S I G N A L雨上がりの風は濃いのしかかる空気の下に潜り込み私は疾駆する朱に変わる一瞬だけ速く湿った街路樹も人も後ろ向きに飛んでゆくそして押し留める朱蒼に変わる刹那南に向う列をかいくぐってまるで地面すれすれを狙う白い燕の様に身体を撫でつける空気はなめらかで柔らかく濃密ででも少し身体を起こすと吹き狂う拒壁蒼が堕ちる一瞬の黄金朱に呑まれる前に前を遮る白線から飛び出せ!最後のSignalの向こうへ