サザンオールスターズ 3rd album 
『タイニイ・バブルス』
(1980.3.21)


ロック・バンドでは史上初の1位(2週連続)

年間13位(35.0万枚)


本作以降、43年間の活動期間中に発表してきたオリジナルアルバム、ベストアルバムはすべて週間1位獲得中。






A面
M1.ふたりだけのパーティー~Tiny Bubbles(type-A)
M2.タバコ・ロードにセクシーばあちゃん
M3.Hey! Ryudo!(ヘイ! リュード!)
M4.私はピアノ
M5.涙のアベニュー


B面
M6.TO YOU
M7.恋するマンスリー・デイ
M8.松田の子守唄
M9.C調言葉に御用心
M10.Tiny Bubbles(type-B)
M11.働けロック・バンド(Workin' for T.V.)




 デビュー2年目1979年年末の紅白歌合戦で『いとしのエリー』を披露すると、お茶の間からサザンが消えた。

 デビューシングルから3部作の常套手段を敢然と拒否した79年3月25日発売の『いとしのエリー』がロングセラーとなると、7月25日発売『思い過ごしも恋のうち』がオリコン7位・ベストテン4位に。

 さらに10月25日に発売した年間3枚目のシングル、

5th『C調言葉に御用心』

が自身最高タイのオリコン2位・ベストテン2位に輝いた
(C/Wの『I AM A PANTY(Yes,I am)』も秀逸)。
 2022年現在に至るも初期サザン最高傑作の呼び声が高い、ロッカ・バラード・テイストのミディアム・ナンバーで、吉田拓郎や山下達郎も絶賛する納得の出来映えだ。ロマンティックで情感たっぷりのずば抜けたメロディライン・驚くほど緻密な楽曲構成・哀愁溢れるポップでありながらブルージィなロックテイストのこの曲で、サザンオールスターズの音楽的評価は固まったと言って良い。もはや〈一発屋のコミックバンド〉と呼ぶ者は全国で皆無となり、サザンは歌謡界におけるカウンター・カルチャーとしてのロックバンド台頭を予感させる、時代のアイコンとなったのだった。

 けれども、冒頭で述べたように、デビュー2年目の1979年を締めくくる年末の紅白歌合戦で『いとしのエリー』を披露すると、お茶の間からサザンが消えた……。 

 すなわち、ツアーが幕を閉じ紅白歌合戦が終わるとサザンオールスターズは、マスメディア出演過多による疲労という外的条件ならびに、『C調言葉に御用心』でプロとしてやってゆく手応えを感じ、レベルアップをはかる内的必然性に迫られる。

 こうして、サザンは攻めのスタジオ・レコーディング活動に突入する。かくして、1980年初頭をもって、サザンはオリジナルアルバムを生命線としたアルバム・ミュージシャンとして脱皮してゆくスタートを切った。このことは、芸能事務所・アミューズがアーティストを育成するノウハウを獲得した画期的意義をもったと今日的にとらえ返しうる。


 この試みを具現化してサザンは「FIVE ROCK SHOW」(ファイブ・ロック・ショー)と銘打った活動を推進した。


 すなわち、テレビ出演を一切せず、楽曲づくりとスタジオ・レコーディングに集中する、半年間の休業を宣言した。
 具体的には5ヶ月間で、毎月1枚シングルと、2枚アルバム(結果的には3rdアルバムのみ)を発表するとした。



 しかし、「"FIVE ROCK SHOW"」に挑んだ結果、サザンはお茶の間から姿を消し、発表された楽曲は一般受けが抜群に良かった訳でもなく(Jポップの後進性)、セールス面で芳しい成績をおさめた訳でもなかった。後述するように、アルバムでは初の首位を獲得し・ライブの動員は拡大したものの、メジャーシーンの視点やお茶の間の視点から言うと、サザンは低迷期に入る。




