「連休明けのNY勢の動きに注目」 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

-~ 岡安式相場の読み方 ~




昨日はNYがレーバーズデーのため休場となり動意が乏しいもののドルは全般に上値の重い展開となりました。
欧州時間にスペインのアンダルシアが緊急融資を要請。先週のカタルーニャに続きこれで4州目となり政府は7月に発表した180億ユーロ規模の基金設立を迫られることになります。
一方、ドラギECB総裁はECBが年限3年程度までの国債購入は問題ないと発言。短期国債の購入は中銀による国家財政ファイナンスに当たらないとの認識を示しました。また、今回のECB理事会では新たな債券購入プログラムの詳細を発表する準備があることを示唆。この日もドルの下落傾向が強くユーロは対ドルで上昇。市場の流動性は低下していたこともありますが、売られやすい豪ドルに対しユーロや円が買われやすいといった傾向が目立ちました。
夏休みも終わり連休明けとなるNY市場はそろそろ本格的に動き始める頃です。今日はISM製造業指数が発表され、その中の雇用指数に注目が集まります。先日のバーナンキ議長の講演で雇用への関心が強いことが明らかとなったことで市場は過度に反応する可能性があります。
また、今日のRBA政策会合でユーロオージーの上昇が継続するか反発するか注目。



<ドル円>
週明けのドル円はQE3期待の高まりからドルと円の金利差縮小によるドル売りが先行。また、中国の8月PMIや豪州小売売上が予想を下回ったことで計減速懸念からドル円は一時78円18銭まで下落。その後はじりじりと値を戻すものの上値の重い展開に変化はみられません。
円高というよりも、ドル安の展開によるものでQE3期待が少しずつ織り込んできたように見えます。しかし実際にQE3を実施する可能性はそれ程高いものとも思えません。米雇用統計では14万人近いとの予想や、失業率も8.2%に低下するとの観測もあります。もしそうであればドル買戻しの動きが強まることからここからのドル円の売りも慎重にならざるを得ません。
目先は78円60銭から78円ちょうど付近でのもみ合い継続とみます。


<ユーロ円>
スペインのアンダルシアが緊急融資を要請するなど、スペイン政府も欧州に支援要請をするのは時間の問題と考えられます。ECBのドラギ総裁はECBが3年程度の国債購入は問題ないとの見解を示しました。また、ECB理事会後の会見では新たな債券購入プログラムの詳細を発表する準備があることを示唆したことでユーロは上昇。NY市場が休場となっていたこもありそのまま引けてきました。明日からはトロイカがアテネに入りギリシャの審査を再開。12日にはドイツ連邦がESMについて判断を下すなど目先はユーロに対する懸念が後退。ユーロは好材料に反応しやすい状況となっています。99円から98円のレンジ内でのもみ合いから抜け出すとすれば上値方向が有利。

<オージー円>
RBA会合では3.5%の政策金利が据え置かれる見通しです。しかし、市場では既に年内に政策金利を3%まで引き下げるとの観測もあり既にそれも織り込み始めています。声明文で追加緩和を示唆する文言にどこまで反応するか注目。今週は豪州第2四半期GDPや8月雇用統計、そして7月貿易収支などが好調な結果を示すとの観測もあります。商品相場が下落しているもののオーストラリア国債は記録的な上昇となっています。海外からのオージー買いの動きもある中で、継続中のオージー円の下落トレンドに変化が出るか重要なポイントになりそうです。