故人は夢の中で
先人は歴史の中で
囚人は牢の中で
病人は床の中で
それぞれにそれぞれの居場所がある
彼等はそこで生き続けるのです
その肩書きがある限り
彼等はそこで 生き続けるのです
忘れないで
遠く離れても過去はつきまとうことを
忘れないで
過去はいつのまにか人に知られることを
忘れないで
そんなのを気にする人は小さい人だということ
忘れないで
どんなひとでも肩書きがあること
忘れないで
そしてその肩書きには必ず居場所があること
でも
覚えている必要はないの
忘れなければ
今まで言ったことはすべて
覚えている必要はないから
どうしようもなくなったときだけ
思い出して
小さく折り畳んだ記憶は
ひきだしに仕舞われて
ぼろぼろになるかもしれないけど
なくなってしまうことは
ないのだから