※※サザン2015年「おいしい葡萄の旅」ツアー

★2016年1月5日付け「座談会」




2016年1月6日
「おいしい葡萄の旅」映像作品、発売記念★



≪座談会出演者≫


Blues-司会

未確認中学生X

キング

ちか

一休







Blues-


8月18日、日本武道館追加公演をもってサザンオールスターズ LIVE TOUR 2015 「おいしい葡萄の旅」はフィナーレを迎えました。

全36曲、3時間半!




皆さま、いかがでしょうか?







一休-


コンサート自体はすごく盛り上がったですし、感動的でした。

でも、一晩たっても余韻が覚めずに、また行きたくなるんです。

これほど音楽には心を揺さぶる力があるんだと驚きました。

サザンがサザンオールスターズであり続けてきた理由が分かった気がします。







未確認中学生X-


今はSNSで話題になってナンボの時代。話題にされるのは人気がある証拠。それをネタバレ、ネタバレ、言うのもどうかと思う。

そんなん言うから、逆に武道館まであまり視覚的な話題にならず、もっぱら口コミのみで評判が評判を呼んだネン。







キング-


つくづく年越しライプの喧騒がウラメシイ。ライプビューイングでも観てみたかったデス。

アミューズも意識しすぎではなかったデスカ。あまり動員にもセールスにも影響なかったデス。







ちか-


私、楽しかった。この座談会に出てなきゃわかんない歌も、すぐ反応できたし。サザンってやっぱり楽曲のバリエーションがすごく豊富。

一度聴いただけで心に残る、誰もが口ずさめる音楽よね。







Blues-


今回のツアーの構成や曲目の組み立てはすごく良かったですね。

まとめると、

①アルバム『葡萄』を全面にもってきた。そのことでライブが奥行きをもった。

②セットリストの組み立ての巧みさ。序盤、中盤とそれぞれ独自の展開をみせつつも、終盤で爆発する展開が損なわれない。

③ロックから歌謡曲、メッセージからエンターテインメントまで、サザンオールスターズの音楽世界を余すところなく打ち出した。

④<3・11>以後を生きる聴き手の意識状況の共有。


これに加えて、還暦間近であるがゆえに、一曲一曲をきっちりとやってくれます。このことが逆に勢いまかせにならず、音楽的な感動があふれる要因になっていると思います。


では、「おいしい葡萄の旅」ライブの曲順にそくしてどうでしょうか?







X-


01.Tarako
02.ミス・ブランニュー・デイ(MISS BRAND-NEW DAY)
03.ロックンロール・スーパーマン~Rock'n Roll Superman~



一曲目で今回のツアーの評価が固まったよな。ストイックなマイナー・ロックナンバーから始まったのはすごく斬新だった。で、最近のファンも比較的知っているであろうお馴染みの曲を、しかもライブの“キメ”曲を続けた。このことで、つかみで充分にオーディエンスとのコミュニケーションがとれた。







キング-


04.青春番外地
05.イヤな事だらけの世の中で
06.バラ色の人生
07.Missing Persons
08.平和の鐘が鳴る
09.彼氏になりたくて
10.はっぴいえんど
11.黄昏のビギン(水原弘、ちあきあおみ)
~天井桟敷の怪人
12.ワイングラスに消えた恋
(ヴォーカル:原由子)



第二クールはサザン恒例ニューアルバム『葡萄』の曲目をズラッとラインナップしマシタ。


CDアルバムの曲順とは違う、ライブコンサートにふさわしい形で、動と静のコントラストを見事にウキボリにしまシマ。







ちか-


シマウマ……。







キング-


“アイスマセン”。

強弱をつけ、押したり引いたりしながらですが、まったく異なるタイプの曲がならんでいます。しかも、ひとりひとりの人生にふれあうかのようニ。







一休-


『人気者で行こう』の和洋折衷や『KAMAKURA』などを念頭においた選曲が続きます。
ここでまたライプの雰囲気がガラッと変わります。


13.よどみ萎え、枯れて舞え
はテクノポップ。

14.顔
はレゲエ。


15.Happy Birthday
は誕生日をテーマにしたモータウン・ビート。


16.死体置場でロマンスを
はアップテンポのビートロック。

17.Computer Children
はデジタル・ビートロック。


(OH!FRESH!!~ドクダミ・スパークのテーマ~)
ここで小休止をはさんで撮り下ろしのCM。B級感を出してます。



18.栞(しおり)のテーマ
19.あなただけを ~Summer Heartbreak~
20.真夏の果実


CM明けは、サザンのバラッド3連発。突き放した上で誰もが愛する曲をもってきてロマンティックな雰囲気と聴かせる展開をつくります。

でも、ここで怒涛の終盤にはもっていかない。
サザンにはこういう尖った曲もあるよとばかりに、もう一度突き放します。
本来、ふつうのアーティストなら、ここでライブはとっくに終わってますよ。




