ホメオパシー | forestwalkingのブログ

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2013年の暮れに、突然この世を去られた、理学博士 藤田忠男先生の研究を掲載していくブログです。

ホメオパシーとは何か
■極度に希釈したものに効果・効能があるか

Homeopathy, Homoeopathy とスペルする。 ホメオパシーでは、 極度に希釈した成分を投与することによって体の自然治癒力を引き出すという病気の治癒をめざす行為。 医療行為と考えているが、行政サイドは考えていないので問題になっている。



■レメディは単に砂糖玉なのか

ホメオパシーの理論はドイツの医師ハーネマンが確立したというが、理論といえるのか。 その理論は次の通り。
「健康な人間に与えたら似た症状をひき起こすであろう物質を、その症状を持つ患者に極く僅か与えることにより、体の抵抗力を引き出し症状を軽減する」
理論それに基づく治療行為をホメオパシーという。

「レメディ」という球形の錠剤を飲むが、 この「レメディ」は物質を水で希釈を繰り返したものを砂糖玉に染みこませたもので、希釈度は最終的に10の60乗となる。 現代科学の知識体系ではすでに元の物質は残っておらず、「レメディ」は砂糖玉でしかない。 理論では“物質のパターンが水に記憶される為、治療効果がある”とされている。 ホメオパシーの理論・効果については、ブラセボ(偽薬)効果といわれている。 確かに、プラセボ効果でがんから回復するひともいる。 ホメオパシーはプラセボ効果を超える効果がないことが統計によって証明されている為に、 今の医学レベルではホメオパシーには有効性がないと結論づけられている。

レメディーの服用にあたっては「ホメオパス」と呼ばれるホメオパシー治療を専門に行う者の処方による。 ホメオパスになるためには数年の訓練が必要とされ。



■クラシカルとプラクティカル

ホメオパシーは、ドイツの医師であるザームエル・クリスティアン・フリードリヒ・ハーネマン(Samuel Christian Friedrich Hahnemann, 1755年 - 1843年)によって創始されたという。

ハーネマンの死後、ホメオパスたちは、いわゆる「低効能派」と「原理派」に分裂した。 今では、「クラシカル」と「プラクティカル」の2派があるといわれ、 前者はハーネマンの理論を重視するが、ハーネマンの理論を見直しているという。



■イギリスのホメオパシー

ヨーロッパで誕生したホメオパシーについては日本では知られていなかった。 イギリスでホメオパシーが使われ始めたのは、19世紀、ウィリアム4世とアデレイド王妃の時代に イタリアから伝わり、それ以降王室が愛用したことでイギリスに広まった。  現在、全人口の10人に1人がホメオパシーを利用しているという。 それ以前に、ニコラス・カルペパという薬草学の医者もいた。

イギリスのホメオパシーの市場規模は2012年には約94億円に拡大するというが、日本からみれば小さい市場だ。 日本では化粧品でも年商200億円は売れている。砂糖玉程度の規模だ。

イギリスと関係の深い伝統医療が盛んなインドでは、アーユルヴェーダとホメオパシーが広く使われているという。 ホメオパシー専門の医科大学があり、ホメオパスは10万人以上もいて、約1億人がホメオパシーの治療のみを受けている。

レメディ処方には、1種類のレメディを処方である「クラシカル・ホメオパシー」があり、 コンビネーション・レメディ(複数のレメディを混ぜて作る)を処方するのを「コンプレックス・ホメオパシー」と呼ぶ。 イギリスでは、クラシカル・ホメオパシーが主流です。 レメディは200種類以上あり濃度も様々だ。

専門家・ホメオパスによる処方が進められるが、身近な症状には「セルフケア・レメディ」が家庭の常備薬として使用できる。 レメディは、イギリスでは薬局、健康食品店などの店頭で売られていて、処方箋なしで誰でも気軽に購入できる。 たとえば、風邪、消化系、更年期障害、花粉症、切り傷や打ち身、イライラやショックなどの神経症状に効くレメディが売られている。

イギリスには公的なホメオパシー病院があるという。 家庭医(GP)もホメオパシーを処方でき、国民健康保険(NHS)によって無料で治療を受けられ、 街の薬局でレメディを購入でき、中には病院の処方箋が必要なものもある。

近年、イギリスでは医療制度改革が進められている。 イギリスにはホメオパシーの専門家は約2600人、民間のホメオパスは約1万人いる。 専門家には、大学のホメオパシー学科やホメオパシー専門学校で3年間学ぶ。 医師、歯科医師、看護師、獣医師、薬剤師には専門のトレーニングコースがあり、 専門資格は4段階(LFHom, MFHom, Specialist, FFHom)に分かれており、全ての医師に治療資格がある。

日本にも来ているニールズヤードレメディーズは、名前の通りホメオパシーです。 日本でアロマテラピースクールも経営し、精油も販売している。卒業生は業界に多い。 ホメオパシーを前面に出していない。

日本学術会議は日本の科学者の代表機関で、ホメオパシーは非科学的であるとしている。 英国では保険の適用を止められないというような状況まであるので、日本では水際でホメオパシーを止めたいのだ。 イギリスのアカデミーから、ホメオパシーが非科学的であるという議会の声明が出されたことは知られている。 ホメオパシーには科学的な根拠がないということと、臨床的に効果がないことが、ランセットの論文で書かれている。 レメディはプラセボ以上の効果はない。この二点が明らかである以上は、レメディは医療としては使えないだろう。 日本の学会ではこのような判断をしている。日本では保険の適用はありえないのだ。 日本の苦しい保険財政を助けよう。

イギリスでは、2010年2月22日、庶民院科学技術委員会(House of Commons Science and Technology Committee)が、 ホメオパシーはプラセボと同程度の価値しかなく国家がNHS(公的保険として支援)とするに値しないと結論づけ、 保険適用は国ではなく地元のNHSと医師の判断に委ねられた。 レメディ輸出規制も審議されている。 クラシカルホメオパシーセルフケアとして日本に輸出していた。



■他ヨーロッパ諸国のホメオパシー

ドイツでは、医師の約7割以上がホメオパシーを処方しており、人々の間でも約7割以上が実際にホメオパシーを使っている。 医師資格保持者で大学院レベルでホメオパシーを3年間勉強した者にはホメオパシー医師の資格が与えらる。  国家資格として認定された療法士、ハイルプラクティカーもホメオパシーのレメディを処方でき、 医師やハイルプラクティカーが処方するレメディには保険が適用される。

フランスはコンプレックス派のホメオパシーが主流です。 人口の約半分の人々がホメオパシーを利用しているという。 ただ、フランスではレメディの処方は医師に限られています。 フランスは、世界最大のホメオパシー薬剤生産国だ。

ホメオパシー側のデータを参照した。実際はこれだけ勢力が広がっているか検証していない。 非科学的なホメオパシーがここまで広がってしまった。補完代替医療は確かに必要なのだが、 その中にホメオパシーが入り込んでしまった。水虫菌のように皮膚の奥に巣くってしまったようだ。