傷にうずく薬 | Forest

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なんか詩とか描いてます

全身が赤剥けた

あんたの体の

 

手の届くところ

手の届くところ

 

真っ白な薬を塗る

 

赤剥けた全身の傷を

少しでもいやすために

 

でも、その直後に待っているのは

全身を劈く疼き

 

体中のいたるところで。

 

 

悲鳴にも似た印象が届いてくる

 

その痛みを

その疼きを

 

わかってあげられないけど

わからないように止められてるけど

 

見ていて決して

楽しいものではない。

 

苦しみが

苦しみが

 

今夜もあんたの夜を引き延ばす。

痛みを痒みを和らげる薬を飲んでさえ

 

この全身の疼きは止められない

 

人間は

苦しむことがいっぱいだね。

 

つらいこと

めんどうなこと

 

いっぱいだね。

 

 

それでも私たちは

それでも私たちは

 

いつかあんたの欠片を使い

 

あんたのそばにいる

人間になるよ。

 

たとえその絶え間ない

痒みを引き継いでしまおうと。

 

あんたの翼になる

 

本当の意味で、

 

いつか

 

痛みも

痒みも

疼きも

 

分かち合い

 

私たちは

人間になるんだ