ラベンダー栽培における標高 | forestwalkingのブログ

forestwalkingのブログ

2013年の暮れに、突然この世を去られた、理学博士 藤田忠男先生の研究を掲載していくブログです。

■ラベンダー栽培における標高

フランスのアルプス地方にラベンダーは自生していた。土壌の乾燥と標高の問題が精油の香りを決める。 精油の香りは芳香分子の含有率・構成比率により決まります。 特にラベンダーでは、リナロールと酢酸リナリルの成分比率により香りが変化します。 精油の芳香分子は原料となる植物の含有する芳香分子の含有率・構成比率がそのまま反映しているわけではない。 光合成や二次代謝の効率に関わる気象要素(日照時間・気温・降水量)により、植物の含有する芳香分子の含有率・構成比率が大きく変化する。 気象要素に大きな変化をもたらす要素の一つに標高差があり、

緑色植物は昼間は光合成が盛んですが、 植物は光合成した養分を夜間に呼吸で消費して、気温が低くなるほど呼吸が少なくなるため、 昼夜の寒暖差が激しい高地では夜間の養分の消費量が少なくなり、香り高い植物に育ちます。 このためラベンダーに限らず、珈琲・茶・ワインの葡萄などの香り・風味が要となる植物の高地栽培は古くから行われている。 ラベンダーはアルプスの高地から地中海に至る傾斜地の地域で自生し栽培されている。 地中海沿岸のコート・ダジュール付近からヨーロッパアルプスの最高峰モンブランまでがフランスアルプスと呼ばれている。 海抜800m辺りがラベンダーにとってよい環境らしい。 プロバンスの広い地域を指しているわけだ。 標高差、寒暖差がよいラベンダー精油をもたらすという。

厳しい環境の中で生きていく植物の知恵として、体内に大量・多種の生理活性物質を蓄えているのか。 これを人間は天の恵みとしていただいているだけだ。植物の方が知恵があるのではないか。


故 藤田忠男博士のホームページより転載