ユーロ安にも一服感・・・今日明日のNYダウの動きに注目 | 岡安のFXブログ レグザム・フォレックス

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-~ 岡安式相場の読み方 ~


市場は疑心暗鬼により必要以上にリスクに過敏な状態がどこまで続くのでしょうか。
少し前には株価にそれ程影響を及ぼさなかったユーロ下落も、ここにきて世界の株式下落を引き起こす要因に発展してきました。

債券市場でも質への逃避から米国やドイツ、そして円などの国債に集まり始めています。
一方で、ギリシャやスペインなどの国債の下落は進むなど、格差の広がりが目立ちます。

更に、北朝鮮が韓国と全面的に関係を断絶すると発表するなど、地政学的なリスクの高まりなどが一層資金の動きを臆病にさせたといえます。
NYダウは最終的に1万ドル台で引けたものの一時300ドル近く下落するなど、この悪循環を絶たないと株価の下落が止まらない可能性が高まります。


米国は株価の下落に対して債券やドルが買われているだけに、それ程切羽詰まった状況とも思えません。
それは日本も同様でしょう。
しかし、これ以上の株価下落は回復の兆しを見せ始めた米国経済にとって無視できない状況になると考えられます。
更に、問題はドイツ以外の欧州における債券安とユーロ安、そして株安のトリプル安状態の国々です。


この動きを速やかに止める唯一手っ取り早い方法はユーロの買い介入しかないかもしれません。
問題は、ユーロ圏以外への輸出比率の高いドイツなどにとり、今のユーロ安債券高が寧ろ心地の良い状態であるということかも知れません。


その辺の欧州の足並みの乱れを突くように市場はユーロ売りを仕掛けてきたようにもみえます。
しかし、そのユーロ売りも昨日の動きをみると少し疲れが見えました。
ユーロドルはアジア市場からスペインの地銀破綻の材料をバックに前回の安値1.21ミドルを試す動きがみられました。
しかし、結局1.2175ドル付近で失速。NY株式市場が大きく売られて始まったにも拘らず、ユーロは寧ろ買い戻しが強まりました。
結局実需の売りを伴わない投機中心の売りであった可能性があります。


クロス円も全般的に前回の安値付近を試しに行った後に折り返されています。
ユーロドルやクロス円、そしてドル円も一旦は底を固めてきている様にも見えますがまだ予断は許しません。
しかし、悪材料出尽くしとまではいきませんが、世界的な株価下落によりデカップリングのリスクが高まり始めました。
そろそろ相場の転換、或いは次のステージが始まる節目に近付いているかも知れません。

今日明日のNY株価の動きには目が離せません。


本日20時より月刊FX相場予報をオンライでお送りします。
読み辛い今の為替市場ですが、今後の動きをどう捉えていけばよいのかを
考えます。

お時間のある方はぜひご覧ください。