BS 9月に放映される名作映画案内 Part2 | アラフォー世代が楽しめる音楽と映画

アラフォー世代が楽しめる音楽と映画

結婚、育児、人間関係、肌や身体の衰え、将来への不安...
ストレスを抱えるアラフォー世代が、聴いて楽しめる音楽、観て楽しめる映画を紹介します。
でも自分が好きな作品だけです!    

 ボク等の世代の大抵の者は子供への教育を終えている。この場合の教育とは主に知識向上の為の側面支援と、人として恥じなく生きる人格を形成させるという意味である。
$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 それでもまだ人生という大きな難題は残っている。もし我が子が今後の人生を左右するような岐路に立たされた場合、それは教育とは言わずに相談に乗るというレベルだ。どれが正しい選択であったかどうかは、後になって落ち着いてからでないと分からないからだ。また本人の満足度によっても違うだろう。親は子供に対し、物事を多面的に考える習性を身につけさせ、その中から最善の解決手段を導けるよう、悲喜交々の経験を積ませることが重要だ。それが活きた教育となる。
 然るに今の教育現場は子供達に自由な発想と正しい意訳を得させる努力を怠っていると思えて仕方がない。ボク等の世代なら「因幡の白兎」のお伽話は誰もが知っているが、今の若者はあの物語の言わんとするところを正しく解釈しているか、甚だ疑問なのである。

$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 「因幡の白兎」は古事記の中の神話の一つだ。この日本最初の歴史書と言うべき「古事記」には800万もの神々が誕生する話や、日本国が如何なる経緯を以って生まれたのか等、神話を通して描いているのだ。改めて確認するまでもないが、神話とは宇宙や自然、人間等の始まりを神様を謂わば主人公にして著した物語なのである。
 こうした神話がその地域の信仰や祭儀と結びつくことで、人々の生活と密接に関わるようになった。だからボク等も幼少の頃から祖父母や近隣の老人から昔話を聞かされる土壌にあり、その物語の世界観や日本人としての矜持が自然と根付いているのだ。
 現在の日本社会で心を病む者が増え、一昔前なら考えられないような凶暴事件を起こす様を見る度、彼らは家内で十分な昔話を聞かされていなかったとさえ思う。尤も「古事記」に記されている神話には当時の権力者が国家を統治する為に意図的に構成された部分が多いのも否めないが...。

$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 隠岐島に住んでいた白兎は本土(因幡)に渡りたいと思っていたが、泳げないので渡る術がない。そこでワニ(鮫)の一族に上手いことを言って岸まで並ばせ、その上を跳ねていった。あと一歩で本土に辿り着こうとした時、つい白兎はワニに向かって「お前達は私に騙されたのだ。」と言ってしまった。怒ったワニ達は白兎を襲い、毛皮を毟り剥いだというのが、よく知られた筋書きである。
 大概の者は、か弱い白兎が惨めな辱めを受けたことを可哀想に思うだろう。その反面「騙したのだから自業自得だ。」と思う人も少なからずいるだろう。しかしこれだけだと質樸な感じがする。「因幡の白兎」の大意は、これと相前後する話も加味しないと掴めないのだ。

 出雲の国に暮らす須佐之男命(すさのおのみこと)の子供には、大国主命(おおくにぬしのみこと)と多くの兄弟神がいた。だが大国主命は意地の悪い兄弟神達に虐げられていた。
 ある時、兄弟神達は隣の因幡の国に大変美しい八上比売(やがみひめ)という姫がいることを聞き、其々「我こそが娶るに相応しい。」と考えていた。そこで兄弟神達は因幡の国を訪ねることとし、大国主命を連れては従者のように扱い、重い荷物を持たせて先に歩いていた。
 そこで毛皮を毟り剥がされた白兎に会ったのである。兄弟神達は「海水を浴びて、風に当たるが良い。」と教えた。処が白兎がその教え通りにすると、皮膚が風に吹かれてひび割れ、増々痛みが激しくなったのだ。

