こんにちわです。
「粉雪」書きましたね、ちゃんと。Laylaさんのリクの国際人道支援医師団から帰ってきた進藤先生とシカゴから帰ってきた香坂先生が空港で再会するっていうのです。書いてみて気づいたんですけど空港じゃなかった…(笑)ごめんなさいです。
皆さんおわかりの通りレミオロメンの粉雪です。いい曲ですね♪よろしければBGMにかけながら読んでもらえたら嬉しいです。また粉雪は本書きしてリクのほうにちゃんと載せたいと思います。
こんにちわです。
「粉雪」書きましたね、ちゃんと。Laylaさんのリクの国際人道支援医師団から帰ってきた進藤先生とシカゴから帰ってきた香坂先生が空港で再会するっていうのです。書いてみて気づいたんですけど空港じゃなかった…(笑)ごめんなさいです。
皆さんおわかりの通りレミオロメンの粉雪です。いい曲ですね♪よろしければBGMにかけながら読んでもらえたら嬉しいです。また粉雪は本書きしてリクのほうにちゃんと載せたいと思います。
粉雪 ねえ 永遠を前にあまりに脆く
ざらつくアスファルトの上 シミになってゆくよ
久しぶりに降り立った日本は相変わらずで、この数年での変貌は特に見受けられなかった。変わらないということはないのだろうが進化とは常に微々たるものである。急速転化の時代はまだ少し先のことのようだ。
空港を出てタクシーに乗り込むと、香坂は引き払わずにいたマンションへと向かった。車が走れば走るほど、窓の外は見慣れた景色が広がって住み慣れた横浜の町は暖かさで溢れているような気がした。自宅につくとほおっておいた部屋は少しだけほこりをかぶっていて、香坂はすぐに窓を開けた。一年に一度か二度は帰ってきたのでそれほどひどくはなかった。
冷たい風には少し我慢をして、ソファに座りPCを開く。日本へ帰ってきたことを彼に知らせるメールを打つためだ。どうやって打とうか考えながら画面を見れば、数件の新着メッセージの中から「進藤 一生」の文字を見つけた。驚いてメールを開いてみる。
Day: 200X.02.01(Fri) AM11:12
From: 進藤 一生
Subject: Re:お久しぶりです。
Cc:
返事が遅くなってすまない。
こっちもひと段落して日本に帰国する。
夜には着く。
今夜、会えないか? 進藤
”遅くなって”どころの話ではない。遥か遠い国にいるはずの進藤が今日、同じように帰ってくる。急すぎる展開に思考がついていかずただ唖然としてしまう。とにかく進藤にどういうことなのかとメールおくった。
次に来たメールはなんとも簡潔で、こちらの質問に対しての返答は一切なかった。
Day: 200X.02.01(Fri) AM12:57
From: 進藤 一生
Subject: Re:
Cc:
もう日本なのか。19時には空港に着く。
着いたら電話する。
進藤
勝手な人だと思いつつ、何年ぶりかの再会に心は素直に弾む。
緩みそうになる頬に力を込めて。自分でもひねくれていると思いながら少し怒ったようなメールを返した。
■
外はだんだんと暗くなり、空は重い灰色の絵の具で塗りつぶしたような色をしている。TVでは明るい元気のある女性アナウンサーが今夜から明け方にかけて雪が降り積雪の恐れがあると言っていた。
19時をすぎ、落ち着かないようにTVを見ては雑誌を読み、コーヒーを飲む。その間ちらちらと携帯を見てはため息をついた。それは電話が来ないことへのため息ではなく、そわそわしながら電話を待つ自分への呆れたため息だ。
20時を回った。何でまだなのよと携帯を手にとって睨む。こちらから電話しようかと「進藤 一生」の文字を選び出したとき、電話がなった。慌てて香坂は電話にでる。
「…もしもし」
「進藤だが」
数年ぶりに聞く声は相変わらず。低く心に響く声だった。
「久しぶり。元気だった?」
「ああ。…今さっきうちに帰ってきた」
「そう」
「今から会えるか?」
■
約束した場所はいつかの桟橋だった。病院の外で会ったのは数えるほどしかなくて、それでも印象に残った場所がそこだった。
寒空の下を白い息を吐きながら歩く。近づくたびに心は高鳴り、早足にそこへ向かう。桟橋が少しずつ見えてくると立ち止まり、深呼吸をしてゆっくりと歩き出した。