21.おいしいね~傑作物語
はブルースロック。

22.Soul Bomber(ソウルボマー)(21世紀の精神爆破魔)
はハードロック。

23.(The Return of)01 MESSENGER~電子狂の詩(うた)~
はデジタルビート・ロック&ジャズ。

24.ブリブリボーダーライン
はポップロックです。


じわりじわりと強弱をつけて盛り上げます。骨太で音楽的にマニアックな“裏サザン=本来のサザンオールスターズ”を魅せつけます。たとえ、連いてこれないお客さんがいたとしても、ミュージシャンとしてここの“尖った”展開はゆずれないんだとばかりに。ブルースやテクノポップ、ブルースロックやハードロックなどを集めたハードコアでフックの効いた楽曲群を連打したのは痛快でした。







Blues-


25.道
は圧巻のステージでした。ここまでの展開が効いているので、会場は聴き入ってしまう。
前半の(つかみ)以降、十二分にコミュニケーションをとってきたので、ここからアーティスト独自の世界観を全面に表出しても、聴衆はすんなり受け入れてくれるのです。

桑田佳祐のヴォーカルは神がかっていました。音楽に人生を刻みつける、聴衆に音楽愛を捧げるとは、このことでしょう。

この曲を転換点として怒涛の終盤に突入します。





26.栄光の男

27.東京VICTORY


会場が一体となり、ここで本編終了と思った人が多いと思うのですが、実はここからカオスに突入するのです。やっぱり桑田佳祐はロックコンサート(大衆音楽)を知り尽くしていますよ。


28.アロエ

29.マチルダBABY

30.エロティカ・セブン EROTICA SEVEN

31.ボディ・スペシャルⅡ(BODY SPECIAL)

32.マンピーのG★SPOT



息つく間もなくたたみかけます。エロティックさも滲ませながら異様なファンタジーと強烈なエネルギーをみせます。クエンティン・タランティーノもびっくり。ただし、原坊、Tiger、毛ガニ、ムク、誠のソロときて、マンピーのラストはヒロシのドラムソロ。“なんじゃこりゃ”のカオスにして、圧巻の本編終了。力づくで会場を一つにしました。

誰もが思わず、スゴイとうなってしまう、お手本のような緻密な構成です。







ちか-


【ENCORE】は興奮と感動、そして余韻があったわ。

チャップリンの『街の灯』のような寸劇から始まったね。あれでかかってた曲が『アブダ・カ・ダブラ(TYPE 1)』でしょ。
で、一曲目は『C調言葉に御用心』とか『チャコの海岸物語』に変わったけど、

EN1.
匂艷(にじいろ)THE NIGHT CLUB

に固定されたね。


EN2.ピースとハイライト

EN3.「♪あの日から何度目の」
~みんなのうた

EN4.蛍



このならびがすごく素敵だったね。盛り上げたり、余韻もあったけどさ、戦後70年にあたって幸せな世でありたいっていう気持ちがすごく伝わってきたの。



で、ラストは恒例になっちゃいつつあるミュージカル。今回は『レ・ミゼラブル』じゃなくって、『おおブレネリ』だったね(笑)。







Blues-


今後のサザンオールスターズの活動については分かりませんが、じっくり休んだあと、またレコーディングが始まると思います。

それだけ全身全霊をこめた素晴らしいツアーでした。今度はあの曲が聴きたいというのもいいですが、音楽的な世界観がどれほど表出されたかという見方もあると思います。

「命の重み」、美しい過去も大切だけど人生(旅)はこれからを夢見ること、未来をのぞみ<今、ここ>で生きる歓び(音楽)-これがサザンオールスターズ「おいしい葡萄の旅」の裏テーマだったのではないでしょうか。








ちか-


改修前の横浜アリーナでサザンは大トリをつとめるのかしら?







Blues-


全キャリアを通じて、横浜アリーナへの感謝の気持ちは海よりも深いと思います。ですが、“改修前”にこだわるかどうか、それは分かりません。


ただし、毎年、ライブはやると思うんですね。





桑田は今、レコーディングに加えてステージが好きになっています。


2013復活ツアーの選曲も2014年越しライプのそれも良かったですし、今後も楽しみです。意外と選曲が重なっていませんので、それぞれのライブは貴重ですよ。


桑田佳祐は今、お客さんの前で音楽を演るということに無上の喜びを感じていると思います。



「大衆音楽の極み!」と呼ぶにふさわしい、今回の「おいしい葡萄の旅」の映像作品をじっくりとご覧ください。



桑田佳祐が還暦を迎える本年(2月26日)には、また新たな作品を創りステージに立つのでしょう。
















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