ちょっと前なんですが、
「学べど学べど不安が消えません。」
という方が来られました。
その方は生まれつき虚弱体質で、
「自分は何でこんなに生きにくいんだろう?」
と思われ、
ありとあらゆる健康系のセミナーに行かれているとのことでした。
だけど、行けども行けども全く虚弱体質が変わる訳ではなく、
「自分は何をしてもどうしようもないんだ。」
と絶望しているとのこと。
ちなみに、
「どんなセミナーに行かれているんです?」
と伺うと、
本当にありとあらゆるものに行かれていて笑
「冷えには〇〇が良い!」
「便秘には〇〇を食べれば良い!」
「〇〇は食べちゃダメ!」
など、一通り試しているとのことでした。
そして、
「私は一体何を食べて、何をしたら良いでしょうか?」
と聞かれたりもしたので、
「知らんがな。」
と答えたりもしました笑
個人的に、学びには
「迷子になりやすい学び」
と
「迷いが消えやすい学び」
があると思っています。
その違いは何か?
これ、適切な言葉がさっぱりわからないのですが、
僕の少ない語彙力で表現すると、
起こった、もしくは既に起こっている「事実」に対して、
他の何かや誰かに「答え」を求め続ける学び
→ 「迷子になりやすい」
そもそもの「仕組み」や「本質」の学び
→「迷いが消えやすい」
と個人的に思っています。
正確には、
短期的に見る場合と、
長期的に見る場合で
最適解が変わってくると思うので、
そこも含めて自分の意見を書かせていただきます。
例えば、「冷え」という「症状」に対して、
「どうすれば冷えが治るか?」
というスタンスで学ぶとします。
すると、
栄養の専門家は栄養のことを、
薬の専門家は薬のことを、
運動の専門家は運動のことをと、
どの専門家も、
自分の専門分野のことを良かれと思って伝えます。
それがダメな訳ではなくて、
その専門家も本当にそれが良いと思っていますし、
何より求められているから伝えていて、
実際それで悩みがクリアになる場合も沢山あるから伝えているだけです。
ただ、問題は
それが万人の「答え」ではない
と言うことです。
それは当然で、「身体」と言うのは
そもそもの身体のキャパ、生活環境、食生活、ストレスなど全員違いますし、
その「身体」も、その人を取り巻く「環境」も刻一刻と変化していきます。
だから、学んで「答え」だと思ったことを試してみて、
その方が思う「効果があった!」と言うことが起きたとしても、
それが違う人に同じような結果になるとは限らないし、
次の瞬間には自分にすら、同じような結果になるとは限りません。
で、また違う「答え」を他のところで探す。
そんなパターンに陥りやすいので、
短期的には一瞬迷いが消えた様に感じるかもしれませんが、
長期的だと
「迷子になりやすい」
と思います。
個人的にはそういう学びも沢山してきて、
今もよくしちゃうので、
否定するとかでは全くありません笑
ただ、あくまで短期的なお付き合いの方が迷いにくいかと思います。
それはそれとして、
例えば、
「冷え」という「事実」に対して、
「何で冷えてるのか?」
「体温ってどうやって作っているのか?」
「なぜ、体温を一定に保つ必要があるのか?」
みたいなそもそもの仕組みだったり、
そもそも、
「何で自分は冷えててはダメだと思っているのか?」
というところを見ていくような学びも僕は好きです。
そもそもの「仕組み」を知ると、
それが既に「完璧」であることに気付いたり、
「事実」に対する「捉え方」が変わったり、
既に「満たされている」ことを感じたり、、、
そんな「気づき」が起きやすいのと、
一人一人違う「症状」の「原因」や、
それに付随する「最適解」にも辿り着きやすく、
一見、「遠回り」のようだけど、
実は一番「近道」だったりするので、
短期的にはじれったいけど、
長期的には
「迷いが消えていきやすい」
と思うからです。
生きていれば、
何も「症状」がなく生きている方なんかいないと思います。
でも、その「事実」に対して、
「仕組み」さえ知っていれば、
「これはこういうことが起きてる可能性が高くて、その原因は恐らくあれだから大丈夫。」
「流石にこれはヤバそうだから専門家に相談しよう。」
などの多角的な捉え方もしやすく、
何か起きる度に「あたふた」することが減るので、
相対的に安心して生きていきやすいと思うんです。
ちなみにこの方、
バースエフェクト(周産期の外傷)が原因だったのか
そこの影響を解放していったら、
気づけば何も言われなくなり、
ずっと行きたかったけど行けなかった
「焼き肉」
に何年かぶりに行けたと喜ばれていました笑
セミナーって本当に難しくて、
どれだけ気をつけていても、
言葉のチョイスや受け取り方のスタンスによっては
「迷子になりやすい学び」
にも
「迷いが消えやすい学び」
にもなり得るので、
僕も一応「講師」の端くれとして、
改めて気をつけようと思った出来事でした。
とは言え、頭ではそう思っていても、
そもそも自分自身が学ぶ側の時には
手っ取り早く「答え」を知りたいという気持ちも拭い去れないので、
そのジレンマと向き合う日々はずっと続くんだろうなと思いつつ笑
色々、迷ってしんどい時に
頭の片隅にこういう感覚があれば、
ふと冷静になった時に外側ではなく、
内側も見れて、
その瞬間に
「ハッ!」
となると自分自身が「楽」だろうなと思って、
こんなことを書かせていただきました。
僕の言葉が拙いために、
ここで言っている「仕組み」や「本質」を
一つの「例え」としか表現出来なかったので、
自分が感じている感覚とはどうしても違っているのですが、
その言葉に出来ないバックボーンも広い心で汲み取っていただけると嬉しいですm(_ _)m
毎度のことながら長文・乱文読んでいただきありがとうございます。
中壽賀宣行
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