$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 白兎が痛みで泣いていると、そこへ大国主命が着き、訳を尋ねた。兄弟神達は嘘の治療法を教えたのである。白兎を哀れんだ大国主命は「ならば真水で身を洗い、蒲の花粉を痛いところへ塗りなさい。」と教えた。たちまち白兎の身体は元通りになった。
 とても喜んだ白兎は「今は荷物を持たされているけれども、きっと八上比売は貴方を選ぶでしょう。あのような兄弟神達では決して八上比売を娶ることは出来ません。」と言い残し、一目散に八上比売の所へ疾走した。そして白兎は兄弟神達の到着より早く八上比売に会い、これまでの出来事を伝えたのである。
 これを知らない兄弟神達は先を競って八上比売に結婚を申し込んだ。だが八上比売の態度は素っ気なく「私は貴方達ではなく、大国主命の許へ嫁ぎます。」と言い放ち、兄弟神達を追い返したのであった。
 余談ながら今の鳥取県では、白兎をある特定の人や叶わぬ人との取り持つ縁の神として神社で祀られているそうだ...。


『美女と野獣』/ジャン・マレー&ジョゼット・デイ、ミシェル・オークレール [DVD]

 洋の東西を問わず、このような結末になる物語が多い。「因幡の白兎」の一部始終から、ボクは「シンデレラ」や「美女と野獣」を思い浮かべた。何れも兄姉達から辛い目に遭っていた弱者が、最後には幸せを掴むというものだ。シンデレラも大国主命も決して兄姉達を妬み恨まず、無欲で正直、慈愛に満ちていたからこそ、見る目のある者に認められたのだと思う。
$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 これでこの「因幡の白兎」の教訓を結論付けても良いのだが、付和雷同を潔しとしないボクは少々違った見方をする。ボクは“正しく歩んだ者が最後には成功を掴まえる”という良識派の見解を否定しないが、それ以上に“悪事をした者は厳しく罰せられて当然だ!”との考え方が強い。
 これを「シンデレラ」を例に検証する。女性の方なら誰でも知っている物語だ。だが「シンデレラ」も他の童話と同じようにグリム兄弟版とシャルル・ペロー版があり、グリム兄弟版の方がより凄惨な内容となっている。当時のヨーロッパ(日本もだが...。)は全体的に貧しく、実の親による子殺しや子捨てという“口減らし”が普通に行なわれ、弱者への暴虐や略奪も絶えなかった。今とは命の価値が軽かった時代背景の中、伝承民話が物語として体系づけられていったのである。

 王子の城の舞踏会で片方の靴を脱ぎ残してしまったシンデレラ。王子は「この靴に合う者を妻にする。」とお触れを出した。しかし靴が小さ過ぎて、仲々合う人が見当たらない。そのうちシンデレラの家にも王子が来て、二人の姉が試す番となった。この二人の姉は継母の連れ子で、日頃からシンデレラを召使のように扱き使い、苛めていたのだ。
$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 意地悪な継母はお城で暮らすことを夢見て、二人の娘に「もし靴が履けなかったら、足をナイフで切っておしまい!」と叱咤した。上の姉は踵が入らず、骨が剥き出しになるほど削った。下の姉はつま先が入らず、五本の指を切り落とした。しかしお城の門の上を飛んでいる鳩が王子に真相を教え、二人は家に帰されたのだ。
 話はまだ続く。やがてその靴はシンデレラが履いていたことが判り、王子とシンデレラは結婚することになった。結婚式の日、二人の姉は玉の輿のお零れに預かろうとシンデレラの真横に寄り添った。その時、上空の鳩が二人の姉の顔に向けて襲い掛かったのだ。各々の片方の目玉が教会の階段を転げ落ちる。それでも二人の姉は目を押さえる指の間から血が滴り落ちながらも、我慢して花婿花嫁に遅れまいと教会に入ったのだ。
 式が無事に終わり、教会から出る時も二人は花婿花嫁に寄り添っていた。それを見て、またも鳩が残った片方の目を突き落とした。目のあった所は窪み、血が流れて頬を伝わる。二人の姉は身悶えて苦しみ、一生目が見えなくなったのである...。
 二人の姉の強欲や煩悩は完膚なきまで叩き潰されたのだ!

 日本のお伽噺とヨーロッパの童話に共通する箇所は、主人公が貧しく不遇に立たされても清い心優しさ、篤い信仰心の持ち主なら、いずれ機が熟した時、神(仏)がご加護を与えてくれる。逆に他人の成功を妬み、強欲と邪心に満ちている者は手痛いしっぺ返しを喰らうという戒めだ。
$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 神であれ自然界の精であれ、或いは不思議な力を持つ動物であれ、幸福に導いてくれることもあれば、これまでとは一転して奈落の底へ突き落とすこともある。その分岐点は人間の心のあり方で左右するという、実に深い意味が込められているのだ。
 両親や祖父母から聞く童話は子供達にとって小難しいキリスト教や聖書の戒律よりも、ずっと分かり易かったに違いない。こうして子供達は童話の世界に入り込んで言葉を覚え、様々な場面から想像力を鍛えていったのである。そこで得た教訓は血となり肉となり、ヨーロッパ人の人格形成に少なからず影響を与えた筈だ。
 だが既述の通り、昔のお伽噺や童話は相当残酷な表現だった。これでは子供に話してあげられないと、代々中身が懐柔されていったのである。

