9月中旬の3連休、どこかに釣りに行こうとは思いましたが、どこに行くかで迷った結果、浜名湖と渥美半島の堤防をハシゴする一泊二日の釣りキャンプに行ってみることにしました
DAY1
初日は浜名湖でのチヌを狙ったフカセ釣りで、タイミングは朝マズメ、上げ潮での釣行となります
今回のフカセ釣りでは、あまりやった事のない棒ウキを使った所謂ポイント釣法で臨んでみます
個人的にフカセ釣りは全誘導の沈め釣りが好きなのですが、浜名湖では潮の流れが早く、私の腕では全層を軽い仕掛けでゆっくり探る全誘導の釣りでは釣りにくいため、今回は重めの仕掛けでボトムを中心に狙っていく釣りにしてみました
早速仕掛けを準備して試しに投入してみると、上げ潮ではあるものの、仕掛けを沖に投入すると渦巻く潮の流れに飲まれてあっという間に流されてしまう状況だったため、竿2〜2.5本程度の近場の辺りを流す事にして、まずはコマセを集中的に投入して魚を寄せる事に専念しつつ、ウキ下の棚を調整していく事にします
流れが早いので棚取りが難しくはありましたが、とりあえずハワセ気味で底が取れた様に思われたため、後は流れに乗って回遊して来たチヌが足を止めてくれることを期待してコマセと仕掛けの投入を繰り返していきます
すると、何度か投入を繰り返していると、コマセを投入した場所をウキが通り過ぎ、更に潮下の辺りに流れていった辺りで棒ウキウキが
スッ
と沈むアタリがあります
これは分かりやすいアタリだな
と思いながら思いっきり竿を煽ってアワセを入れてみると、
グググッ
と魚が掛かった感触が伝わって来ます
潮の流れに乗って走られると厄介なため、竿を立ててラインを出さずに一気にリールを巻いて魚を寄せていきます
元気の良い引きは感じますが、それ程の重量感は感じなかったため、そのまま足元で一気に浮かせた魚をタモでキャッチしてみると
掛かっていた本日のファーストフィッシュは26cm程度のグレでした
これまでの釣行では浜名湖のグレの時合いは朝に集中する様な気がするため、グレのサイズアップに期待して仕掛けの投入を繰り返してみますが、その後が中々続きません
棒ウキの釣りはまだ経験が不足しており、微妙なアタリを拾えていないのか、仕掛けを回収すると餌だけ齧られている様な状況が続きます
そして、しばらくグレに期待してウキ下の棚を少し浅くして探っていましたが、徐々に太陽も高度を上がった来たため、グレは諦めてチヌを狙って再びボトム中心の棚を流していると、波に揉まれながら流れていく棒ウキの先端が、
コンコン
と言う短い間隔で怪しく動いたため、思い切ってアワセを入れてみると、先ほどのグレと同じくらいの重量感の魚の引きが伝わって来ます
しかし、竿を立ててリールを巻き上げ、一気に魚を寄せようとしたところ、先ほどのグレとは違って首を振るような突っ込みを見せてくれたため、
これはようやくチヌが来てくれたのかな
と期待しつつ、一気に浮かせた魚が水面に顔を出した姿を見てみると、波間の間に綺麗な銀鱗の魚の姿が目に入ります
サイズは大した事はないけど、ようやく本命が来てくれたか
と思いつつ、急いで寄せたためまだ元気があるので暴れられないように慎重にタモ入れをして
上がってきたのは、小振りではありますが、綺麗ないぶし銀のチヌの姿でした
その後も波間で怪しい動きをしたウキにアワセを入れて
30cm程度のアイゴを釣ったりして棒ウキの釣りを楽しんでいたのですが、しばらくアタリが遠のいていたところでウキが
スッ
と一瞬沈むような動きをしたところで竿を勢いよく煽ってアワセを入れたところ
チャリッ
と言う聞き慣れない音がしたと思ったら、何と愛用している磯竿(ダイワ銀狼)の穂先に道糸が絡み、折れた穂先がプラプラとぶら下がっている姿が目に入ります
しまった、やってしまった
と思いましたが、穂先を応急手当できるような手段もなかった事から、まだコマセも残っており魚も釣れそうな雰囲気があったものの、この日は涙を呑んで納竿としてスーパー銭湯に寄ってひとまず汗を流して気持ちを切り替える事にしたのでした
