年初からのユーロショート一巡 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~


昨日のEU財務相会合ではギリシャ債務減免交渉の決着がつかずに進められるなかで期待感だけが先行してユーロは上昇しました。
EUの財務相はギリシャ債務に関し、交渉期限を設けているわけではなく協議は継続するとしました。
交渉は民間債権者が保有する2050億ユーロを1000億ユーロに減免する事を目指しているといわれ、昨年10月に大筋合意していたものをもう一段の譲歩を促していると思われます。
フランスのバロワン財務相は具体的な進展があったと表明した事から昨日はユーロのショートカバーが一段進み1.3ドルの大台に乗せてきました。
一時97円付近まで下落したユーロ円もこの日は100円ミドル付近まで上昇するなど市場にはユーロに対する懸念が後退。
元々年初からのユーロ売りの背景にはフランスやイタリアなども含めた格付け引き下げの噂が流れた事で3月末までに大量償還の来るイタリア国債などの償還への不安感が拡大した事にありました。
それが、先週は格付け引き下げ後始めて行われたフランスやスペイン、EFSFといった入札結果が格下げ前以上に好調な結果となった事でショートカバーにより上昇。
ただ、先週末に決着するとみられたギリシャ政府とIIFとのギリシャ減免交渉が長引いていた事で週初から売りがみられました。
昨日のユーロ圏財務相会合での債務問題の進展が期待された事を切っ掛けにユーロ円、ユーロドルは上昇し年初からの下落前のレベルまで戻した事で、一先ず目先のショートは解消したとみてよいかもしれません。
今の勢いに乗って更にもう一段のユーロ上昇も期待できそうですが、ここからは寧ろドルの材料が中心になりそうです。
明日のFOMCではゼロ金利政策の長期化を再度確認する事になると予想されますが、これでNYダウが上昇すればリスク選好によるドル売りの動きが活発になると考えられます。
そうなればユーロは対ドルで更に上昇し、クロス円も全般に上昇すればドル円も底堅い動きが見らそうです。