$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 物語の内容から教訓を得ることを重要視すれば、お伽噺や童話は決して子供だけのものではないという観点が立つ。そもそも“御伽”という言葉は話し相手になって退屈を紛らわす意味が込められている。戦国時代、武将は戦がない時に、話し上手な茶坊主を呼んでは様々な物語を語らせて時間を潰していたのだが、これらの連中は御伽衆という歴とした役職であったのだ。
 グリム兄弟の童話は残酷な描写、性的なものを含む道義に反する著述で、世間から相当な苦情を受けようだ。その為、初版から版を重ねる毎に編集を加え、民衆の間で語られていた話とは随分乖離してしまった。それはグリム兄弟の創作話と言えるものだ。しかし彼らは「民衆が語り継いできた話に潤色を加えることは一切せず、聞いた通りにその内容を再現した!」と言い張ったのである。
 そこには伝達者として世間の批判に屈服しない最低限のプライドがあったかも知れない。だがグリム兄弟の童話は大人を対象に著述したものだった。だから可能な限り原形に忠実に口承文学を書き留めることにあり、子供への影響を配慮して原話の骨格を変えるのが目的ではなかったと思う。その為、削除した部分は宗教的に反する行為に限られている。
 勿論、彼らは自国(ドイツ)の子供達にも読んでほしいとは願っていただろうが、かと言って高尚な教育聖典を作成する意図はなかったと考える。

 今日、伝えられているグリム童話は初版の残酷な表現からかなり懐柔されている。それは後世の意訳者が子供が読むことも想定し、脚色してきたからだ。そしてその成果は今尚グリム童話が広く世界中の人々から愛読されている事実を見る限り、成功したと言える。$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画
 必ずしもそれはグリム兄弟の本意ではなかったが、そこには現代に生きるボク等にも通じる教訓、戒めが込められている。それは宗教を超えた価値観、不変の法則である。当時(19世紀初頭)の人々はグリム童話こそが自分達の道徳律や家庭意識を代弁する書物で、子供の人格形成にも利用出来ると考えていた。従ってこれらの寓話は子供に優しいものでなければならない...。それに応えたのが後世の意訳者なのだ。
 当時の世情と現代社会を比べてみる...相変わらず、戦争と差別が残存する。何も変わっていないではないか! 人々は善人は救済され、悪者は厳罰を受けることを望む。危ない場所には近づかない。弱者には慈愛を施す..だからこそグリム童話は今でも支持される。それがグリム兄弟の主目的でなかったとしてもだ!
 きっとグリム兄弟は自分らの書物が予期もせず聖典に押し上げられた現状に曖昧な笑みを浮かべていることだろう。


