The Legend of Mythica ~門が閉ざされてから10年~ | The Wonderful World of Disney

東京ディズニーシーのデイタイムレギュラーハーバーショーとして約8年公演されていた「ザ・レジェンド・オブ・ミシカ」、本日で終演から10年を迎えました。

 

 

 

ミシカは公演当初に何度か鑑賞したのですが、その後中学・高校へと進むにつれ、一度ディズニーから離れることに。それからしばらく経ち、あるときディズニーファンの特集でミシカが取り上げられ、水面に「Love」の文字を描くという内容がページの片隅に記載されていたことを覚えています。その時は半信半疑だったのですが、誕生日に家族でミラコスタに宿泊させてもらったとき、客室からこのショーをみて本当に水面に描くことを確認したときに衝撃を受けました。そして晴れて大学生になってから、ミシカを観た際、一筆書きのように「Love」を描くジェット隊のかっこよさに惹かれて、再び東京ディズニーシーに通うようになりました。このきっかけが無ければ、きっとパークに通うには至らなかったと思います。

 

 

ショー自体も好きですが、ディズニーという世界が好きなことには変わらず。良い意味でも悪い意味でも、青春時代を東京ディズニーシーで過ごせたのかなと思っています。ブログを始めたのも、Twitter(現X)を始めたのも、ミシカがきっかけでした。

 

 

東京ディズニーシーのデイタイムレギュラーハーバーショー、今年で開園から23年の時が経っていますが、歴代としては、初代「ポルトパラディーゾ・ウォーターカーニバル」と「ザ・レジェンド・オブ・ミシカ」の2つのショーしか開催されていません。ミシカが終演してから10年の間、後継ショーの開催どころか発表すらされていません。これは、東京ディズニーシーを運営するオリエンタルランド社の方針によるもので、固定のハーバーショーを開催しない代わりに、季節やイベントに特化するショーを開催する形に変わりました。

 

 

この方針転換通り、2015年から春はイースター、夏は散水、秋はハロウィーン、冬はクリスマスというように、季節・イベントに応じたショーが開催されることになりました。とはいえ、これのシーズンでないときにショーの設定がなく、日中は何もハーバーでショーが開催されないなんてこともありました。

 

時は2020年、新型コロナウイルスのまん延によって、臨時休園を挟んだ結果、感染症拡大防止を理由に小規模なハーバーグリーティングの設定に落ち着き、現在に至ります。運営的にはハーバーグリーティングがお客様から好評を得ているとコメントしていますが、何のショーもやっていない中でご挨拶のハーバーグリーティングしか開催されていなかったら良いか悪いかで良いとしか言いようがないんですけどね。仮にそれが今後の感染症拡大を懸念しての対応であれば、季節やイベントに固執しないレギュラーショーへの再シフトが賢明ではないでしょうか。

 

結果的に東京ディズニーリゾート40周年や新エリア「ファンタジースプリングス」に関するイベントショーも、全てハーバーグリーティングで済まされています。現時点で発表されている季節イベントに関しても、ハーバーグリーティングを実施することが予定されており、水上ショーを開催する兆しは見えません。ハーバーを埋め立てまで作った昇降ステージは日の目を見ることなく地中に眠るのみです。

 

 

では、ハーバーショー(水上ショー)はやっていないのか?と言われるとそんなことはありません。ナイトタイムレギュラーハーバーショーとしては、2022年11月から「ビリーヴ!~シー・オブ・ドリームス~」が特定日を除いて毎晩開催されています。水上バイクも、これまでのイベントショーでは4台使われていたものが、ビリーヴでは6台登場するなど、レギュラーショーなだけにちょっとだけグレードを上げてきています。予告なくカットしてくることは多々ありますけどね。

 

 

あくまでも個人的な感想ですが、ショーのストーリー展開があまり心に刺さるものではありませんでした。ミシカや季節・イベントショーは独自のストーリーで展開するのに対し、ビリーヴはショーの大半が映画のワンシーンを切り抜いただけです。そして、年間パスポートのない今の東京ディズニーシーにおいて、何度も観たい!通いたい!と思うようなショーではありませんでした。何かとセットで観るのであれば良いのですが、コロナ禍でエンターテインメントプログラムが拡充することもなく、パークそのものに興味が薄れたことから東京ディズニーシーから再び心が離れる形となりました。

 

2024年6月にファンタジースプリングスがオープンし、唯一無二のディズニーパークへと進化しましたが、一度体験してしまうとそれを超える感動はないので、何かしらパンチがないと惹かれるものはありません。

 

 

改めて東京ディズニーシーのメディテレーニアンハーバーを見た時、かつてあんなショーをやっていたなぁとか、こういうショーが良かったなぁって思うことが多くなりました。ディズニーパークで唯一「海」をテーマにしているものの、日中何もショーが開催されない未来がくるなんて思ってもいませんでしたので。もうこの場所でカイトが舞うこともないんですよね。

 

 

とはいえ、無理矢理ハーバーショーを開催したところでビリーヴのような中途半端な内容だったり、惰性でやってます感を出されても嫌なので、そのまま開催しない今の東京ディズニーシーの方が無難で合っているのかなとも感じます。結局は予算や人員の都合で開催できていないのは見え見えなので、このままお客様から大好評を受けているハーバーグリーティングを貫いて頂くで良いんじゃないですかね。転売・小銭稼ぎのためにグッズを買いたいだけ、とりあえずアトラクションだけを楽しみたい、SNS映えのために写真を撮りたい!って方々には何1つ不満はないでしょうし、これだけエンタメを削っても過去最高益を叩き出せているんですから、無理にお金をかけてエンタメを拡充する理由は運営側に何1つないでしょうから。2026年9月4日、東京ディズニーシーが25周年を迎える時に、どういうイベントショーが開催されるのか、今後も穏やかな港のままであり続けるのか、知りたいようで知りたくない未来です。そういうことを思いながら、ミシカ終演10年を思い返してみました。大丈夫です。ミシカを超えるショーは今後二度と開催できませんから。