独立行政法人国民相談センターの報告によると、有料老人ホームをめぐる消費者トラブルの約8割が
入居時の契約・退居時の解約に関わる部分となるそうです。
特に、退居時の返金や清算に関する問題点が多く発生しています。
本日は、事業所側が被害を被る可能性の高い事例を1点ご紹介致します。
今、入居一時金が0円の事業所が非常に増えてきていますが、この一時金0円ゆえの問題も浮上してまいりました。
まず、施設系の事業所ですと、通常「利用契約書」と「入居契約書」の2種類の契約(名称は様々ですが)を締結しますよね。
さてここで今一度契約書を改めて頂きたいのですが、「入居契約書」に原状回復に関する記載はありますでしょうか?
実は、この「原状回復」に関する記載がなされていない事業所は非常に多いのです。
現行、賃貸借における原状回復に関する契約条件等の開示については、特に法的な規制はなされていないため、事業所側はトラブルの未然防止のために「原状回復に関する契約条件等の開示」を行っていく必要があります。
ここで、少し国民相談センターに寄せられた相談事例をご覧いただきましょう。
この事例は、ご利用者様側から寄せられた相談となりますが、裏を返せば事業所側にとっての相談となり得ることにお気づきでしょうか?
入居一時金0円というのは、介護付有料老人ホームの敷居を低くし、参入しやすくする取り組みではありますが、ご利用者様によって被られた著しい汚れを回復させるだけのお金を施設側は確保できていないとも言えます。
せっかく懸命に質の高い介護を提供しようと努めているのですから、退居まで気持ちよくお過ごし頂きたいものです。
退居時にトラブルが発生してしまうと、嫌な噂が広まりやすくなってしまうなど、何もいいことはありませんよね。
是非、契約時から明け渡しの際の原状回復の内容等を具体的に開示し、十分な確認を得たうえで、双方の合意により契約事項として取り決めを行って頂けるよう、見直しをされたほうがよいと思います。
FORCAコンサルティング
http://www.forca-consulting.net/