さえずり | Forest

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なんか詩とか描いてます

森に住む鳥は

 

ここだよ

ここだよ

 

私はここだよ

 

       …夜通し、さえずる

 

貴女には

聞こえているのか

    いないのか

 

鳥の住む

森の話をしなくなった

 

 

鳥は気づいてほしくって

何度も何度も

さえずるけれど

 

鳥の住む

森の話をしなくなった

 

 

貴女には

聞こえているはず

 

それなのに

 

鳥のことは話しても

森のことは話さない

 

 

もしかして

 

 

来ているのかしらね

この森に

 

 

もしかして

 

 

触れてるのかしらね

言の葉に

 

 

もしかして

貴女がわざと

隠すなら

 

それはとても正しいわ

 

この森は

貴女のためのものだもの

 

 

でも

 

 

もしかして

貴女がわざと

隠すなら

 

それはとても寂しいわ

 

森に住む

鳥にはけっして

 

貴女の姿が見えないの

 

 

ねぇ

貴女も夜をさえずる鳥ならば

 

こっそり

こっそり

 

ねぇ

こっそり

 

森に住む

言の葉色のその鳥に

 

クチバシ同士が微かに触れる

そんなキスを

 

この森に

触れたる証拠と

愛を乗せて

 

貴女と私の

夜の夢が覚めてしまう前に…

 

ね?