桟橋の真ん中あたり。
よく見慣れた背の高い人が見えた。
タバコの煙が一本白く立ち上る影。
スーツを身に纏った彼はあの日と同じ空気を漂わせてそこにいる。
夢見心地な気分で近づいていけば、彼はこちらに気づいてタバコを消した。彼もこちらに向かって歩いてくる。
「久しぶりだな」
「…久しぶり」
よく彼を見れば、昔よりも焼けた肌に短くなった髪。
数年の間に彼は何かを感じながら、触れながら生きてきたんだと。
なんだか不思議な気持ちになる。
「なんで泣くんだ」
「え?」
気づかないうちに頬を涙が伝っていた。必死でこらえようと上を見上げれば空も同じように泣いていた。それは白く、純粋な、そして暖かい雪。
「なんでかしら。久しぶりに懐かしい顔を見たから…」
粉雪 ねえ 時に頼りなく心は揺れる
それでも僕は君のこと守り続けたい
「香坂。一緒に暮らさないか」
「え?」
「好きだ」
「うそ…」
「日本を離れる前に言えばよかったな」
声にもならず涙がただ流れ落ち、白い雪がひたすらに舞う。
進藤は香坂の手を引き抱きしめて。
「ごめんな」
そう言って抱きしめる手に力を込めた。
二人離れる前にこの気持ちを繋げば、こうして抱きしめていれば。
お互いにわかりきった気持ちに気づかないふりをしていたあの頃も。
本当の隣りにいなかったあの頃も。
きっともっと楽になれたのかもしれない。
そんなことを考えながら進藤は夜空を見上げた。
「Dr.シンドー。今までもこんな風に僕たちを助けてくれて、世界中の病気の人を救ってきたんでしょう?シンドーや他のDrに感謝してる人たちはたくさんいる。僕らをハッピーにしてくれたDr達が一番ハッピーにならなくちゃ駄目だよ。だってそれが僕らの一番の願いだから。約束だよ、シンドー。あなたの想う一番のハッピーを手に入れて」
粉雪 ねえ 心まで白く染められたなら
二人の孤独を包んで 空にかえすから
~fin~
「ほんとに?」
「別に嫌ならいい。それよりICUの鹿島さんの検査結果…」
特に気に留める様子もなく進藤は点滴を回収してすぐに仕事を始める。人に話を振ったわりに勝手だと心の中で怒りつつ、嫌なんかじゃないと言うタイミングを失ってしまった。どうしようかと考えながらもかける言葉も見つからず時間は過ぎて仕事も終わりの時間になった。
眠たそうな顔をしつつも大分血色の良くなった馬場・太田川が朝になって出勤してきた。久しぶりに家のベッドで寝れてよかったと太田川は笑顔を見せる。あたしも帰ってゆっくり寝るわと香坂は笑い、引継ぎを済ませると帰る準備をする。あたりを見回してみたが進藤はおらず、鞄もなくなっていて。無意識に落胆の息を漏らした。
■
エントランスをでると冷たすぎるくらいの空気が頬をなでる。院内に篭っていてこんな寒いとは気づかずに、暖房になれた身体はその寒さに必死に順応しようと震えた。
おととい降った雪は日当たりの良くないところにちらほらと固まっていて。香坂は葉に積もった雪を少しだけすくって、体温で溶けてゆく雪を見て微笑んだ。
「何してるんだ」
急に声をかけられて香坂はびくんとし、驚いたように隣にたった進藤を見る。
「びっくりさせないでよ。もう帰ったのかと思ったわ」
「どうするのか聞いてなかったからな」
「え?」
「初詣。行くか?」
「行くわよ」
なぜか強気な言い方になってしまって香坂は少し恥ずかしそうに俯いた。進藤は少し笑っていったん休んでからまた会おうといって約束をかわした。
粉雪舞う季節はいつもすれ違い
人混みに紛れても同じ空見てるのに
風に吹かれて似たように凍えるのに
シカゴの高層ビルの隙間を粉雪が舞い吹き抜けるのを見て、日本にいたあのころを思い出す。大学病院の研究室の窓から外を眺めながら、香坂は少しだけ憂鬱そうにため息を吐く。
救命を離れてシカゴに来てもう随分とたつ。
研究も終わりがみえてやっと日本に帰る目処もついた。
あの人はいま何処でなにをしているのかとため息をついて。
いつ見てくれるとも分からないメールと電波の波に乗せて送った。
Day: 200X.01.25(Fri) PM02:47
To: 進藤 一生
Subject: お久しぶりです。
Cc:
あけましておめでとう。元気にしていますか?
