明け方という時間 | Forest

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なんか詩とか描いてます

みんなが

ふかい

フカい

深い

 

眠りの一番深いところ

 

そこが私達のクライマックス

一番盛り上がる時間

 

音楽をかけて歌ったり

ゲームに興じたり

録りためた録画を見たり

 

そこが私達のクライマックス

一番楽しい時間

 

夜が溶け

鴇色に濡れ

空蒼色に染まるまでの一瞬

(そらいろ)

 

そこが私達のクライマックス

いちばん大事な時間

 

戦うの

闘うの

たたかうの

 

みんなと同じに生きられない私達は

みんなと同じに生きなくても良い術を

 

なんとかして掴み取るために

何をしてでも奮い立たせるために

 

この体を

心を

 

盛り上げて

楽しむの

タタカうの

 

とても大事な時間

 

 

そして

 

 

みんなが起き出し

出勤し

通学する時間

 

そこが私達のフィナーレ

眠りにつく時間

 

それぞれに

温かいものに包まって

 

今日も光に包まって

 

           …静かに

 

               …安らかに

 

                     …眠りに

 

                         …つこうか

 

                              ……

 

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いつもこうやって

文字を綴っていくときに

 

いつも

いつもいつも

 

思うことがあります。

 

あの人だったら

この文章を

どうやって【声】にするのだろうか

 

この

あからさまにふざけた人生を見て

何を考え

どう反応し

 

そして…

 

なるほど

だからかな…

 

だからなかなか

声にしてくれなかったのかな…

 

 

誰かに伝える

 

【声】

 

…の無い私には

あの人の声は宝物

そして憧れ

 

眠っていてさえ夢に見る

欲しくて

欲しくて

欲しくって

 

どうしようもないものだったのです

 

 

 

受け止めてくれるだけではなく

吐き出してほしかったのです

 

私には無くて

どうしても欲しい物

どうしても手に入らないもの

 

 

【声】

 

 

もう、いくら願っても

手に入らなくなってしまった今でさえ

 

まるで子供のように

この森の一番奥で

 

ほしいよ…と

欲しいよ…と

ホシいよ…と

 

駄々をこね

泣き続ける

 

どうしようもない

このテンションも

 

明け方という時間の

この時間のせいなのでしょうか