もう何度も訪れる春の向こうに | Forest

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なんか詩とか描いてます

最初は嘘から始まった

そうだったわね


4年さまよって辿り着き
4年かけてやっとこじ開けた

オシイレの外から

僅かな光が差し込むなかで


この生活が始まって
もう何年


幾度私達は
表から裏から

オシイレの襖を抉じ開けようとして

びくともしない襖に
表から裏から

背中同士もたれ掛かって泣いただろう


傷ついて
もうこんなに崩れて

色んなモノを失って
色んなモノを奪われて

もう望んでも力の入らない
その拳で

あと、ひとつき
もう、ふたつき

タタカッテ貰うための力を


あと、ちょっと
あと、ちょっとだけ

保たせてよ

祈るから
祈るから

あと、ちょっとだけ


もうすぐ12月17日

もうすぐ 1月17日

もうすぐ 3月 9日



あと、ちょっと
あと、ちょっとで

あと、ちょっとで

準備が整う



オシイレの襖は開かない

表からも
裏からも


でも

春から始まる眠りのひととき
繭糸にくるんで


今度こそ今度こそ
コンドコソ

崩れたアンタの形を取り戻して


そして

また


びくともしないオシイレの襖に


表から
裏から

何度も何度も手をかけて


こいつを絶対抉じ開けよう



もう何度も
今年も

訪れるq


春の命日
再生の記念日


再び立ち上がるため

眠りにつくまで


あと、ちょっと
あと、ちょっとだけ



あと、ちょっとだけ…