お正月はもう随分と過ぎてしまったけど、新年の挨拶と報告も兼ねてメールしました。シカゴでの研究もやっとひと段落して日本に帰国しようと思っています。2月1日の午前11:30ごろに成田に着きます。
あなたはまだ人道支援医師団で活動しているのよね?今何処にいて、何をしているのかわからないけど、このメールを読んでくれていたなら嬉しいです。
無理はしないで。 香坂 たまき
■
俺はあいつの全てなど知ってはいないだろう。
それでもあいつのことは、いや、あいつの中はみえている気がしてた。
根拠はないけど、柄にも無く本気で思ってる。
日本を離れて人道支援医師団に参加した。
医者として患者がいるならどこへでも行こうと、そう思ったのはあいつの言ったあのときの言葉が俺の中にあるからだ。この何年かアフリカなどの飢餓で苦しむ子供たちや激化する戦争で命を失う人を見てきた。その中で何よりも感じたのは人と人との繋がりで、彼らは内紛の渦中にいながらも互いを思いやり、常に笑顔を絶やさなかった。ある村の片腕の無い子供・ジゼルが言った。
「Dr.シンドー。僕のパパとママは内紛に巻き込まれて死んじゃったんだ。おばあちゃんは地雷を踏んで片足が無くなって目がみえない。でも僕は人を嫌いになったりしないよ。だって僕は隣村のメイラに会えてハッピーだから。Dr.シンドーの大切な人はどうしてるの?」
遠く離れた異国の地で、真っ先に思い出したのはあいつのことだった。
身を乗り出して言葉を待つジゼルに、港北医大でのことを話した。後からただの同僚の話だと付け加えると、ジゼルは笑みを深くして満面の笑みを見せた。
「大好きな人には大好きだって言わなきゃ駄目だよ。僕がうんとちっちゃい頃ママが言ってた。大好きって伝えると相手も自分もハッピーになるんだって。だからママもパパもハッピーなんだよって」
まだ14歳の子供は笑顔でそう話した。いや、彼はすでにその村では大人だった。飢餓苦しむその村の村長は31歳。平均寿命は38歳だ。そんな日本では考えられないような光景がここにはある。ジゼルは20歳になったら日本に行くよと言って屈託の無い、純真無垢な子供の顔で笑った。
広く乾いた大地を背に、進藤は空を見上げた。
あの頃はあいつの気持ちにも自分の気持ちにも気づかないふりをして。
いつもそばにいたのに本当の隣りにはいなかった。
素直になれないなら喜びも悲しみも虚しいだけだと。
今更に思って、ジゼルとの約束をかみ締めた。
つづく
更新不定期・管理人アッシュです(笑)
近状報告とお詫び。
実はノートPC買っちゃいました~♪素敵な素敵なPCでテンション上がりまくりですっ!んでもって今日は某大企業の人たちと遊んで頂いてて楽しいなぁーって過ごしてたら…!!今日がWOWOWの「12人の優しい日本人」生中継日だって忘れてました↓↓誰か心優しい方…ダビングしてください(>_<;)浮かれてる場合じゃなかった…。。。
ブログ内のNOVEL「HAPPY?~」の更新遅くてごめんなさいです、ほんとに、まじで。自己中なブログなんで大目に見てください。続編物かいてるくせに2、3個別のをちょこちょこ手を出して書いてるんで。明日一個どれかあげたいと思ってるんで見てくれたら嬉しいです。
あと。WEB拍手に結構前、これからもがんばってくださいって入ってたの見て嬉しくなりました。でもなんか今のWEB拍手が使えなくなるみたいで移行しないといけないんですけど今無理なんで、ブログのコメントとかに感想とかもらえると嬉しかったります。
眠い…寝ます。おやすみなさい!
