(第110回)労農神女
いよいよ、サッカーワールドカップの時期がやってきた。僕は実際にドイツで観戦しようと、いろいろ計画を練ってきたが、肝心のチケットが取れず断念。一時期はサポーターをやめようかとも思ったが、ひねくれずにちゃんと日本からエールを送ることにした。
観戦のポイントは、いわずと知れたジーコジャパンの勝負の行方と、86年メキシコ大会のマラドーナ以来となる、超超スーパースターが出現するか?である、もちろんロナウジーニョのことである。
日本はグループFで、優勝候補大本命のブラジルと対戦する。ブラジルは過去三大会で2回優勝、1回準優勝と、サッカー大国にふさわしい成績を残している。
メンバー的にはロナウジーニョ、カカといったのりにのっているスーパースターに加え、ロナウドやロベルト・カルロスといった化け物的プレイヤーも健在。その他にもアドリアーノ、ロビーニョなど一人で局面を打開できるような選手がうじゃうじゃといる。今大会の優勝候補は?という話題で「ブラジル」と答えたらあまりに普通すぎてつまらない、という感じである。
でも、かならずしも優勝候補が勝つとは限らないのがワールドカップ。
例えば、前回大会の日韓WCの時は、優勝候補としてアルゼンチンとフランスの名前が挙げられており、この二カ国の決勝進出が堅いと見る人が多かった。アルゼンチンにはベロンというスーパー司令塔がおり、オルテガ、アイマールといったMFも絶好調。ベテランFWのバティストゥータ、クレスポなどの活躍もあり、圧倒体な強さで南米予選を勝ち抜いた。
一方フランスは、ファンタジスタのMFジダンを筆頭に、FWに英伊仏3カ国のリーグ得点王(アンリ、トレセゲ、シセ)を擁するという、まさにヨーロッパチャンピオンにふさわしいドリームチームだった。
ところがいざ本大会が始まると、両国ともグループリーグで敗退した。アルゼンチンは因縁深きライバル、ベッカム率いるイングランドに屈して歯車が狂い、無念のリーグ敗退。フランスに至ってはジダンの怪我が大きく響き、たったの1勝も、たったの1ゴールもできずにWCから去った…。
一方、南米予選でアルゼンチンにコテンパにされ、本体会が近づいてもチームの内輪もめがささやかれるなど、「今回のチームは弱い」といわれていたブラジルが、ふたを開けてみると快進撃。これといったピンチがないままの、完全優勝だった。ほんとサッカーとは分からないものである。
そう思うと、日本にも勝機はあるかな?と思う。
下馬評では、グループFのクロアチア、オーストラリアとも日本より格上であり、世界中の大部分の人が、日本のグループ最下位を予想している。しかし逆にこういう時にこそチャンスがあったりするものだ。初戦の豪州戦の乗り切り方によっては、世界を驚かすような展開もあり得ると思うし、ぜひそうなってほしい!
労を惜しまず動き回る農耕民族に、勝利の神女が微笑みますように!
2006年6月1日号掲載

ロナウジーニョ ブラジル 1980~
サッカー選手。2005年、欧州、世界最優秀選手に選ばれる。
| 追記・・・労農神女(ろうのうしんにょ。造語)…ロナウジーニョを話題にしたいがための苦肉の副題…。結局、かれは前評判ほどの活躍は出来ず、ブラジルも決勝トーナメントであっさり負けてしまいましたね…。わからんもんです、サッカーは…。 |
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