2座席オープンのレーシングカーであるシェブロンは1972年に田中弘氏がGCレースに初めてB19を導入して以来、後継モデルを含め国内では10年間にわたり延べ300台余りが出走したロングライフな車両です。当時の写真がありましたので数回に分けてご紹介いたします。

 

換装したエンジンは9種類!?

 

フォードFVCエンジンの搭載を前提に設計されたシェブロンですが、BMWと提携したマーチ勢が常勝となり、複数のフォード系チューナーのエンジンを主体に、国産のマツダ12A・13B,日産L18改のほかコスワースEAやPORSCHE(出走せず)の多くのエンジンに換装する対策が取られました。

 

73年第4戦に風戸氏が優勝した車両は初めてBMWエンジンを搭載した特例でマーチ勢に対抗することができる最強のスペックでした。この組み合わせは藤田氏に引き継いでからも好成績を収めることとなりました。

 

B23+BMW M12  (1973年の仕様 デモラン時)

 

 

 

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マーチと比較すると操縦性がツーリングカーの様だとも言われたシェブロンのシャーシですが、基本設計に大きな変更が無く扱いやすさもありアンダーステア対策やコーナリングスピードの向上への改造をすることで戦闘力を高め多くの車両が出走していました。

 

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B23+フォードBDA No.9浅岡氏(旧高原車) No.14真田氏 1974.05

 

 

 

B26+BMW M12 アルミモノコックに変更となったB26。ボディは国内でB23用をロングテールにした富士スペシャル。日本に輸入されたB26はこの一台のみ。 1974.05 GC

 

翌月の第2戦でのアクシデントが悔やまれます

 

GCレースでシェブロンで戦い続けたNo.11 米山氏、No.17 鮒子田氏(74.75を除く)

 

 

 

B23 +マツダ12A ラジエターとオイルクーラーを移設しボディを変更した従野車 1974.05 GC

 

 

翌年はボディカウルを一新。インダクションボックスも追加 1975.06 GC

 

 

 

B23 +マツダ13B フロントカウルをウエッジタイプに変更 1976.03 GC

 

 

 

比較的乗りやすいといわれたシェブロンで耐久レースに出場するチームも多く、1974年の富士1000キロレースでは高橋 晴邦/鮒子田 寛 組のB21P/23+DBAが総合優勝。エンジン系のトラブルさえなければ毎回総合優勝が狙える車両でした。

 

B23 +コスワースEA  米山二郎/藤田直広 組 1975.07:富士1000キロ

 

 

 

B23 +日産L18改  石村晴雄/清水省一 組 1975.07:富士1000キロ

 

 

 

B23 +DBA  米山二郎/鮒子田寛 組 1976.07:富士1000キロ

 

 

 

B23 +BMW M12  藤田車は大型リップスポイラーとショートテールの組み合わせに変更。ワイドトレッド化への改造もこの頃から。 1975.11

 

 

B23 +BMW M12  マーチ勢と互角の速さとなった藤田車 1976.09

 

 

 

B23 +BMW  フロントのボディワークを変更した杉崎車。1976.03 GC

 

 

ダウンフォースの確保とクーリング対策のためフロントカウルを主体に多くの形状が試されたのもシェブロンユーザーの特徴で観戦時の楽しみでした。

 

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GCレースでシェブロン車の優勝は2回のみでしたが、常勝チームとは異なる態勢の関係でエンジンをいたわる事情があったとも伝われていました。

77年には多くのチームが最新型のB36をオーダーする少し異なる展開となりました。