 "FIVE ROCK SHOW"第1弾シングルは、80年2月21日発売6枚目のシングル『涙のアベニュー』。最高16位。

 第2弾は3月21日に3rdアルバム(首位)と同時発売『恋するマンスリー・デイ』は23位。

 2ヶ月遅れの5月21日発売『いなせなロコモーション』は16位。

 6月21日発売『ジャズマン(JAZZ MAN)』が32位。

 "FIVE ROCK SHOW"ラストを飾った7月21日発売『わすれじのレイド・バック』が41位とシングルセールスのみ低迷した。



 かつて桑田佳祐はこの時期をさして、“大衆ってのは分かってねぇなぁと思ってたけど今思うと(シングルが社会的評価を受け物質力をもつには)やっぱり力不足だったと思う”、と語ったことがある。


 たしかに、その後、サザンが量産した膨大なメガヒット作と比べると、一度オンエアしただけで、あっという間に人口に膾炙する曲ではなかったかも知れない。

 しかし、この"FIVE ROCK SHOW"で発表された楽曲群は世界観を推し拡げ・その後サザンのライブを彩る貴重なレパートリーとなった。同時に、この経験的蓄積がバンドの圧倒的なレベル・アップに結びついた。"FIVE ROCK SHOW" なしにサザンオールスターズは歴史に名を残すことはなかっただろう。


 個人的に、この時期の初期サザンの曲は心に響いてくる。

 『涙のアベニュー』はレイ・チャールズにオマージュを捧げるゴスペル色の強いソウル・ブルースナンバーだ。原坊のピアノとシャウトは最高にブルージィではないか。今でもこの曲は『C調言葉に御用心』に匹敵する歴史的な傑作だと思う。


 『恋するマンスリー・デイ』は言わゆる“女の子の日”をテーマにした月経の歌であり「♪ユウコさん」こと原由子にあてた歌である。レゲエを基調とした初期クワタ・ラテン・ブルースの傑作の一つで、最初にこの曲を聴いた原坊は<なんて女性に優しい歌なのだろう>と感動したらしい。
 ちょっと間違えれば下世話なテーマもサザンは見事に音楽世界観を成立させてしまうのは驚くべきことである。クワタのセクシーにしてアンニュイな巧みな歌い回しが印象的な、メランコリーで最高に黒っぽいラテンミュージック色の強いレゲェ・ブルースだ。


 『いなせなロコモーション』は昔からのサザンファンに最も愛される曲の一つとなった。ザ・ビーチ・ボーイズの最高傑作『グッド・バイブレーション』やドリス・デイまで登場する、アメリカン・ポップスにオマージュを捧げる粋なロックン・ロールだ。


 『ジャズマン(JAZZ MAN)』はブギのリズムが印象的な、最初の本格的なスウィング・ジャズ・ナンバーだ。サッチモことルイ・アームストロングを模したスキャットまで飛び出す始末。


あまり無理せず 素直な女でいた方が可愛い
感じたままで 二言三言の囁きが愛しい

離れたくない夜は 甘く ジャズで口説ける
だから もうちょいと このままいれりゃ
HAPPY HIPPY TOGETHER



 初めてこの歌詞を聴いた時、桑田佳祐は天才だと思った。フランス語のサビはスウィングしていて実に素晴らしい。このフランス語のサビは甘く切なく胸ときめく。

Nous avons parlee de temps,

Nais tu pleures, pourpuoi ?

だから Jazz Man 夢中にさせないで

心で泣いてるの だって アナタのためだから



 『わすれじのレイド・バック』はこれまた名曲。文字通りソロ転向後のエリック・クラプトンに共鳴して生まれた曲で、気持ちが離れないよう女性をいとおしむ、歌詞・メロディ・サウンドは絶品だ。ライブ披露時はこの曲のラストをアレンジして、桑田はファンに感謝を捧げるので、聴衆は、手を左右に振りながら聴き入る。
  2019年に開催された LIVE TOUR 2019 『“キミは見てくれが悪いんだから、アホ丸出しでマイクを握ってろ!!” だと!? ふざけるな!!』で久々に選曲され、桑田本人は多少の戸惑いもあったようだが、オーディエンスの心を撃った。
 そして、私にとってサザンオールスターズのイメージとは、──メロウでいてメランコリック、けれども力強く幾重にもロマンティックな情感の波が押し寄せる、だがブルース・ロックならではの濃厚さを微塵も損なわない──、この曲『わすれじのレイド・バック』や『涙のアベニュー』、『ジャズマン(JAZZ MAN)』や『恋するマンスリー・デイ』なのだ。
 私見では、"FIVE ROCK SHOW" で発表された楽曲抜きにサザンは語り尽くせない、と今思う。



