先ほどから雨が降っている。

そういえば昔、職場の同僚が、傘の持ち方のマナーについて怒っていたのを思い出した。


彼女いわく、朝の通勤時、前を歩く男性が畳んだ傘を前後に水平に持ち腕を振って歩いて、非常に危なかったと。

小さい子どもの目線あたりに来るし、危ないし、何を考えているんだ!と憤慨していた。


私も何度か出くわしたことがある。

OLをしていた頃、駅からオフィスビルへ地下をぞろぞろと歩く中、その水平持ちサラリーマンの後ろを歩くことがあった。


手を後ろに振るたびにハッとするし、後ろを歩きにくかった。


でも、怒ることではない。


彼らはただ持ちやすい持ち方をしている。

傘を縦に持とうとすると、肘や手首を曲げないといけない。手をまっすぐに下ろして傘を握る方が楽だし、歩くと手を前後に自然に振ってしまうから、傘も前後に動くのだ。


大抵、悪意のない、でも気が利かなそうな、真面目に働いてそうなサラリーマンだった。

ただ、気づかないのだ。


私は密かにやっていたことがある。

良し悪しは各人の判断にお任せするが…


不運にもそんな槍のように前後する傘の後ろを歩いてしまった時、私は自分の傘をコチンッと当てるのだ。故意に。


そうすると、振り向かれる。

「あ、ごめんなさい!」と私は申し訳なさそうに謝る。たまたま当たってしまった風に。


そこそこ自分から距離をとって後ろを歩いている人が、自分の傘に当たった。ということは?と大抵の人が気づく。自分が傘を前後に水平に振っていることで、後ろの人に当たったのだと。


それで持ち方を変えてくれたことがほとんどだ。

気づいたらやめてくれる。


もちろん怖そうなひとにはやらない。

それに、「もう!危ないわー!」と少しでも怒りが湧いてしまった人にはオススメしない。

態度にも顔にも必ず出るからだ。コチンッが攻撃になってしまう。

あくまでも優しく気づかせてあげる気持ちで。


何をオススメしたいのかよくわからなくなってきたが、、

無駄に怒ったりイライラしない世の中になって欲しいと思うのだ。