欲をかきすぎた日本人 | 日本の未来を考える

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騙されやすい人というのは、大抵、欲深い人です。
欲をかくから、「ほら、儲かるよ」と言われて簡単に騙されてしまうのです。
「カネ」のことしか頭にない人間があまりにも多すぎる今の日本。

アベ:「アベノミクスで景気が良くなる賃金が増えるんです
M橋:「原発再稼動で日本が大復活する所得倍増します
公明:「軽減税率の導入で、生活が楽になります


こんなサルでも分かる嘘にコロッと騙されてしまうのは、目先の「カネ」に溺れ、冷静な判断力を欠いている証でしょう。

騙されないようにするには、まず、国民一人ひとりが「カネ至上主義」ではない別の価値観を持つ必要があります。

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さぶろうさまブログより引用、抜粋

<衆院選を終えて>「カネ優先」見直す時~内田樹インタビュー【東京新聞】

東京新聞 衆院選を終えて 「カネ優先」を見直す時 内田樹

内田樹


 自民党は「争点はアベノミクス」と言った。要は経済成長すればいいんでしょう、と。有権者の多くも最優先事はカネだと同意した。ならば結論は簡単で、国を株式会社みたいに管理運営すればカネがもうかるようになりますよ-となる。

 国を株式会社化するのに民主主義は邪魔です。独断で早く決めて、早く結果が出るのが好ましい。株式会社のサラリーマンのそんなマインドが国民に共有されてきている。それがトップダウン好きの安倍さんとマッチして急速に強権的な政治が定着してきています。

 いわばワンマン社長のような安倍さんですが、その政権は戦後最も危険だと思います。自民党の改憲草案では、首相が緊急事態を宣言すれば、憲法を停止する形で事実上の独裁が可能になる。集団的自衛権も米国が要請すればですが、中東で米軍の戦闘行為の下請けのようなことをやる。人を殺したり殺されたりして、結果的に国内外でテロの標的になって民間人が殺傷されるということは起こりえます。

 日本の戦後七十年の民主主義の政体を根本から変える問題です。安倍さんはそれを語らず争点隠しをした。逆から言えば、何をしようとしているか分かった段階で国民の支持が失われるのを彼らは知っている最後までウソをつき、だましながら、ひそかに実現できるのか安倍政権が抱える最大のジレンマです。

 私たちにできるのは、カネ以外のことを考えてみることです。カネもうけを考えると、原発を動かすとか、武器輸出しようとか、戦争やろうとか、カジノ呼ぼうという話になる。かつて皇軍無敵と言い続けたように経済成長を追い求めるプランもあるけれど、経済成長なしでも生きていけるプランBも用意しないと

 日本国は倒産しましたのであとは勝手に生きてください、とはいきません「grow(グロウ) or(オア) die(ダイ)(成長か死か)」じゃ駄目なんです。経済成長なき世界での「how(ハウ) to (トゥ) live(リブ)(どう生きるか)」を問うべきときではないでしょうか。


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サブローさま補足
日本国家の株式会社化が進んでいる、と内田樹さんは言います。つまり、株式会社と同じく、経済成長が唯一無二の国家目標に掲げられ、民主主義的制度がめざす対話による合意形成や少数意見の尊重、また、弱者救済や富の公平な分配などは、今やいずれも効率的な「カネ儲け」にとっては障害でしかないのです。

民主制を守ることより効率的にカネ儲けをすることの方が優先順位の高い政治課題である」ということが、総理大臣から株式会社のサラリーマンに至るまでの合意事項となりました。安倍首相がどれほど反民主主義的な言動をしても内閣支持率が下がらない理由がここにあります

経済成長しなければ日本は滅びる、この道しかないと、安倍首相はアベノミクスを今後も進めようとしています。

しかし私たちが政治家に求めるのは、この道しかないと一本道を突き進むことではなく、国民に複数の選択肢を示してくれることではないでしょうか。

ハリウッドのスパイ映画を観ても、プランAが失敗した時には、必ずプランBが用意されているものです。安倍首相にその用意があるとは思えません。

もう一度、内田樹さんの言葉を聞きましょう。

国民国家の国家目的は「存続すること」それだけです。「成長か死か」というような気楽な台詞が言えるのは、法人擬制としての会社がつぶれても自分は死なないと思っている経営者だけです。国家が「死ぬ」ということはたくさんの人間が死ぬということです。政府が「成長できないなら、死ぬ方がましだ」と愚劣で破滅的な政策を採択しないようにするための装置として、民主主義があり、立憲主義があり、平和主義があるのです。それを守らなければなりません。》

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アベ首相の言う「この道しかない」という一本道思考の危険性について、うさきちさまが論理的に分析されています。
参照:

基本設計(2)コンビナトリアル・シンキング


思考パターン

複眼的な視点で、多数の組み合わせを作り出し、「結論」へ導いていく手法です。
「この道しかない」という”結論ありき”では、失敗を回避できず、日本は袋小路に陥ってしまいます。

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「カネ」が「悪」だと言うつもりはありません。
近代社会は、便利な手段として「カネ」を使い、その信用で成り立っているのは事実です。


しかし、手段としての「カネ」に振り回されていては、本末転倒です。

「カネ」よりもっと大切なものがありませんか?

大切なものを失ってから、「自分は欲をかき過ぎていた」と後悔しても遅いですよ。Σ( ̄ロ ̄lll)



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夜9時からテレビで映画・『プリンセス・トヨトミ』が放映されます。

原作本とは大分違うのですが、そこそこ面白いです♪(・∀・)