「日本グランプリ」はずぶ濡れで最悪の観戦となりましたが、ウエットレースの迫力を満喫した一日でした。

 

JAFのフォーミュラ振興策により1973年にF2000・FJ1300・FJ360の選手権が新設され、3クラスのフォミュラーカーと2つのツーリングカーのレースのプログラムで開催されました。

 

日本グランプリ F2000レース

ヨーロッパF2が量販エンジンをベースとすることに対し、F2000はレーシングエンジンの搭載も可能とする日本独自のレギュレーションとなったのは「大人の事情」(三菱自動車との関係)があったとか⁉

 

決勝は13台の出走という残念な内訳でしたが、2リットルエンジンを搭載したフォーミュラーカーの迫力と海外からの招待ドライバーの強烈な走りが印象に残るレースでした。

 

長谷見選手:スリーボンドマーチとB.ヘントン:カゴメマーチの攻防

 

視界不良のなかでも確実なドライブの長谷見選手が圧勝。周回毎に変化する状況に対してブレーキングのポイントを感覚で把握する能力の持ち主。どんな条件でも車を壊さず結果を導くことがプロドライバーの条件であるそうです。

 

高原選手:AGウインズSPL は2位でフィニシュ

 

国産マシンのノバ-02で藤田選手が出場

 

第一コーナーのエスケープゾーンは狭く、コースアウトするとガードレールに乗り上げてしまうほど

 

「興行」としての自動車レースは当日に多くの観客を呼び込むことが課題でした。日本グランプリでは海外から有力ドライバーが2名参戦する話題もあり4万1千人の入場となりました。

 

B.ヘントン選手はレンタルマシンで初めてのコース(しかもウエット)でもトップ争いを展開する強烈なドライブ。スピンで結果は3位となりましたが、気迫の走りはこのレースのハイライトとなりました。スターティングマネーは200万?とも言われたそうです。

 

 

日本グランプリ FJ1300 チャンピオン レース

国産を含む10種類のシャーシに日産A12型のエンジンを搭載する車両が主体のFJ は19台が出走。F2000以上に盛況で多くのトップドライバーも参戦したこのレースにグランプリのタイトルをかけるべきという意見も聞かれるくらいでした。


No.15 高武 富久美選手(4位):ノバ01

 

No.10 長谷見 昌弘選手(優勝):マーチ733 KEサニー

 

FJには小島エンジニアリングからのエントリーの長谷見選手はこのクラスも制覇。

 

No.5 杉崎直司選手(3位):マーチ743 ムゲン/シビック

 

No.8 佐々木 秀六選手(6位):KS-03

 

No.22 星野一義選手 :マーチ733 マグフィルター東名マーチチェリー

 

コースコンディションの悪化で20周に短縮されたレースでしたが、トップドライバーによる雨中の接戦はたいへん見ごたえのあるものでした。

 

 

ダブルエントリーの長谷見選手が2クラスを制覇し「最強のドライバー」であることが証明された日本グランプリでした。