 こうした"FIVE ROCK SHOW"での、煌めく傑作群の増産とその反面でのシングルセールス的な停滞、お茶の間への露出制限、だがバンドの圧倒的なレベル・アップの渦中に発表されたのが、80年3月21日発売3rdアルバム『タイニイ・バブルス』である。これをもって第一期サザンは完成し、ライブ&アルバム・ミュージシャンへの飛躍を遂げた!


 80年ど頭に発表された3rdアルバム『タイニイ・バブルス』は、オリコンカウント後、ロック・バンドが史上初めて1位となった作品で、しかも2週連続1位に輝いた。デビュー3年目のサザンはいったんお茶の間から遠ざかることと引き換えに、オリジナル・アルバムで念願の首位に輝き・ライブの動員力をますます高めたのだ。


 なお、これ以降、43年間の活動期間中にサザンの出した<アルバム>は全て1位、-KUWATA BAND ならびに桑田佳祐名義でも(企画ベスト盤 『フロム イエスタデイ』と、ソロ3rdアルバム『ROCK AND ROLL HERO』の2位を除いて)1位-となる。


 "FIVE ROCK SHOW"の活動推進を基礎として発表した、この『タイニイ・バブルス』というアルバムは、諸説入り乱れている。

 デビューから3枚サイクルのラストで、次の4枚目のアルバムが初の本格的なトータル・アルバムという見方もある。
 また、オリジナル・ジャケットが猫の顔のアップであることから、タイトルのタイニイは英語圏ではネコの愛称でタマを意味する表現である、との見方もある。

 どれも一面は正しいが私の見解はまったく異なる。


 すなわち、『タイニイ・バブルス』こそ、サザンがプロとして初めて発表した本格的なトータル・アルバムで、まさに〈いぶし銀の傑作〉である。

 実は作詞・作曲を手がけた桑田佳祐は、サザンとして初めてサウンド・メロディー・ハーモニーを重視するアルバムを完成させた。
 それは桑田佳祐にとってこのアルバムこそ、名曲『可愛いダンサー(Tiny Dancer)』を作ったエルトン・ジョンに迫ろうと試みた、珠玉のシンガー・ソング・ライティング・アルバムなのだからである。

 バンド・サウンド、楽曲構成、ヴォーカル(歌うことそのもの)にこだわり、サザンオールスターズ独自のスタイルを確立させた作品としての、画期的な意義をもつ。


 だからこそ、サザン第一期の完成を告げ知らせた『タイニイ・バブルス』なくして、第2期への過渡期をぶっちぎる4thアルバム『ステレオ太陽族』の完成はなしえなかったと思うのだ。



 ちなみに、アルバム1曲目のメドレーのつなぎに、バブルス(泡)の効果音を用いているように、やはりこのアルバム・タイトル『タイニイ・バブルス』は、直接にはタイニィ・ダンサーのように語感が良く韻をふんでいること、さらには〈三拍子そろった音楽をめざす〉という彼らサザンの意志がこめられているのだろう。さらに80年代は「バブル経済」の時代と称されたように、先見の明があったと言うべきだろう。




 A面M1(以下①と表記) 『ふたりだけのパーティー~Tiny Bubbles(type-A)』はまずバリバリのギターソロから始まる。前作以上に、分厚いダイナミックなオープニングだ。それと圧倒的なサビのキャッチーさ。アイダホ・ポテト(ナビスコのチップスター)のCMソングとしてオンエアされた。


 ②の『タバコ・ロードにセクシーばあちゃん』ではいぶし銀のようなブルース・ロック&ディスコ・ビートを展開する。サウンド、リズム、メロディ、おまけに演奏・歌唱と、今でも色あせない傑作だ。


 さらに③『Hey! Ryudo!(ヘイ! リュード!)』はダウン・タウン・ブギウギ・バンドの宇崎竜童にひっかけている。ビートルズ時代にポールがショーンに向けて作った『ヘイ・ジュード』のように語りかける形式のリズム&ブギ・ウギ。ジョン・レノンがアルバム『ヌートピア宣言』(今日レコード会社が『マインド・ゲームス』にタイトル変更)に収録した