「大人のための残酷童話」/著:倉橋由美子

 それではいつもの如く、『BS映画の放送カレンダー』が掲載する放映予定リストの中から、作品の優劣は問わずにあくまでボクの嗜好に沿った映画をピックアップしてみた。従って下記に羅列した作品集は所謂お勧め映画の紹介ではなく、個人的な確認メモという位置付けであることをお断りしておく。
 尚、何処のBSデジタル放送局で放映されているか判り易くする為、作品名の接頭部に各放送局の略語を表記した。解説文は下記の各ホームページからの抜粋である。
         ・(N)=『NHK-BS』
         ・(日)=『BS日テレ』           ・(A)=『BS朝日』
         ・(T)=『BS-TBS』           ・(J)=『BSジャパン』
         ・(F)=『BSフジ』             ・(E)=『BSイレブン』
         ・(S)=『BSスカパー!』
 間もなく渡辺 謙が主演を務め、明治時代初期の北海道を舞台にした日本版『許されざる者』が公開される。同映画のオリジナル版はクリント・イーストウッドが主役と監督を兼ね、見事アカデミー賞作品賞と監督賞を受賞した名作の誉れ高き西部劇である。「もはやアメリカの西部劇は廃れた。」と叫ばれてから久しい中、クリント・イーストウッドが挑むようにそのレッテルを覆した作品だ。尤もアメリカの西部劇が凋落していったのは、非情なアンチ・ヒーローが情け容赦なく銃を放つ乾いた世界観が魅力的だったマカロニ・ウェスタンが台頭したからだ。その代表作『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』の主人公がクリント・イーストウッドだったわけで、つくづくシニカルな巡り合わせである。
 尚、クリント・イーストウッドは後年、『ミリオンダラー・ベイビー』でも同賞の作品賞と監督賞を再び受賞する栄誉に輝いたので、今の若い映画ファンなら寧ろ監督としての方が有名なのかも知れない。
$アラフォー世代が楽しめる音楽と映画 記憶は定かではないが、クリント・イーストウッド主演の映画で最初に観たのは『夕陽のガンマン』だったと思う。でもそう大して昔の話ではなく、つい数年前のことだ。ボクが80年代半ばから20余年、映画鑑賞から離れていたこともあるが、基本的にあまりクリント・イーストウッドに親しみを持たなかったのが要因である。
 名優であり、名監督でもあるクリント・イーストウッドにはもっと敬意を表しなければならないが、ボクの理解力が足りないのか、それとも感性が鈍いのか、彼主演の映画を面白いと思ったことはない。それは先の“マカロニ・ウェスタン3部作”然り、『ダーティーハリー』『マディソン郡の橋』等でも感想は同じであった。特に『マディソン郡の橋』ではあまりにも退屈なので、途中でうたた寝をしてしまったほどだ。
 決してクリント・イーストウッドに悪い印象は持っていない。だがこれほど悉く作品の嗜好性が合わないのも珍しい。

 ・(N)『憎いあンちくしょう』           9月 9日(月) 13:00~14:46

   人気タレントの北大作はマネージャーの典子と恋人同士だが、マスコミの世界で忙殺される日々を送る二
  人の関係は、かつての情熱を失い倦怠気味である。そんな時、ある女性が九州の無医村で働く恋人の為に
  中古ジープを無報酬で運んでくれるドライバーを募集した新聞広告を見つける。これに感動した大作は運転
  手を引き受けることに。彼を連れ戻そうとする典子やマスコミの取材が追う中、大作は一路ジープを九州へ
  と走らせる...。

 ・(N)『ブロンコ・ビリー』             9月10日(火) 13:00~14:57

   クリント・イーストウッド監督・主演で、全米各地を巡業して廻る“西部ショー”の団長ブロンコ・ビリーの恋
  あり大乱闘ありの旅を描く。
   ショーの見せ場で必要なアシスタントを探していたところに出会った美女。彼女は遺産目当ての結婚相手
  と新婚旅行中、夫に逃げられて行き場を失い、仕方なくビリーのアシスタントとなる。旅の中でビリーの意外
  な過去や温かい人柄に触れ、お互いに惹かれ合うが...。

 ・(N)『知りすぎていた男』           9月11日(水) 13:00~15:01

   アメリカの医師ベン・マッケンナは妻と一人息子を連れてモロッコへ旅をする。マラケシュに向かうバスの
  中で知り合ったフランス人が目の前で殺され、息絶える直前に「某国政治家がロンドンで暗殺される。」と聞
  いたベンは、息子を知り合いに預け警察へ。事情聴取中に脅迫電話を受け、息子が誘拐されたことを知っ
  たベンと妻は一縷の望みをかけてロンドンへ向かう。
   劇中で歌われる「ケ・セラ・セラ」がアカデミー歌曲賞を受賞。

 ・(N)『眠狂四郎 殺法帖』           9月12日(木) 13:00~14:22

   妖刀・無想正宗から繰り出される円月殺法で敵を斬るニヒルな浪人・眠狂四郎。週刊誌に連載され、人気
  を博した柴田錬三郎の小説「眠狂四郎無頼控」を、市川雷蔵の主演で映画化した娯楽時代劇シリーズ第1
  作。
   加賀前田藩の奥女中・千佐から「命を守って欲しい。」と依頼された狂四郎は、密貿易に絡む争いに巻き
  込まれていく。
   本作では狂四郎に円月殺法を伝授した老僧も登場、彼の生い立ちも垣間見える。

 ・(T)『推定無罪』                  9月12日(木) 21:00~22:52

   首席判事補ラスティーは同僚の女性が殺された事件を担当することになった。彼女と関係があったラステ
  ィーは、上手く捜査が進められないばかりか、以前の愛人関係を暴かれて第一容疑者として逮捕されてし
  まう。誰が、何の為に彼女を殺したのか。捜査の進行と共に謎は深まっていく。

