今年初の山作業。
「多摩の森大自然 塾鳩ノ巣フィールド」へ参加しました。
先日の雪はまだ残るっていましたが、風もなく穏やかな一日でした。
初めのイベントということで、毎年恒例の山ノ神の神事が行なわれました。
今回は伝承の意味も込め、参加者・スタッフ共、揃って御幣を作りました。
折り紙を重ねて折り、先割れの竹に挟んだものを、神酒・水・米・塩とともに備えます。
名神主の祝詞に続き、二礼・二拍手・一礼。一年の安全を祈念しました。
今回は、初めての方を対象とした体験コースの班を指導しました。
神事の後、鳩ノ巣フィールドを案内します。
杉・桧の人工林を中心に、皆伐跡地へ新たに同樹種を植えた場所や、広葉樹を植え転換した場所、天然性の二次林の残る所と、多様なフィールドを持ちます。
それぞれの特徴や人との関わりについて、雪の中を廻りながらご案内しました。
その中で、林業の現状や抱える諸問題といった営みについてお話しし、さらに生活の変化の及ぼす自然への影響や生物多様性についてかの関連性をお伝えしました。
森林ボランティアに参加することは、直接的に山の手入れをするだけでなく、森林保全を身近な問題に置き換え、当事者して感じさせる役割もあるのだと、再認識することができました。
他の班は間伐や枝打ちを行なっており、道すがら実際に見ることができたのも、実感に繋がったのではないでしょうか。
昼食を挟み、手道具の作業を体験していただきました。
ロープワークをはじめ、鋸・鉈も実際に使用し、基本的な使い方を学ぶものです。
こちらは実作業ということもあり、刃物も扱うので気の抜けない時間です。
適度な緊張感はありつつも、楽しく安全な使用方法を体験していただけました。
作業がメインとなる森林ボランティア。
危険の伴うことも多く、指導者には安全への配慮が厳しく求められます。
その中で、つい作業一辺倒になりがちですが、山仕事での体験を通じて、何かを感じていただけることが大切なんだと思います。
観察・野遊び・ハイキング・施業。
形は違えど、血の通った体験を通じてこそ得られるものがあり、そこから何かが生まれるものと信じています。