イースター前のポジション巻き戻し | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~

ガイトナー長官は昨日、最近のガソリン価格の高騰で継続中であった景気回復ペースが落ちる可能性があるとの認識を示しました。
先週のG20では日本への復興へ各国が連携して支援する姿勢を打ち出すなど異例ともいえる声明を打ち出したのも、それだけ世界経済への影響が懸念される証しといえそうです。
先週発表された米3月消費者物価指数もコアが前月比で予想を下回しました。
イエレンFRB副議長やダドリーNY連銀総裁のハト派コメントを裏付けるものでもあります。
先週発表のベージュブックでは12の地区連銀で経済活動の改善が観られる一方で、新規失業保険数の拡大といった懸念材料もみられます。
これらから、来週のFOMCへの緩和解除の期待の声も少し後退がみられます。
しかし、これだけのタカ派発言が増えてきた事から何らかの変更の可能性は高いとみます。

先週末からは欧州もギリシャ債務の再編の動きが再び現実化してきた事からドルの下落以上にユーロ売りが目立ちました
今週金曜からはイースター休暇が始まる事からクロス円などのロングポジションの手仕舞などから円高に振れやすい状況が続きそうです。
来週は注目のFOMCを控えている事からそれまでは大きな材料が出ない限り新たなポジションを仕込む動きはないとみてよさそうです。

クロス円は全般に上値が重く、目先の材料も円高に反応しやすい状況が続くとみますが、下落幅は限定的とみてよさそうです。
G20では日本へどんな協力も惜しまないといった意思が感じられ、少なくとも円高が再び始まる可能性は非常に低いとみてよいでしょう。
そうなると、日本が危機的な状況を脱するまでは円買いを仕掛けたとしても短期的なもので終わるとみる事ができます。
日本も原発の影響から貿易黒字額が一時的に大きく落ち込む可能性が高まる中、今週水曜日には日本の3月貿易収支が発表されます。
この月は震災の影響はまだそれほど大きくはないと思われますが、少しでも減少の傾向がみられたら円安に反応し易いとみます。
ちょうどこの頃には円買い戻しの動きは大分収まった頃だけに注目したいと思います。

イースターやクリスマス前というのは、ちょっとして材料でも巻き戻しの切っ掛けにし易く、まともに受け止めると次の反応とは異なる事になりがちです。
米景気回復ペースの後退や欧州のギリシャ懸念等も次のポジションメークの時には市場の見方が変わっているかもしれません。