最近なんだかやたらと書きたくなる!色々イメージもあったりしてイラストだってのっけたいくらいです、はい(笑)
そうそう、このあいだバックストリートボーイズのライブに行ってきました!!かなり良かった…!!やっぱバックスはかっこいいよなぁー。さいこーにキてるよね♪♪マルーン5も好きだけど、やっぱバックスだよ(´∀`●)ライブとかに行くとすごい感化されちゃうわ。次は森山未来クンのミュージカルです(笑)コウモリのやつよ。楽しみだぁ~♪
深夜の医局は閑散としていた。ようやく終わりを告げる年末年始の最後の今夜、缶詰状態を脱したドクター達が逃げ急ぐように帰って行ったからだ。静まった部屋の中でPCと向かい合いリズミカルにキーを打てば、画面上を文字が躍る。来月に迫る学会の下準備を始めた香坂は休むことなく手を動かす。モニターの明かりがその白い肌をより鮮明に浮かび上がらせて、その美しさを強調しているようだった。
「ちゃんと待ってたんだな」
背中でドアを押すようにして進藤が入ってきた。手には栄養剤などの点滴をするためのものを持っているようで、中央のテーブルに持っていたものを置くと香坂を呼んだ。香坂はキーを打つ手を止めてPCを閉じると進藤のもとでなくコーヒーメーカーへと近づいた。
「あなたもするの」
コーヒーを入れながらテーブルの上を指差す。点滴が2パック転がっていた。
「お前のだけで良かったんだがな。士長に渡されたんだ」
「お世辞にも顔色がいいとは言えないもの。たまには人のことよりも自分の心配したほうがいいわよ」
二つのカップを並べてテーブルの上に置いて、進藤の正面に座る。進藤は腕を出せというように顎で促し、手を差し出す。香坂は白衣を捲くり、その白衣のように白い腕をのぞかせた。手馴れた手つきですばやく点滴を打ち始めると、進藤は頼むと言って自分の腕を差し出した。
「点滴の打ち合いっこなんて学生のときの注射の練習を思い出しちゃうわ。今じゃ全然普通にできちゃうけど、昔は人に針を刺すなんて怖くてしかたなかったわ」
はいできた、と香坂は進藤の腕をペシリと叩く。
「こんなことよくやったな。俺は相手をしてたやつが下手で腕が痣だらけになった」
「あなたはうまくできてたの?」
「すぐにできるようにはならなかったな。だけどコツさえ掴んだらあとは困らなかった」
昔話をするとなぜか相手と近くなったように感じる。過去というのはある種の暖かさを持っていて、人をひきつける力がある。さまざまな歴史が今に語り継がれているのはそんな力に人々が魅せられているせいなのかもしれない。
二人は点滴が打ち終わるまでの間、学生のころの話や研修医時代の話をした。くだらないふざけた話や当時の医者になることへの熱い思いとか。片腕をテーブルにのせて、点滴が一滴一滴が静かにしたたり落ちるように、二人は相手の言葉を一言一言しっかりと聞いていた。点滴が終わりに近づいたとき、思い出したように香坂が声を上げる。
「初詣・・・行った?」
「ずっとここにいたのに行く暇なんてあるわけないだろ」
何を言い出すのかと呆れたように進藤が笑みを浮かべる。その表情をみてムッとしたように進藤を睨み、コーヒーを一口飲んで言葉を続けた。
「初詣って大事よ。学生のころから絶対行くようにしてたの。今年はこうありたいっていう目標とか大事でしょう」
「…あまり意識したことは無いな」
「駄目よそんなの。あなたもそういうのちゃんとしたほうがいいわよ」
「そうか」
「そうよ」
進藤はイマイチ納得がいかない表情を浮かべたが、香坂に念押しされああとだけうなずいた。
「明日にでも行ってみたら。あとで行こうとすると面倒になるから」
「お前はいつ行くんだ」
「え、あたしは明日行くつもりよ」
「なら一緒に行くか」
「え?」
「一人じゃ行く気にならないからな。お前が薦めたんだ、付き合え」
つづく
