残るは米国債務問題 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

注目のユーロ圏首脳会合ではギリシャの追加支援が合意に達した事で市場には一先ず安心感が広がりリスクへ選考の動きも見られました。
総額1090億ユーロの追加支援のうち民間部門は370億ユーロの寄与を行う事となり、EFSFのギリシャへの融資金利の引き下げと返済期限の延長でも合意されました。
欧州はギリシャ問題解決にすべてを盛り込んだ支援策を打ち出したことになります。
これにより、イタリアなどの信用危機を回避しようとする強い意志も感じられます。
これで格付け会社によるギリシャのデフォルトは一先ず回避されたとみてよさそうです。

目先の危機として、残るは米国債務上限引き上げが今日明日に合意に至るかどうか。
ホワイトハウスは昨日共和党が財政赤字削減策に関して合意に近づいていると報じたものの、オバマ大統領と下院議長の合意が近いという報道は否定されました。
手続きの期間を含むと22日までに合意に至らなければデフォルトの危機にさらされることから本日のNY市場は注目されます。
市場は楽観的な見方が多いものの、昨日はS&Pが50%の確率で今後3カ月間に格付け引き下げの可能性があることを示唆するなど予断を許しません。
結果的にユーロはギリシャ支援合意により上昇する一方で米国への不透明感が強まりドルが下落し、ドル円は目先の強いサポートとみられた78円ミドルを割り込みました。
介入警戒感は依然残るものの野田財務相や与謝野経済相のお決まりの発言では寧ろ市場に甘く見られ始めているようにも見えます。
昨日発表された日本の6月貿易収支は3カ月ぶりに黒字に転換するなど3月の時の状況とは異なることから、介入が入るとすれば76円を割り込むような急激な円高が再び起こたない限り難しいとみます。
ただし、ドル円の場合はクロス円の買いの動きもみられることから、このレベルから大きく円高に向かうというのも限界がありそうです。
今日は金曜日で、米国債務上限引き上げ問題の進展する可能性が高いことから、ドル円もそろそろ買い戻しの動きも見られるかもしれません。