76年はF1の開催が決定しフォーミュラーカーの情報が多く取り上げられましたが、2座席スポーツカーとツリングカーが混走する伝統の富士1000キロレースには55台が出走する盛況で、クラス毎の順位争いが激化したとても印象に残るレースでした。
トラブルフリーなら上位入賞も!
1000キロレースは、省エネに配慮して4.3キロコースを185周する800キロで行われました。晴天のため2座席スポーツカーが圧倒的な速さで周回を重ね、ノントラブルで走破した佐藤文康/小笹哲嗣 組が2周差をつけて圧勝いたしました。
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ドライバーの敬称略
優勝:185周 No. 8 佐藤 文康/小笹 哲嗣 組 73S/BMW ダルメックスマーチ
車両は柳田選手が売却した昨年の優勝車!
2位:183周 No. 20 柳田 春人/舘 信秀 組 ローラT390/BMW
残念ながら2連覇ならず。ローラT390の戦歴で最上位を記録しました。
3位:173周 No. 1 片山 義美/従野 孝司 組 S124A KATAYAMAサバンナ
ワークスの13Bエンジンを金曜日に搭載。ピット作業はタイヤ交換と3回のガソリン補給のみでした。
4位:169周 No. 50 米山 二郎/鮒子田 寛 組 シェブロンB23/BDA
第一コーナーでセルモーターが脱落しスペア品の取り付けのためピットで20分の作業を強いられる。3位まで挽回したところで100Rでスピン。再始動時のタイムロスで惜しくも表彰台を逃す結果となりました。
5位:169周 No. 2 北野 元/高橋 国光 組 KPB210 サニーエクセレント
正確なラップタイムで周回するドライバーと私服でピット作業を行うワークスチーム。ピットには長谷見選手も登場。唯一のトラブルだったボンネットの浮きあがりはゴムバンドで固定して修復。
5位:168周 No. 19 岡本 安弘/寺田 陽次朗 組 サバンナRX-3
12Aエンジン搭載のRX-3がコンスタントに走行してRクラスに迫る168周でフィニッシュ。TS/GTSの3クラス1位を獲得しました。
7位:166周 No. 55 今津 隆行/勝田 守 サバンナRX-3
オート東京がクラス1-2を獲得。RE車はこの頃になると非常に完走率が高くなりました。
8位:166周 No. 12 辻本 征一郎/星野 一義 組 フェアレディ280Z
もう一台の日産ワークスチーム。3L+クロスフローヘッドの実戦テストも兼ねての出場?終盤のオイル上りのトラブルを乗り越え完走。
9位:159周 No. 41 大塚 光博/和田 孝夫 KB110 GTスペシャルサニー
10位:158周 No. 84 高橋 健二/早乙女 実 組 バイザーミラー東名サニー
激戦の1クラスは耐久レースでも僅差でした。トラブルフリーならクラス3にも迫る強さがありました。
23位:133周 No. 65 P.チャウ/L.ローク CHOWINIS CELICA
総合23位ながら完走して2クラス1位を獲得。
トラブルフリーならクラスを超えて上位入賞も出来たのがこの頃のレースです。プラベータを中心に持ち込まれたレース仕様車は観ていて楽しく、たいへん印象に残るものでした。
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