昨日は日本が祝日の割にはよく動きました。
特にユーロが格付けの話などから上下に乱高下するなど荒っぽい動きが目立ちました。
格付け会社フィッチがポルトガルの格付けをAA-からA+に引き下げ見通しもネガティブとし、ハンガリーの格付けもBBBからBBB-に引き下げる事を発表。
一方で、S&Pがフランスの格付けをAAAで据え置き見通しも安定的とした事でフランスへの懸念が払しょく。
これら好悪材料が入り混じりユーロは上下に約100ポイントの幅で上下を繰り返す動きが続いています。
ユーロは12月に入り安値1.3ドル付近から上昇して始まり1.35ドルを高値に再び下落に転じました。
昨日は格付け引き下げなどからユーロへの懸念が強まり、下落後最安値の1.30ミドルまで売られています。
ユーロへの不安感がここにきて強まったのは格付け会社が年末を控え格付け見直しを行っている事も影響しているようです。
格付けはあくまでこれまでの結果を現わすもので市場はある程度織り込んでいるものですが、市場の流動性が低下しているため反応し易いのかもしれません。
このユーロへの不安感が年末から年初に更に拡大するようであればユーロの下落幅が拡大するとみてよいでしょう。
薄商いの中で1.3ドルを下回れば損切りが発動され今年8月の安値レベル1.26ドルを目指す展開も予想されます。
ユーロ売りが強まればリスクの高まりから投資マネーは安全な円に流れやすくなるとも考えられます。
ただ、最近の動きをみると原油価格や金価格、そしてNY株価などの上昇は寧ろリスク後退の動きを現わすものです。
ユーロはNY株価との連動性が高いというのは前にここで書いた事もありますが、米国の景気回復期待がユーロ不安をも払拭できるか今後注意して見ていきたいと思います。
クリスマスを挟んだ値動きは一過性になりやすいことから、行って来いの動きになりやすいので深追いは禁物です。
本番は年末から年初が勝負の始まりになるのではないでしょうか。