チクタク。チクタク。
ゆっくりと時間が過ぎていく。
チクタク。チクタク。
周期的に訪れてくる眠気は、いつの間にか時計の短針と長針のワルツによってかき消されていた。
そういえば最近上手に眠れていないな。いつからだろう。
思考回路が「off」から「on」へと入れ替えられる。
チクタク。チクタク。ボーン。
教会の鐘の音が街全体に響き渡った。
教会?この街に教会なんてあっただろうか。そもそもこんな夜中に鐘など鳴るのだろうか。
ゆっくりとまぶたを開けてみると、部屋は闇で満たされていた。
白い壁も、青いベッドカバーも、僕の手も一切の光を浴びず、くすんだ色をしていた。
体をだんだんと闇になじませていく。
始めはゆっくりゆっくりと。しっかりと。確実に。
ベットを降りてカーテンを開けてみる。
窓から見える景色はいつもと変わりなかった。
窓の下の道路はのっぺりと厳かに横たわり、傍を走る白線は永遠に続いているかのように真っ直ぐと伸びていた。
その周りには、街灯がぽつぽつと等間隔で立ち、育ち盛りの木々はさわさわと何かを囁いている。
きっと自己主張したい年頃なのだろう。
教会は見当たらなかった。
鐘の音からすれば、街の中心にそびえ立っているような印象だったが。
その事実に少し安心してベットに戻り、再びまぶたを閉じた。
どうやらこの街はいつもと変わらないようだ。
その事実に少し安心してベットに戻り、再びまぶたを閉じた。
どうやら夜明けはまだのようだ。その事実にうんざりした。
チクタク。チクタク。
チクタク。チクタク。