年末年始の患者で多いのは飲酒に関するものだ。
忘年会や新年会での一気コールで急性アルコール中毒をおこし運ばれてくる人。飲酒運転での事故で運ばれてくる人。浮かれた気分とともに心には隙ができ、怠慢と言える行為によって事故を起す。ドクターとしてはなんともやりきれない気持ちになるが患者が患者であることにかわりはない。
「年中無休っていうのは俺たちのことを言うんですかね」
慌ただしく賑わうセンターの中を見回した城島がポツリとつぶやく。そんな城島を横目で一瞥し、まだ寝ぼけてるのかしらと香坂は尋ねた。
「そんなことないですよ。バッチリ目が覚めました、香坂先生のコーヒーのおかげで」
「あら、そう。でも年中無休なんて営業的な言葉はここでは使わないで」
患者に失礼よと言い放ち、香坂はスタスタと先を行く。
城島は少しだけ苦笑してその後を小走りに追いかける。
「なんだか進藤先生と話してるみたいだ」
「え?何か言った?」
「いえ、なんでも」
◆
幸い一次患者がほとんどで、治療よりは泥酔した患者に困らされたものだ。どっちが悪いだのの痴話喧嘩は警察に任せて、軽傷患者が帰ったところでようやく落ちついた。さっきとは別の場所と錯覚するほどに広く開け放たれたスペースが目の前に広がる。香坂は着ていた術着を脱ぐと静まった処置室で安堵の息を漏らした。
「これで少しは休めるな」
「進藤先生」
投げかけられた声に振り向いて、香坂は少し笑った。
進藤はステイトを首からはずし香坂の持っていた術着をひょいと取り上げダストボックスへ捨てる。
「疲れた顔して…休んできたらどうだ。まだもう2、3回は波があるぞ」
「分かってるわよ。でも疲れてるのはあたしだけじゃないもの。しなきゃいけないこともたくさんあるから休んでなんていられないわ」
そう言って二人は目を合わせて苦笑する。
「進藤先生!」
看護士に声を掛けられ、進藤は小走りに出ていく。その途中進藤は思い出したように振り返り、また香坂のところへと戻ってきた。香坂はどうしたのかを疑問を投げかけるように首をかしげる。
「あとで点滴打ってやる」
進藤はカイロを差し出し、そんな格好じゃ風邪ひくぞと口角を持ち上げて微笑した。香坂はうるさいわよ、と言い返したがちゃんと医局で待ってろと言われると素直に頷きその場を離れた。
つづく
街はにぎやかに、新しい年を祝い、華やいで。
そこには新たな決意と希望が溢れ、人々は活気に満ちている。
救命センターもその例外ではなく、活気に満ちて人で溢れていた。
活気といっても救命でいうそれは少し型の違うもので、少々厄介なものだった。
救命が活気に満ちては困る、人で溢れては困るのだ。
なぜならば人が増えるということは患者が増えるということ。
つまりは事件・事故の多発を意味する。
◆
「まじでしんどい…」
「もうだめだぁー」
医局に戻ってくるなりぐったりとデスクに突っ伏する馬場と矢部。
その三分後には催眠術にでもかかったように吐息を立てる。
そしてすぐ横のソファではすでに神林が死んだように眠っていた。
毎年この時期は多忙を極め、ドクター達は体力・精神力ともに酷使される。
疲れきって横たわる姿などは飽きるほど目にすることとなるのだ。
馬場と矢部が戻ってきたことで交代を余儀なくされゆっくりと起き上がったのは城島。
立ち上がったはいいもの目は開いていない。
普段の城島からは到底想像できないほどスローペースだ。
「ほら、目覚ましなさいよ。城島先生がそんな風になるなんてなんだかおもしろいわね」
そう笑ってコーヒーを渡し再び寝そうな城島の肩をポンとたたく。
香坂はいつもと変わらず涼しげな顔をしている。
「あ、どうもです。…香坂センセが元気なのが信じられないですよ」
城島は大きくあくびをして、コーヒーを流し込むと、顔をパチンとたたき気合を入れた。
「じゃあ、行きますか」