと、個人的になかなか面白かったサマーウォーズより、ちょっとボリュームにかけるというか、サマーウォーズが世界を救う話だったからっていうのもあるけど、規模は小さく感じます。
ものすごく簡単に言ってしまえば、母親が子育てに苦難するだけのお話なので。
ただそんなシンプルな話だからこそグッとくる内容と、ただの子供ではなくおおかみこどもだというスパイスがしっかり効いてるので、退屈なことはありません。

シーンや演出として良かった点は、花と狼男の生活のシーンや、雨と雪が学校生活を送りながら成長していくシーンのように、作中なんどか出てくるダイジェスト的に時間の進む経過を見せる手法がとても好みでした。
特に前述した雨と雪が学校生活を送りながら成長していく場面なのですが、横並びになっている教室を1年生の雨、2年生の雪、3年生の雨といった具合に画面が横に流れていくのがとても小気味よく気持ちよかったです。
短い時間で長い年月を表現しているのに、それぞれがどういった成長の仕方をしているかはっきり伝わってくる素晴らしいシーンです。

気になった点として、序盤で父親は亡くなり、あっけなく物語から退場するのですが、退場のタイミングが割と唐突で驚いてしまいました。
しかし、終始名前が出てこないことからも、彼の存在は物語導入のスイッチとして以外の役は与えられていないので、あえてそういう風に描いてあるのでしょう。
にしても、唐突といった感じは否めないので、映画のそういう部分がどうしてもひっかかってしまう人は、もっと緩く観ていただけるとしっかり楽しめると思います。

物語のクライマックスは、雨と雪がそれぞれ狼として生きていくか、人間として生きていくか、それぞれの決断を行動に移すところですかね。
グッとくるシーンはもちろんこの山場に多いのですが、あまりこれ以上ネタバレしたくないので実際に観て感じて欲しいですね。
話のテーマでもある、とても大切な肝の部分なので。
雪のカミングアウトや、雨の決断など、とても素晴らしいです。

そして、母親である花の愛。
愛に溢れた人間として描かれていて、母親として、人間としての理想が詰まりすぎてるキャラですね。
完璧すぎないところも完璧というか。
人に与える愛がとてもあたたかいので、帰ってくる愛もとてもあたたかい。

そういった具合に、全編通して悪い人がひとりも出てこないので、ハラハラしたい人や、刺激を受けたい人には物足りないかと思います。
普遍的な親子の成長物語として素晴らしい出来であるとともに、細田守らしさを失わない姿勢は素晴らしいですね。
思えば時をかける少女はもちろん、ぼくらのウォーゲーム、サマーウォーズですら、敵はあれどそこに悪意はなかったというか、本当の意味での悪い人間が出てこないので、おそらく人の悪い部分を描くのが苦手なのでしょう。
そこが悪くいうと生ぬるさでもありながら、味でもある、細田守の売りなんだということを証明する映画になってます。
なので、細田守作品が苦手ではない人なら最初から最後までしっかり楽しめることでしょう!

感じた見所は綺麗な画と、母親含む三人の成長、元気っ娘から思春期丸出しになる雪の可愛らしさと、それをはるかに凌駕するショタ雨のとんでもない可愛さですかね。
雨の「大丈夫して?」は子供が好きな人ならイチコロだと思いますよー!
成長した雨ももちろん愛しく、そして凛々しいです。

僕はとても楽しめました!
もう一度観たいなー、今度買おうかな。