少し古い話ですが、先週の土曜日、FITの下見会に参加して高尾山へ登りました。
20日に行われる観察会の準備です。毎年新年度会員が幹事を持ち回ります。
ちなみに、インタープリターは先輩インストラクター。
まだ私は見学みたいなものですが、四月から4回の幹事が私たちの代にも待っています。
9:15集合。
開会・説明・体操の後、10:00にスタートです。
行程は、稲荷山コースから高尾山へ。
観察会の対象は子供ということで、何か面白そうなものは無いか探しながらの山歩きでした。
先週の雪が所々残る中、コナラのどんぐりを探しながら徐々に高度を上げていきます。
途中、枯損木を見ながら幹に開いた穴の主に話がいきます。
枯れ木は山に必要か?
Yesでもあり、Noでもあります。
それが道沿いで、明らかに通行へ支障をきたしていたり倒れる危険があれば、伐るべきです。
虫害や病気を広める恐れもあります。
では全く無くても良いかというと、虫が付けばキツツキなどの餌になりますし、開けられた穴は小動物の格好の住処です(彼らを樹洞性動物と呼びます)。
そんな話をしながら、稲荷山に差し掛かるころには雪も深くなってきます。
そして、恐れていた事態が待っていました。
凍結です。
踏み固められた雪が、アイスバーンとして待ちかまえていました。
すれ違う登山者は、バリバリの冬仕様。
ずばり、アイゼン必須です(笑)
難所(?)に四苦八苦しながらも、糞や雪特有の足跡等、フィールドサインに顔が緩みます。
リュウノヒゲやアオキの実は、冬山の景色に色を添えていました。
面白かったのが、ヒイラギ。
あの特徴ある葉の鋸歯が、無くなりつつある成木に出会いました。
歳を取ると、丸くなるものですね。
落ち葉の虫食い跡から、景色を覗く自然の美術館。
ヤマノイモの実を飛ばしてみたりと遊びも織り交ぜつつ、あちこちで自主観察会が始まります。
予定時間ギリギリで登頂。そういえば、三角点見てなかった...
昼食後、寒いので予定を切り上げてスタート。
気温は2℃、風が強いので体感では零下間違いなしです。
薬王院へ向け、一号路を下ります。
こちらへ回ると、突如観光客が増えます。
にもかかわらず、道は完全結氷状態。
アイゼンがほしい!!
そんな日にもかかわらず、やはりいるんですね。ヒールを履いたお嬢さん~♪
無事を祈らずにはいられない光景でした。そういや、だいぶ救護隊が出動してたっけ…
恐怖の天然ジェットコースタを抜け、慰霊碑前の広場で今日の振り返り。
やはり、安全に関する意見が大半です。
アイゼン使用の立て看板がある中、ロープを張ってまで行うのか意見が割れました。
スタッフ自身が精一杯で、サポートまでできるのか?
まだ日はあるので、様子を見ながら検討ということで解散。
滑り止めとして靴にシュロ縄を結ぶアイディアは、今度試してみたいと思いました。
最後に子供主体の観察会の心得を、締め括りの挨拶として聞いたので挙げておきます。
ずばり、「3かけ」です。
「声かけ・問いかけ・褒めかけ」が大切で、コミュニケーションの重要性を物語ります。
同時に、観察対象を良く見せて、ナゼを引き出しながら自主性とイマジネーションを育てる。
インストラクターとしてのもう一つの役割を、改めて感じさせられました。