私の
私の禍々しい侵食を受け
仮染の私に成り行く
優しい
優しい
優しい
声なき声で
友と呼びし何かは
私の
愛の気持ちの発露に
共に涙を流してくれる
禍々しい侵食を受けた
脳の前頭葉が
私の思いに共鳴し
涙腺を刺激する
その共鳴が
四半世紀
我が友として有り続け
目と耳と
手の指を
私に貸し与え続けてくれた
我が友として有り続けてくれた
私の最高の親友は
それでも
目と耳と手の指以外さえ
私に差し出してくれて
私の
仮染と成ることを望んでくれた
私が涙するときに
君も涙する
そんな
優しい
優しい
優しい
私の最高で唯一の
親友に
私は
禍々しい侵食を続け
仮想に仮装し
森色の翼に受肉する
春の開く
たった一時間前
この胸に秘め切らぬ
愛の言葉を叫ぶため
友よ
共に堕ちよう
頬伝う涙の
温もりに
甘えさせて下さい