ドルの底堅い動きが継続しています。
昨日の欧州市場ではユーロに対する売り材料が満載。
ユンカー・ユーログループ議長「ドルは過小評価されている」
アイルランド首相「国家の問題は非常に深刻」
メルケル独首相「一部加盟国による膨大な赤字がユーロ圏にとって最大の問題」
ポルトガル政府は来年度の予算案をめぐる野党との協議打ち切りで成立に暗雲
などドル上昇地合いのなかでユーロ売りを加速。
NY市場では国債買い入れ規模が予想より少なくなるとの観測が広がりドル金利上昇と共にドルが買われNYダウは下落。
しかし、この観測が市場で取り沙汰される事自体市場のドルショートが偏り過ぎていたという事かもしれません。
大手米系金融機関では購入プログラムの規模を1兆ドルから2兆ドルと試算。発表前に買い戻しの動きが入る事で、実際に予想通りの規模になればドル売りが強まる事も考えられます。
テクニカルでみるとユーロドルは1.37ドルのネックレベルの手前の1.3734ドルまで下落し戻されています。
ドル円も82円には実需の売りなどが並んでいる事から81円96銭で折り返しています。
ただ、戻しの幅はそれ程大きくない事から依然としてドルの上値を試す流れは変わらないとみます。
ここで、再度試して抜けきれないとなれば市場は迷い始める事になり、ドル上昇の正念場とも言えるかもしれません。
豪ドルがドル円相場をリードしているという見方を示す意見を今朝観ましたが、それはどうでしょうか。
昨日のセミナーでもお話ししましたが、今回の相場をリードしているのは米ドルです。
クロス円の動きを参考にすると相場の動向を見誤る事になるかもしれません。
今日は日銀の政策決定会合を控えます。
もし、今回日銀が新たな量的緩和策を打ち出すなどすれば、この時点ではかなりインパクトはあると思われます。
週末と月末の前日という事から最後のショートカバーが入るか注目したいと思います。