 ・(N)『チャップリンのニューヨークの王様』  9月13日(金) 13:00~14:46

   エストロヴィア国の王様シャドフは革命で国を追われ、アメリカに亡命。空港で歓迎を受けた王様は上機
  嫌でニューヨークの街を散策するが、騒音と暴力に圧倒され、挙句には首相に全財産を持ち逃げされる。そ
  んな彼にテレビ番組の司会者アンが接近。彼女のお陰で忽ち人気者となった王様にコマーシャル出演の依
  頼が殺到する。ある日、王様はルパートという少年と知り合うが、これがきっかけでとんだ騒ぎに巻き込まれ
  てしまう...。

 ・(N)『キッド』                    9月13日(金) 14:46~15:37

   舞台はロンドンの下町。未婚の母となった若い女性が生活苦に悩んだ末、自分の子供を富豪の車に置き
  去りにした。チャップリンはひょんな事からその赤ん坊を見つけ、男手一つで育てることに。それから5年
  後、赤ん坊は元気な男の子に成長した。その子にガラスを割らせ、チャップリンがその修繕をして回るという
  インチキな商売で日々を送っていたある日、大スターとなって成功を収めた男の子の母親が現れること
  に...。

 ・(J)『許されざる者』                9月13日(金) 20:00~21:39

   1880年のワイオミング州。かつて列車強盗や殺人で名を轟かせていたウィリアム・マニーは、今では銃
  を捨て2人の子供と農場を営みながら密かに暮らしていた。しかし家畜や作物は順調に育たず、3年前に妻
  にも先立たれ苦しい生活を送っていた。そんな或る日、スコフィールド・キッドと名乗る若い賞金稼ぎが、「娼
  婦に重傷を負わせた2人のカウボーイを倒し、一千ドルの賞金を得よう。」とマニーを誘いに来るのだった。
  
 ・(N)『ラスト サムライ』             9月14日(土) 20:00~22:35

   明治維新直後の日本。新政府に西洋式の戦術を教える為、南北戦争の英雄ネイサン・オールグレン大尉
  が来日する。国家の近代化・西洋化の為、新政府は武士の根絶を企てていた。そんな折り、新政府軍が武
  士集団と遭遇し、オールグレンは捕虜となる。侍の長・勝元達との触れ合いを通じ、誇り高い武士道精神に
  心を動かされていくオールグレンは彼らの一員となり、最後の決戦に身を投じる。

 ・(N)『なにはなくとも全員集合!!』     9月16日(月) 13:00~14:23

   舞台は初夏の草津。ローカル線の新駅長に着任する為に訪れた白坂は、手違いによってある宴会場に連
  れて来られる。自分の歓迎会だと思った白坂は上機嫌で酒を飲み演説をぶったが、実ははそれは商売敵
  で日頃から仲の悪いバス会社の宴会だった...。
   三木のり平演じる白坂駅長と、いかりや長介演じるバス会社の破谷営業所長があれこれと旅行客の獲得
  作戦を展開する中、白坂一家も絡んで事態は意外な方向へと進んでいく...。

 ・(S)『女王陛下のダイナマイト』        9月17日(火) 10:00~11:40

   南仏のコートダジュールを舞台に『彼奴を殺せ』などで知られるフィルム・ノワールの大御所リノ・ヴァンチ
  ュラが活躍するアクション・コメディ。ミレーユ・ダルク共演。
   現在は南仏のコートダジュールでボート業をしているアントワーヌの許に、かつてのヤクザ仲間が金を借
  りにきた。仲間は「ニースに住むミシャロンという男に貸しがあるのでそいつから取り立てろ。」と言う。アント
  ワーヌはニースにあるミシャロンの部屋を訪れるが突然、殺し屋から命を狙われる。何とか倒したアントワー
  ヌは翌日、ソ連政府よりフランス政府に送られてくる金塊を横取りしようとしている英国人から呼び出しを受
  け...。

 ・(N)『モンタナの風に抱かれて』        9月17日(火) 13:00~15:50

   モンタナの雄大な自然を背景にロバート・レッドフォードが監督・主演した感動作。
   13歳の少女グレイスは乗馬中の悲惨な事故で親友を失う。彼女の愛馬ピルグリムも重傷を負い、そのシ
  ョックから人間に対して敵意を示すようになってしまう。心を閉ざした娘と愛馬を救う為、母親のアニーは馬
  の心の傷を癒すことが出来る伝説のカウボーイ、トムを訪ねる。
   自然の中で癒され、再生していく家族の姿を描く。

