四国遠征二日目午後の部
午前中にグレ(コッパでしたが)の入れ食いを楽しみ、お昼に地魚天麩羅定食を食べて一息入れた後の午後の釣りでは、穏やかな湾内の岩壁のポイントで竿を出してみる事にします
ポイントに到着すると、とても安定した釣り座のポイントだったため、今回はハイバックタイプのアウトドアチェアを出して、のんびりと紀州ダンゴ釣りでチャレンジしてみる事にします
釣りの準備をしながら海を覗いてみると、朝の釣り場はクリアな水質でしたが、午後の釣り場は少し濁りが入っており、グレよりもチヌが居そうな雰囲気があります
今回の遠征では未だにチヌの顔を見ていないし、そろそろ来てくれるかな
と思いつつダンゴを握って竿二本程度先の距離のタナを測っていきます
すると、最初は濁りが入って底が見えなかった事もあり、そこそこ水深のあるポイントかと思っていましたが、実際には竿1本ない程度の深さであり、思ったよりも浅いポイントであることが分かります
まあ、 2m以上の水深があって濁りも入っているならチヌが居ればきっと食ってきてくれるだろう
と思い、ダンゴの投入を繰り返していると、早速ダンゴが割れる前のダンゴアタリが出始めます
表層に餌取りは浮いてきていないけど、早速何か小魚が寄って来たみたいだな
と思い、ダンゴが割れた後の寝ウキの動きに注目します
しかし、ダンゴが割れる前は立ち上がった寝うきがピョコピョコと動いていたのですが、ダンゴが割れてウキが寝た後は全くウキに動きがありません
激しいダンゴアタリの割には、結構慎重な魚なのかな
と思いつつ仕掛けを回収してみると、付餌は完全に取られています
タナはトントンにしているので、魚が付餌をつつくだけでもウキにアタリが出ると思っていましたが、
一体、いつ餌を取られたんだろうか
と思いつつダンゴの投入を繰り返していきますが、同じくダンゴアタリの後はウキにアタリが出ず、付餌だけが取られ続ける時間が続きます
試しに宙切りにしてみたり、ハワセの幅を取ってみたり、針のサイズを変えてみたり、ダンゴアタリにアワセを入れてみたりとしてみましたが、いずれも空振りに終わり、ダンゴ投入の度に付餌が取られたり取られなかったりの状況が続きます
一体どんな餌取りがいるんだろうか
と思いつつ、足元にダンゴ材を巻いてみると、手のひらよりやや小さなサイズのチョウチョウウオの様な熱帯系の小魚が底の方から湧いて来ます
こいつらが細い口で付餌を食べているのかもしれないな
と思いましたが、これ以上の対処方法も中々思いつかなかったため、ダンゴの握りを固めにして、大物が寄って餌取りを蹴散らしてくれるのを待つスタイルで我慢の釣りをしていく事にします
しかし、そのまま何事もないまま餌だけ取られ続け、気が付けば日も傾いて日没の時間となってしまいます
何とか夕マズメで一発逆転の大物が来てくれないか
との願いも虚しく日は暮れていき、ウキの視認が難しくなったところで今回は納竿として温泉&車中泊の場所に向かう事にします
徳島遠征二日目の温泉地である宍喰温泉の「ホテルリビエラししくい」に向けて車を走らせて、ホテルのレストランで阿波尾鶏という地鶏を食べてからのんびりと温泉に入る予定でしたが、ホテルのフロントで話を聞いてみると、レストランは宿泊者のみ使用可能とのこと
残念に思いつつも、日帰り入浴は前情報どおりに可能とのことだったので、早速疲れを癒すために入浴する事にします
宍喰温泉の泉質は前日の鳴門の温泉よりも自分好みな感じで、三重県津市の榊原温泉を彷彿とさせる様な、肌がツルツルするような泉質の温泉で、露天風呂はありませんでしたが中々気持ちの良いお風呂でした
良い温泉で疲れを癒した後は地元の美味しい食べ物を食べようかと思ったのですが、どうやらこの辺りのお店は夜になるとすぐに閉まってしまう様で、夕食を食べにいける場所がありません
残念に思いつつも、近くのコンビニで適当にオニギリ等を買い込んで、温泉に入浴したホテルの目の前にある「道の駅宍喰温泉」に移動して車中泊の準備をしてから車内で夕食を食べ、翌日に備えて早めに寝る事にしたのでした
四国遠征三日目
実は、今回の車中泊では11月末の寒さに対応できるよう、新たにLOGOSの「ダウンコンフォートセパレーター・−6」と言う快適温度が−6°までの寝袋を購入して使っています
初日の車中泊では夜でも気温が15°近くあったため凍えることはなかったのですが、二日目の夜は軽い寒波が入って来たため気温が一気に7°くらいまで下がっており、車の中にもどこからともなくひんやりと冷え込んだ空気が入って来ます
初日の夜はインナーにヒートテックの上下を着て、その上にユニクロのフリースジャケットを着て、暖パンを履いただけで余裕で過ごせたため、二日目の夜も前日と同じような格好で過ごしていました
