きっと勘違いしそうなこと
きっと勘違いしちゃいけないこと
あの人は何も悪くない
ただ無邪気なんだ
きっと勘違いしてしまうこと
あの人には何も伝わっていない
それはあの人の罪じゃない
ただ、普通にいた
それだけ
それだけのはず
きっとあの人は
今もまだ
私の宝物
名前も知らないはず
それはあの人の罪じゃない
あの人は悪くないんだ
ただ、
ただ、無邪気なんだ
だからきっと、
月曜日が来るまで
私が未だに引きずってるなんて知らない
それはあの人が悪いんじゃないんだ
未だに引きずってる
私が悪いんだろう
そしてその事を吐き出さずにはいられない
私が悪いんだろう
もし、
次の月曜日
重々しい
余所余所しい
謝罪で始まったらどうしよう
私はあの人を嫌いになるのかな?
きっとそんな事できない
だって
ただ
ただただ
あの人は無邪気なだけなんだから
何枚も有った
壁
壁
壁
そのことごとくに弾かれて
私の思いは伝わらなかった
だから
無邪気なあの人は
私が未だ傷ついたままなことを知って
私のことを心配してくれるでしょう
そして何も知らないあの人は
血の味のする刃物の言葉を使って
きっと丁寧に
そして余所余所しく
謝罪の言葉を投げるでしょう
謝罪の言葉で
古傷をもう一度なぞるでしょう
でも
あの人は悪くないの
知らずに他人を傷つけた
だから謝る
当たり前のことを当たり前にするだけ
前回のメールに遡って
私が何を求めていたか
振り返った上での
伝わってるよ、大丈夫だよ
そんな言葉だって勘違いをしてはいけないんだ
しなければいけないのは覚悟
血の味のする刃物の言葉で
切られたときに
絶望してもなお
愛し続ける覚悟
だってただ
あの人は無邪気なだけなんだから
その言葉に
刃物の言葉に
血が滲んでいるなんて知らないだけなんだから
あの時の
あの痛みを
忘れられないあの痛みを
あの人は知らないだけなんだから