リスク回避のドル買いは短期的 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

スペインの選挙結果は既に先週末のユーロ買いによりほぼ織り込み済みとなっていたところにフランスの格付け引き下げの可能性を示したムーディーズの週間報告を機にユーロ売りが強まりました。
1.3530付近から100ポイント下の1.3430まで下落した事で豪ドルなどの高金利で資源国通貨が特に売られました。
一方、米国財政赤字削減速合意が決裂したとの観測が高まりリスク回避の動きからNYダウが売られ米国債が買われる動きとなりました。
今年7月に米国債務上限引き上げ問題の混乱から格付け引き下げによるドル売りが強まった事から、本来はこの材料はドル売りに反応するものと思われました。
しかし、この時点では短期的な反応としてのドル買いが強まったと考えられます。
また、24日が感謝祭という事もあり連休前のポジション調整としての動きとも考えられます。
いずれにしても、このドル高は短命におわると考えてよいかもしれません。
結果的に昨日はドル高円高の動きが加速したことでドル円は殆どもみ合い状態が続いています。
これだけクロス円が下落する時にはドル円の売りも強まりそうなものですが、今回は覆面介入が行われているのか、或いはドル円のショートカバーが入り始めている可能性があります。
いずれにしてもドル円の底堅さが気になります。
昨日発表された日本の10月貿易統計では予想を下回り貿易赤字に転落しました。
中国や新興国への輸出が減少する一方、震災の影響もあり輸入が増加している事から貿易赤字は継続するとの見方が増えています。
実際にドル売りの玉が減少しているという事になります。
明日が日本の祝日となる事から今日明日でポジションの調整が終わり静かな相場展開になると思われます。
日本が休場となれば介入が入り難いためドル売りを仕掛け様とする動きが考えられますが、下値は限定的となりそうです。
寧ろ、ポジションの戻しによるドル売りが始まるとすれば来週の連休明けからとなり、その時にクロス円が上昇しドル円がどちらに傾くかでドル円の目先の動きを占う事ができそうです。