『Aisumasen(あいすません)』

をもじって「あいすみません」と歌詞に組みこんでいる(オノ・ヨーコ経由で日本文化の礼に影響を受けて作ったラヴソング)。

 桑田佳祐は自分たちと似通った境遇をこえてきた先輩・宇崎竜童に心から共鳴していたのだろう。最初はつれなかったリュードー先輩も徐々にサザンを可愛がった。曲の内容は当時、バンド名を改名した宇崎にエールを贈る、クワタお馴染みの照れ隠しなラヴソングとなっている。サウンドはニューオーリンズのディキシー・ランド・ジャズ+リズム&ブギだ。






④『私はピアノ』はボサノバ風味を生かしたピアノソロ・バラッドで、60年代日本ポップスがまぶされた名曲である。この時、サザンオールスターズは時代にさきがけて、いち早くバンドの紅一点・原由子リードヴォーカルの楽曲をアルバムに収録した。しかも、サザン屈指の名曲として完成したこの曲の、間奏での桑田と原の都々逸(どどいつ)的かけあいは秀逸だ。

 さらに、サビの


あなたがいなければ1から10までひとり

繰り返すはただLONELY PLAY 

LONELY PLAY…



で、ピアノソロと女性の自慰行為を匂わせるダブル・ミーニングの歌詞はリリシズムにあふれ素晴らしい。最良の歌謡曲すら滲ませる手腕は見事! ピアノ・マンであるラリー・カールトンにビリー・ジョエルも歌詞に登場する。このトーチソングを切なくも、しかし溢れ来る感情を抑制ぎみに歌う彼女、原由子の歌声は全くいやらしさなく、色っぽくも、とてつもなくせつない。これぞ珠玉のポップス!

 これ以降、サザンのオリジナル・アルバムには原由子リードヴォーカル曲が必ず1曲収録されるのが恒例となる。


 さらに、初めてリード・ヴォーカルをとり、自信をつけた彼女〈原坊〉は、翌年から定期的にソロシングルとソロアルバムを発表し、ついには今なお前人未踏の、バンドのただ1メンバーでありながらソロコンサートを開催し、紅白歌合戦単独出演を果たす(その年、サザンは年越ライブ開催のため、紅白出演はしていない!)。

 2013年に出版された原由子の著書『あじわい夕日新聞~夢をアリガトウ~』でも、改めて語っているように、高校の頃はコンプレックスの固まりで落ち込んでばかりいた彼女は大学での出会いをきっかけに大きく人生が変わった、と言う。それまでコーラスやソロパートを担当してきた彼女は、桑田から提起されて初めてリード・ボーカルを取った『私はピアノ』で、上手に歌えず涙ぐんだそうだ。


「でも、あの曲があったお陰で『自分の声ってこんな感じなんだ』とか『こうやって歌えばいいんだ』ということも徐々に分かってきました。今聴くと、あの頃ならではの必死感が出ていて、それがかえって良い味になっているのかもしれません。」(同上87頁)


「~何故音楽にはそんな力があるのか、今でもよく分からないし、一生分からないかもしれないけれど、その謎をこれからも追求していきたいですし、よりよい音楽を求めて、音楽の神様に感謝しながら、生きていきたいと思います。」(同上10頁)

 この著書を読んでいると、原由子のひたむきな音楽愛が伝わってくる。




⑤『涙のアベニュー』で余韻がでる。前述した傑作、原由子の地元でもあるYOKOHAMA(ヨコハマ)ご当地ソング。



B面の1曲目⑥『TO YOU』はメロディアスなポップだがロック・テイストが光る。

⑦の『恋するマンスリー・デイ』をはさんで、

⑧はドラマー松田弘がリード・ボーカルをとる『松田の子守唄』。ヒロシの歌の説得力は素晴らしい。「♪思い出すのはあの人だけ」-その後、「卒業式」で歌う学校もあった。


⑨『C調言葉に御用心』で一気にアルバムは熱をおびる。山下達郎も絶賛する初期の最高傑作の一つだ。
 冒頭、桑田の雄叫びと共に雷鳴が轟く、続くバンドのドゥ・ワップ風コーラスのイントロ……


