いつ、落ちるとも知れない罠。
こっそり作り続けてきたわ。
貴女は言った
渡されたものを使い続けてきたら楽しくなった
だから続けてこれた
…そう言った
良かったわね。
私は
私がこれを続けてきたのは
楽しみのためじゃない
執念なのよ。
貴女がいつかやってきて。
私の作った罠に…
オチルのを。
一度や二度、抜け出しても
何度でもオチルのを。
一度も二度も、放してあげて
何度も何度もオチルのを。
そう。
執念なの。
そしてこの森で迷い、
貴女の心に
言の葉が刻み込まれるまで。
ワタシの言の葉が刻み込まれるまで。
ワタシは描き続けるわ
あなたから「チ」がでるまで。
何度だって。
ナンドだって。
ここは貴女のためだけに作られた罠。
他の誰のためでもなく。
そして貴女は何度も「チ」をだしながら
何度だって。
ナンドだって。
ここに来ずにはいられなくなる…
だってここは。
貴女のための罠だもの
ふふふ
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さ~て。
あの人はまたここにやってきて
また、ここの言の葉たちに触れてくれるでしょうか。
これを見た「貴女」じゃない人たちは
これを「こわい」と、思ってくれるでしょうか。
これを見た「貴女」は
これをどう思ってくれるでしょうか?
貴女はワタシの姿形に触れなくても、
ワタシのことを忘れられなくなる
それでいいの。
だからこそワタシは
この言の葉を
貴女が口ずさむ
あの場所へ届けるのじゃァなくて
ここに仕掛けるの。
貴女を捉える罠として。
あの人はまたここにやってきて
また、ここの言の葉たちに触れてくれるでしょうか。
そしたら貴女から「チ」は出るでしょうか。
な~んてね