釣りキャンプ初日の朝マズメの釣りで磯竿が壊れてしまたため、夕まずめの釣りや二日目をどうしようかと思いましたが、取り敢えずスーパー銭湯でしばらくのんびりした後に道の駅やスーパーマーケットに寄ってキャンプ飯の食材を購入し、夕まずめの釣りのポイントを目指す事にします
夕まずめの釣りは渥美半島の堤防で、沈みゆく夕陽を眺めてロッド破損の傷心を癒し、電気ウキとブッコミ釣りの二本立てでのんんびりとした時間を過ごすことにします
ポイントの堤防では餌釣りやルアーを投げる釣り人も居ましたが、残念ながら我々を含めてあまり釣れておらず、私も日が暮れてからブッコミ釣りの置き竿のドラグが鳴るアタリが一度だけあったものの、フッキンングせずに空振りに終わってしまった他は
丸々としたフグが釣れた程度の釣果しかなく、同行者がたまに
ポツリとアジを釣る程度で時間だけが過ぎていきます
そんなこんなで夜釣りを楽しんでいましたが、月も昇り徐々に空腹感を感じる様になってきたためキャンプ飯に移行する事にします
ちなみに、今回のキャンプ飯では道の駅で渥美半島の地場の肴として田原牛のカルビ肉や田原ポークのソーセージを入手することができたため、それに合わせてお酒も渥美半島の田原市の地酒、福井酒造の「優」の純米吟醸を購入してみました
田原牛のカルビは霜降り度合いも中々のものであり、田原ポークのソーセージもかなり肉肉しい粗挽きのソーセージでしたが、「優」は純米吟醸ではあるものの、結構しっかりと日本酒らしい味わいがあり、食中に飲むお酒としては悪くない組み合わせの様に感じました
そんなこんなでキャンプ飯の時間を過ごし、綺麗な星空を眺めながらテントを設営して、翌朝マズメに備えてこの日は早めに就寝する事にしたのでした
釣りキャンプDAY2
当初、初日の朝はフカセ釣り、二日目の朝は紀州釣りをしようと思って集魚材を二日分購入していましたが、初日の朝マズメで磯竿の穂先が折れてしまい、私はチヌ竿を1本しか持っていなかったため二日目の紀州釣りは困難かと思っていたところ、同行者から普段使っていないインナーガイドの磯竿を貸してもらえる事となり、1.5号とかなり硬めの竿ではありますが、何とか紀州釣りができる様になりました
私自身はインナーガイドロッドの扱いには慣れていないため、糸通しを使った仕掛けの準備方法等を教えてもらいながら、何とか仕掛けのセッティングを済ませていきます
ダンゴ材は昨日のフカセ釣りのコマセの残りに紀州釣り用の集魚材を一袋混ぜ合わせてみると、殆ど水を足さない状況で何とか握れるようなダンゴに仕上がりました
そんなこんなで準備をしていると、ふと見上げた東の空がうっすらと明るくなっており、徐々に朝マズメの時間がやってきます
フカセ釣りの集魚材やオキアミが入ったダンゴを使うと粘りが出過ぎて割れないダンゴになってしまわないかな
と心配しつつも、魚を寄せるためにポンポンとダンゴを投入しながらウキ下の調整をしていき、潮の流れが多少ある状況だったためウキが少しシモリ気味になるものの、取り敢えずトントン〜ちょい宙切り程度の棚で釣りを始めていく事にします
すると、数投したとこでダンゴが割れる前の立った状態の寝うきが
ピョコピョコ
と動くダンゴアタリが出てくる様になります
早速出たアタリにアワセを入れたくなるところをグッと堪えてダンゴが割れるのを待ち、その後に出た寝ウキが立つようなアタリにアワセを入れてみますが、残念ながら上手くフッキングが決まりません
寝ウキが立つ様なはっきりしたアタリでしたが、
アワセが早かったのか、それとも遅かったのか、アワセのタイミングは寄って来た魚次第かもしれないな
と思いつつも、一投目からウキに反応が出る魚の活性の高さに期待しつつ、固めにダンゴを握って投入を繰り返して寝ウキの反応に注視して、アタリが出た後に少し待ってからアワセを入れたり、僅かなウキの反応で早アワセを入れてみたりと思考錯誤してみます
すると、固めに握ったダンゴが速攻で割れた後の寝うきの頭が
ピョコ
と動いたタイミングで早アワセを入れたところ、ようやく魚がフッキングした感触が手元に伝わり、竿が弧を描いてくれます
ただ、魚の重量感はそれ程なく、1.5号と硬い竿を使っている事もあってすぐに浮かせて寄せることが出来たため、そのまま寄せた魚を抜き上げてみると