いつもいつもあんたに迷惑かける
俺がばかです
波に消えた人の名を呼ぶなんて


今宵二人で翔んだつもりで
抱いて震えるだけじゃ
分かりあうはずもなく別れてく


たまにゃ Makin' love
そうでなきゃ Hand job
夢で I'm so sad
ぐっと狂おしく All night




 さらにラストの歌詞が素晴らしい。



砂の浜辺でなにする訳じゃ ないの 
恋などするもどかしや

乱れそうな胸を大事に
風に任せているだけ



 ミーナの『砂に消えた涙』にオマージュを捧げるこの曲のメロディラインは、美しくも切なく、それでいて熱く、実に素晴らしい。ロックバンド・サザンオールスターズ初期の最高傑作で間違いない。



⑩の『Tiny Bubbles(type-B)』をはさみ、

⑪の『働けロック・バンド(Workin' for T.V.)』は、まさにエルトン・ジョンの『フレンズ』と『グッバイ・イエロー・ブリック・ロード』の世界だ。

 《グッバイ》がエルトンの芸能界への哀しみと訣別を歌ったように、このバラッドでサザンは、マスメディアづけの世界から訣別し、オリジナル・アルバムを生命線とする、骨太なロック・バンドとして飛躍する決意をこめた。


「哀しい時こそ歌うんだ!」(桑田)━━
ザ・ビートルズが『ア・ハード・デイズ・ナイト』を、そして、ボブ・ディランがロック転向時に、保守的なフォークファンから石を投げられ、涙ながらに『イッツ・オール・オーヴァー・ナウ・ベイビー・ブルー』を歌ったように、吉田拓郎が「商業主義だ」と敵視され罵倒されながらも真の音楽スタイルを貫き通したように、
そして「桜エビ~ず」から改名した「ukka(うっか)」がそれまで見向きもされなかった聴衆をわずか一瞬のステージで完膚なきまでに魅了する〈ドラマティック・ポップス〉と呼ぶべき基本路線を確立し・一挙に音楽的評価を一変させたように、
さらにCOVID-19下の2020年に北海道で始動した「タイトル未定」がアイドルのセオリーを打ち破る本格ポップスの名盤『青春群像』を発表し一石を投じたように、
ついには、九州を拠点とする「ばってん少女隊」が解散の危機を根底から突破すべく自主レーベルを設立し3rdアルバム『ふぁん』を発表し・続けて半年後に6人新体制で<和製(HAKATA) Lady Soul>ととらえ返し得る基本路線を確立したことにふまえ・昨年2022年発表4thアルバム『九祭(CUE-SAI)』が絶賛され楽曲大賞を総なめにし・新たな潮流として爆発的に台頭してきたように

──当時の桑田はエルトンの《グッバイ》に明日を託したのだ。初期の傑作だ!




今なら話しても良かろ 言葉で云えず涙だけの
誰にわかると云うの Tremble in pain
心残りもないよ


忘れるわけもなくT.V.Show
その気もないのに笑う事ばかりじゃ
愛されるならいいね Babe Blue
楽しからずや Program


※※
Workin'for T.V.
(そりゃしんどいもんでんねん)

胸につかえたままで 眠るだけの
Hard Day's Night だから

Darlin' can't you see me?
(こりゃどうもしゃあないねん)

悲しくなるどころじゃないよ
※※



別れる時だってあるだろ
きっとあのころの思い出互いに抱きしめ
俺のことならいいの Smile away
泣かないつもりでいてよ


俺のことならいいの Smile away
泣かないつもりでいてよ


※※
Workin'for T.V.
(そりゃしんどいもんでんねん)

胸につかえたままで 眠るだけの
Hard Day's Night だから

Darlin' can't you see me?
(こりゃどうもしゃあないねん)

悲しくなるどころじゃないよ
※※

※※
Workin'for T.V.
(そりゃしんどいもんでんねん)

胸につかえたままで 眠るだけの
Hard Day's Night だから……
※※










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