 ・(N)『裏 窓』                     9月18日(水) 13:00~14:54

   事故で足を骨折し、ニューヨークのアパートで車椅子生活を強いられるカメラマンのジェフは、退屈凌ぎに
  裏窓からアパートに住む人々の生活を観察していた。そんなある日、向かいに住むセールスマンの妻がい
  なくなったことに気付く。ジェフはいつも口論していた夫が彼女を殺したのではないかと推測、恋人のリザと
  看護師ステラの協力を得て調査を始めるが...。
   リザ役を演じたグレース・ケリーの美しさが際立つ一編。

 ・(N)『眠狂四郎 勝負』              9月19日(木) 13:00~14:23

   市川雷蔵主演の人気時代劇『眠狂四郎』シリーズの第2作。
   新年の参詣人で賑わう神社の境内。狂四郎が浪人の剣から救った老人は朝比奈という勘定奉行だった。
  命を狙われながら幕政改革に燃える老奉行に共感した狂四郎は、将軍息女高姫や用人主膳の悪事に挑
  む。
   謎の女が絡んだ刺客達との闘いや柳生との御前試合など見せ場も充実、正月の江戸情緒を背景に虚無
  の剣士・狂四郎の円月殺法が冴え渡るシリーズ中の秀作。

 ・(J)『ダーティハリー4』              9月20日(金) 20:00~21:40

   謎の連続殺人事件が発生し、事件の捜査を担当することとなったサンフランシスコ市警殺人課の刑事ハ
  リー・キャハラン。しかし過激で無謀な捜査が批判され、サン・パウロへの出張捜査を命じられてしまう。だ
  がこの街でも同様の手口の殺人事件が発生したことで捜査を開始するハリーだったが、閉鎖的な田舎の
  警察署長はハリーの捜査に協力するどころか揉め事を持ち込んだ張本人として町を追い出そうとする。

 ・(S)『煽 情』                     9月20日(金) 22:02~23:33

   祖父を亡くしたばかりの少女アナは静まりかえった邸宅で喪服姿の女に襲われたり、祖父の遺体が甦る
  妄想に怯える。成長した娘になったアナ。瑞々しい若さがバイカー達の視線を引きつけ、母親は嫉妬の眼
  差しを向ける。熟女になったアナが荒れ果てた邸宅に帰ってくる。子供時代の悪夢と決着をつける為に。だ
  が夜闇の中、黒手袋の男がナイフを手に迫ってくる...。

 ・(N)『新しい人生のはじめかた』        9月20日(金) 23:45~25:19

   ニューヨークに暮らすCM音楽家のハーベイは離婚後ずっと離れ離れだった娘の結婚式に出席する為、
  ロンドンへ旅立つ。しかし親族の集まりの中で疎外感を味わった上、娘からは「結婚式のヴァージンロード
  は義理の父と歩く。」と宣言されてしまう。挙句に仕事まで干され、自棄酒を呷ろうとしたハーベイは空港の
  バーで空港局員のケイトと出会う。
   二人の恋を彩るロンドンの街並みや、様々な名所が登場するのも見どころ。

 ・(日)『理由なき反抗』               9月21日(土) 14:01~15:52

   17歳の少年ジムはこの街に引っ越してきたばかり。なのに酔って、その日の集団暴行事件の容疑者とし
  て署に連行される始末。翌日、新しいハイスクールに登校したジムは、昨夜警察署で出会ったジュディと再
  会する。彼女はバズ率いる不良グループと一緒だった。早速彼らに目を付けられたジムは、策略に嵌って
  チキンレース対決をすることになるのだが...。
   スウィングトップにブルージーンズというジェームズ・ディーンの伝説的なイメージを印象づけた不朽の名
  作。

 ・(E)『殿方ご免遊ばせ』             9月22日(日) 20:03~21:45

   ブリジット・バルドーの魅力溢れるコメディ映画。彼女の代表作にして自身もお気に入りのラブコメディ
  ー。
   フランス首相の一人娘ブリジットは官房長のミシェルに熱を上げ、首尾よく結婚するが、彼の女性関係の
  多さにうんざり。そこで新しい恋人を物色し、国賓のシャルル王子を相手に浮気を決行しようとするもの
  の...。


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