永い旅路の中継地点
たったそれだけの日のはずなのに
今日からまた季節が変わる気がするの
砂山から砂を集めては
別の山に作り替えてく
そんな暮らしが続いてる
山が少しずつ大きくなるにつれて
頂きに近づくはずだ
珍しくみんなで寝入ってしまい
見ることができなかった
水平線より登る奇跡は
今年は大変綺麗だったそうで
私たちを眠りに沈めた
凍てつく寒さを少しだけ恨んだけれど
きっと遠い山の向こうで
あの人はいつものように歌っていたのだろうね
声
声さえ有れば
あの人と
みんなと
共に歌えるのに
そんな事を思いながら
みんなと共に二度目の眠りに落ちる
太陽よ
姿を見なかった太陽よ
どうか我らに
真なる夜明けを
我らが託した願いをどうか
もう夕暮れを過ぎ
水平線の遙か下を照らしているはずの太陽に
祈った
我らは夜の民
日が沈んでからこそ
1日が
1年が
始まるのだ