温泉に入り食事をして、車で一杯お酒を飲んでから寝袋に入った頃は体もまだ暖まっていたので寒さを感じることはありませんでしたが、日の出前の最も冷え込む時間帯になると、上記の格好で寝袋に入っていても寒気を感じて目が覚めてしまいました
快適温度−6°と表記はしてあるけど、それなりの厚着をしないと気温一桁台でもかなり厳しい感じの性能だな
と思いつつ、フリースの下にインナーダウンを重ね着して寒さ対策をした上で、車内を車中泊用の荷物配置から運転用の荷物配置に変えていきます
そんなこんなで、前日と比べて一気に寒くなった気温に驚きつつもカーテンを外して寝袋も何とか収納袋に詰め込み、車を動かす準備が出来たところでこの日の目的ポイントに向けて車を走らせていきます
そして、徳島遠征釣行最終日、徳島県での最後の釣りポイントは久しぶりのサーフでのフカセ釣り(渚釣り)となります
ポイントに到着して浜を眺めてみると、どうやら三重の七里御浜や静岡の焼津サーフを思い出す様な砂利浜のサーフの様です
まずは釣りの装備を整える前に、浜の寒さに凍えつつも波打際まで行って波足の長さを確認し、渚釣りが出来る状況であることを確認してから一旦車に戻ります
普段は穏やかな伊勢湾での釣りが多いため「波足が激しすぎて波打際に立てない」と言った状況はまずないのですが、三重に住んでいる時に何度か釣行した七里御浜では、波打際から押し寄せる波足の激しさにより、飛距離を出しやすくて簡易な装備で済むルアーフィッシングですら結構厳しいと言った状況を経験したことがあります
このため、四国の海がどの程度の激しさなのか心配していたところもありますが、この日はどうやら波高も低く、波足も穏やかな浜辺であったので助かりました
波打際に立てる事を確認した後は車で防寒装備を整え、フカセ釣りのコマセや道具を背負子に乗せて、波で抉れて微妙な高低差がある歩きにくい砂利浜を歩いていきます
そして、海は未だに真っ暗な状況であったため離岸流等は確認できませんでしたので、適当な場所に荷物を下ろしてフカセ釣りの準備を始めていくことにします
ちなみに、今回のコマセにはチヌ用の集魚材に加えて、徳島のローカル釣具屋チェーン店と思しき「いはら釣具」で見かけたマダイ用のコマセを混ぜ込んでいきます
鳴門ではお目にかかれなかったけど、サーフでマダイが来てくれたりしないかな
と期待しつつ準備を進め、まずは広いサーフの中から魚を引っ張ってこれるよう、コマセを多めに投入していきます
そして、東の空がうっすらと明るくなって来たタイミングで、前日と同様、チヌ竿の銀狼1号にPE0.8号を道糸にした仕掛けで、まずは全誘導沈め仕掛けにオキアミを付餌にして全層を探っていく事にします
そして、最初はコマセと仕掛けをあまり遠投せずに、波打際よりも少しだけ沖の辺りに何投か投げ込んで様子を探っていると、張っていたラインに
ククン
と言う軽い感触が伝わって来ます
早速何か来たみたいだな
と思いつつ竿を煽ってアワセを入れてみると、軽い感触ではありましたが魚の生命感を感じます
昨日と同じくコッパグレでも食って来たのかな
と思いつつ魚を浜にずり上げてみると
掛かっていたのは初めてみる魚で、ヒイラギとアジとニベを掛け合わせた様な魚でした
一体何という種類の魚なんだろうか
と思い、スマホで調べてみると、どうやらクロサギと言う魚の様でした
流石は四国、愛知県では普段見ない様な魚が居るなぁ
と思いつつコマセと仕掛けの投入を繰り返していると、再び軽い感触とともに先ほどと同じ程度のサイズのクロサギが上がって来ます
ずり上げたクロサギをリリースしながら
針を取られないからフグよりはマシだけど、餌取り対策が必要かもしれないな
と思い、そこからはオキアミ、コーン、練餌と付餌をローテーションしながらコマセと仕掛けの投入を繰り返し、他の魚が寄ってくるのを待ち続けます
すると、少し弛ませてしばらく流していたラインがスーッと引かれる様な動きを見せたため、一呼吸置いた後に竿を立ててアワセを入れていきます
途端に
ゴゴン
と言う強い引きが竿に伝わって来たため、慌てて臨戦体制に入り、腰を溜めて魚の引きを堪えます
竿が弓なりになるかなり強い引きだったため、レバーブレーキで魚の突っ込みに対応しようかとも思ったのですが、ファーストランでドラグを鳴らして走られたため、
ここはサーフで今の所根掛かりもないし、うっかりレバーブレーキで弱気の対応をしたら波打際を延々と走られるかもしれないので、ドラグに任せた方が勝負が早いかもしれないな
と思い、走られたらドラグでラインを出して、止まったら徐々にリールを巻き上げていく事にしてファイトを続ける事にします
すると、何度か走られてドラグが鳴り続けるシーンもありましたが、あまり沖の方で掛けたわけではなかったため、徐々に魚を波打際に寄せていき、ようやく背鰭が海面を割って見える位置まで魚がやって来ました
