皮膚をもっと大切に② | 足から健康 櫻井寿美

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足と靴の専門店を経営しながら足と靴の研究にも携わっています。
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昨日の「皮膚をもっと大切に①」の続きです。

 

皮膚のトラブルと聞いて、私の場合にすぐに思い浮かぶのが、足裏のタコ。

 

タコは漢字では胼胝と書き、「ベンチ」と呼ばれています。

 

この胼胝、多くの人が「何か良くないものが足の裏に出来ている」と考えておられるようですが、皮膚にとったら、それはえらい迷惑な話です。

 

お風呂に入って、タオルで体をゴシゴシ洗うと出る「あか」は、役割の終わった皮膚が剥がれ落ちたたものですが、私たちの体で、常に新しい皮膚が作り続けられているのには大きな理由があります。

 

水中生活をしていた生き物たちが、陸上へ上がり始めたとき、空気中の乾燥から、いかにして体を守るかが大きなテーマでした。そのため、体の最表面にある角質層という表皮が最高の機能を保つために、角質層を常に新しく更新しておくことが必要となったのです。

 

これが、私たちの皮膚に備わっている「ターンオーバー」という仕組みです。およそ28日間の周期で、このような活動が行われています。

 

ところが、足の裏などのある一部の箇所に、摩擦や圧迫などの負担がかかり続けると、皮膚はこの周期を短くして、一生懸命その箇所を厚くして守ろうとします。​​​

 

このような仕組みで作られたものが、胼胝(タコ)なのです。

 

本来、体を守る役割の胼胝がどんどん厚くなると、いわば石ころのようなものを足裏に貼り付けているようなもので、痛みを感じることもあります。フットケアでは、そのような石ころを取り除くことで、痛みを軽減させることができます。

 

でも、それはあくまでも対処的な処置であって、根本的な解決には至りません。その箇所に負担がある限り、皮膚は同じことを繰り返すのです。

 

足の裏に胼胝を見つけたら、まずは何でそこに胼胝ができているのかを検討してみましょう。それでも理由が見つからないときは、フットクリエイトでカウンセリングを受けてみましょう。

 

歩きたくなる靴はフットクリエイト。ご相談はTEL075-365-3748、またはこちらよりご予約ください。