「連休明け市場に変化は」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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本日のつぶやき  10月9日

レグザムフォレックス
チーフアナリスト
岡安盛男


先週の米雇用時計では失業率が7.8%と予想の8.2%を大きく下回ったことドル買いが進みました。
発表直後の動きはクロス円やドル円が上昇。しかし、その後はドル高円高の動きが強まり終了。米国はコロンブスデーによる連休前という事もありポジション調整の動きとみることもできます。昨日は日本や米国、カナダといった市場が休場。市場参加者の少ない薄商いの中で先週末の円高ドル高の動きが目立ちました。世界銀行が東アジアの今年の成長率を引き下げたとの報道でクロス円が下落。通常では反応しそうにない材料でも反応するなど全般に悲観的なムードが漂いました。
今日は東京で48年ぶりにIMF世界総会が開かれます。総会では欧州債務危機や米国財政問題など世界経済が中心テーマとなりそうです。特に新たな対策が打ち出されるとの期待はなく、協力してこれからもがんばることが改めて示されるものと思われます。この中で、主催国側の日本に対しては好意的な意見が期待できそうです。特にラガルド専務理事は円高に対する我が国の状況に理解を示しているだけに、開催中は少なくとも円高には振れにくいとみます。ただ、今日はEU財務相会合、ドイツとギリシャ首脳会談などが行われ、スペインやギリシャ問題によるリスク回避の動きが懸念されます。
今日は連休明けとなるNY市場が先週末の動きをどう受けとめてくるのか注目ポイントです。
9月の米失業率の低下はQE3前のもので、今後更に低下期待が強まるとみます。これで、QE4観測が後退し低金利の時間軸前倒し観測が強まればドル買いが進むことになります。
欧州や中国の景気減速が強まる中で、今後米国景気が世界のけん引役になるのか注目されます。

<ドル円>
昨日はクロス円の下落がドル円の上値を抑えた格好となりました。薄商いという事もありますが、悲観的なムードが強くリスクオフの動きが強まります。今日のIMF総会、木曜はG7が東京で開催されるなど円高牽制の動きが強まると考えます。連休明けとなるNY市場でセンチメントに変化が現れるか注目。時間足からみると半値戻しの78円10銭付近で昨日は下げ止まりました61.8%戻しの78円付近がサポートされるようであれば再び上昇トレンドに戻るとみます。
レジスタンスは78円60銭、78円85銭。


<ユーロ円>
5日連続の陽線が昨日終了。1円40銭近くの下落となり3円近い上昇幅の半値戻しとなりました。101円20銭付近の半値戻しレベルを固めることができれば再び上昇トレンドに戻るとみますが、もみ合い時間が長くなればもう一段下値を試す展開とみます。サポートレベルは100円80銭、100円50銭。レジスタンスは102円00銭、102円50銭。

<オージー円>
昨日は6月以来の安値79円39銭まで売り込まれました。79円30銭付近を下回るとベアセンチメントに転換するとみていましたが、かろうじて折り返してきました。明日は雲のねじれもみられ、そろそろ流れに変化が現れる頃とみます。今日はRBAロウ副総裁の講演があり更なる追加緩和の可能性を示すか、或いは同国景気への強い見方を示すか注目されます。レジスタンスは先週のNY終り値80円10銭、61.8%戻しの80円30銭、失業率発表後の高値80円90銭。