微妙なアタリの正体は20cmないくらいのコッパグレでした
今日の餌取りはコッパグレの様だけど、このサイズが餌取りで居るなら25cmオーバーのグレもきっと居るはずだから、それを狙っていきたいところだな
と思いつつ、ウキ下のタナを微調整しながらダンゴの投入を繰り返し、早アワセを意識しながら魚と戯れていると、今度はグレとは微妙に異なる引きをする魚が掛かります
大したサイズでは無いようだけど、今度は何の魚が寄って来たのかな
と思いつつ掛かった魚を抜き上げてみると
一応の本命、20cm程度のチンタサイズのチヌが掛かっていました
グレばかりかと思ったけど、チヌも混じっている様だな
と思い、オキアミ以外にもコーンや練餌も積極的にローテーションに加えてみると、どんな付餌にしてもウキにアタリは出てきて、アワセを入れても空振りに終わることが多いのですが、グレに混じって
サイズダウンしてしまいましたが、再びチンタサイズのチヌが掛かって来ました
グレでもチヌでも良いのだけど、もう少しサイズアップして欲しいところだな
と思い、餌取りに強いコーンや練り餌を大きめに付けて、ダンゴ割れの後の餌取りのアタリがあってもアワセずに少し様子を見て本アタリを待ってみたりもしてみましたが、基本的にどの付餌も瞬殺されてしまい、早アワセで掛けないとコーンも欠片も残らない状況となっています
また、コーン・練り餌とオキアミでチヌとグレを釣り分ける事が出来ないかとも思ったのですが、どうやらここのグレはコーンや練り餌にも反応する様で、手持ちの付餌で最も餌取りに強いコーンを付けても
掛かってくるのは相変わらずのサイズ感のコッパグレ
練り餌を付けて付餌をハワセてチヌに期待しても
やはり掛かってくるのはコッパグレ、といった感じで、チンタサイズのチヌすら掛かって来ないコッパグレラッシュの時間に突入してしまいます
そんな状況ではありますが、何かしら魚が釣れてくれるのは楽しいもので、ウキの動きに一喜一憂しながらコッパグレと戯れていると、突然コッパグレとは異なる強い引きの魚が掛かって来ます
底に向かって強く突っ込む引きのため、
少しサイズの良いグレでも掛かって来たかな
と期待しながら竿を立てて魚の突っ込む引きに耐えようとしたところで、急に竿先が跳ね上がって重量感が消えてしまいます
仕掛けを回収してみると、ハリス切れではなく針外れの様でした
魚をバラす瞬間を思い起こすと、魚の突っ込みに耐えて竿を曲げた際に竿が弾く様な感触があり、普段のチヌ竿の感覚で、
この引きなら竿のしなりで何とか堪えてくれるのでレバーブレーキを使わなくても良いだろう
と判断したのですが、早アワセで針掛かりが浅い事もあって、1.5号の竿の場合にはレバーブレーキを使ってラインを出しておくべきところだったのかもしれません
魚を掛けるまでは硬めの竿の方が仕掛けの扱いはやりやすいけど、やはり魚とのやり取りでは竿は柔らかい方がやりやすいな
と思いつつダンゴの投入を繰り返し、ウキの動きに早アワセを入れたところ、再び先ほどと同じ様な、足元の堤防の基礎の石積みに向かって強く突っ込む引きをする魚が掛かります
今度は何とか魚の正体を確認したいぞ
と思い、底への突っ込みに対しては無理に竿で堪えずに、竿の曲がりを見ながらレバーブレーキでラインを出しつつ対応していると、何度か底へ突っ込む引きを堪える中で、竿先を叩くような引きを感じます
この引きは、グレではなくてトゲトゲのアイツかもしれないな
と思いつつも、正体を確認すべく足元まで寄せて来た魚をタモで掬ってみると
想像通り、正体は30cm程度のアイゴでした
出来ればこのサイズのグレが釣りたかったんだけど、まあ、引きは楽しいから良いか
と思いつつ、ヒレの棘に気を付けながらリリースしてダンゴの投入を繰り返しますが、状況は変わらず
20cmあるなしのコッパグレが遊んでくれたり、アイゴと思しき魚が掛かってうっかり根ズレでハリスを切られたりしながら釣りの時間を過ごし、ダンゴ材も無くなったところで納竿として、穂先折れと言ったアクシデントはありましたが、とりあえずチヌもグレも釣れてくれた事に満足しつつ、今回の釣りキャンプを終えて帰路に着いたのでした