魚種はよく分からないけど、中々のサイズだな
と思い、波の動きに合わせて徐々に波打際にずり上げて、何とかキャッチした魚を見てみると
引きの強さからチヌでは無いとは思っていましたが、掛かっていた魚はなんと53cmのコロダイでした
ちなみに、自分がこれまでフカセ釣りで釣った魚の最大記録は46cmのチヌ(ボラは除きます💦)でしたので、今回初めて釣ったコロダイでその記録が更新された事になります
ハリスはフロロの1.5号、針は昨日に引き続いてコッパグレとも遊べるかと思い小振りなチヌ針1号を使っていましたので、私の腕ではサーフでなければ釣り上げるのは難しかったかもしれません
流石は四国、最終日に魅せてくれるなぁ
と思いつつ、次なる大物に期待してコマセと仕掛けの投入を繰り返していると、やや沖の方から海面がバシャバシャと湧き立つナブラが見えて来ます
昨日と一昨日は全く気配がなかったけど、今日は青物まで居るのか
と思いつつナブラを眺めていると、ナブラは沈んだり浮いたりを繰り返しつつ徐々にこちらに寄って来ます
完全に射的距離内だけど、今日はルアーを持って来ていない、何と言うことだ
と思いつつ、フカセ仕掛けをフルキャストして、玉ウキをマウス、オキアミを弓角に見立てて海面を滑らせてナブラの上を通過させてみたりしましたが、やはりそんなものでは食って来てくれません
一瞬、
ルアータックルを取りに車まで戻ろうか
とも思いましたが、車まではやや距離があり、ナブラの動きも結構早かったため、
コロダイが釣れたばかりだし、まだフカセ釣りで狙える大物が寄っているかもしれない
と思い直し、今回は青物は諦めてフカセ釣りに専念する事にします
すると、ナブラも何処かに行ってしまい、再び緩やかな波が打ち寄せる穏やかな浜辺の景色が戻って来ます
とは言っても、滅多にお目にかかる事のない青物チャンスに何も出来なかったのは残念だったなぁ
と思いつつ、付餌が取られたり取られなかったりを繰り返すフカセ釣りを続けていると、突然ラインが走り出す様なアタリがあり、そのまま竿が弓なりに曲がります
慌ててリールのベールを返して竿を立てますが、掛かった魚は一向に止まる気配がなく走り出し、
ジーッ
と言う音と共にドラグが出続ける状況となります
この引き、さっきのコロダイの比じゃないぞ
と思い、気合を入れて両手で竿を持ち、魚が一旦止まるタイミングを待っていると、さらにドラグがなり続けて道糸の残りを気にし始めたところで
フッ
と竿が軽くなってしまいます
流石にこの引き強さの魚を今のタックルで止めるのは難しかったか
と思いつつラインを回収してみると、やはりハリスの部分から切れていました
正体は不明でしたが、
さっきはナブラも出ていたし、もしかしたら大きな青物でも掛かったんだろうか、それともコロダイに引き続いてハマフエフキ(タマン)でも食って来たのか





掛かっていたのは37cm程度のアイゴでした
このサイズのグレなら嬉しかったけど、キミだったか
と、手早くリリースして次の一投を投げ込んだところ、再びラインがスーッと動くようなアタリがあります
もしかして、アイゴの群れでも寄って来たのかな
と思いつつ竿を立ててアワセを入れてみると、先ほどのアイゴと同じくらいの重量感と引きの強さが竿に伝わって来ます
やっぱりアイゴの群れなのかな
と思いつつ、先ほどよりもやや雑に寄せた魚を浜辺にずり上げてみると
波打際で見えた縞々模様に一瞬サンバソウかとも思いましたが、掛かっていたのはまたしても初めてみる魚でした
調べてみるとタカノハダイと言う磯釣りで釣れる魚とのことで、一応食べれる魚とのことだったので、初めて釣った魚ということもあり、キープして持ち帰って調理してみる事にします
やっぱり四国のサーフは違うなぁ
と思いつつ釣りを続けましたが、その後は何事もなく穏やかな時間が過ぎていき、気がつけばコマセも尽きてしまったことから、遠征最終日と言うドラマチックな展開でフカセ釣りの自己最大記録を更新できた事に満足しつつ、今回の四国遠征釣行を終える事にしたのでした
ちなみにこの日の釣りを納竿とした後は、昨日食べれなかった阿波尾鶏をランチで美味しくいただき、
四国四八十八ヶ所霊所の一つである薬王寺の温泉で疲れを癒し、
しばし仮眠を取った後に徳島最後の締めご飯として
一風変わったすき焼きの様な風味の徳島ラーメンを食べてから、昨晩の冷え込みで微妙に風邪気味の体調を気にしつつ名古屋への帰路に着いたのでした
ちなみに、今回の釣果でキープしたコロダイはグリルで香草焼きと塩焼きに、
タカノハダイは鱗を取るのに苦労しましたがアクアパッツアにして
お土産で購入したすだち酎と一緒に美味しく頂くことができました