早春の3月も半ばを過ぎて、世間では桜の開花予想等が話題になるくらい暖かくなってきました

私も桜の開花は気になる所ではありますが、バチ抜けシーズンのこの時期は、やはり桜よりもタイドグラフの潮周りの方が気になってしまいます

そして、ようやくやってきた大潮の日、しかも翌日が休日でナイトゲームがのんびり出来る日という事で、仕事が終わった後、バチパターンでのイージーフィッシングに期待して津市のポイントにルアーを投げに行って来ました

そして、浮かれ気分でポイントに着いたところ、魚やバチよりも早く私を出迎えてくれたのは、耳元でうるさく自己主張してくる憎いアイツ、そう、本来夏の水辺の風物詩であるヤブ蚊君でした

確かに、急に暖かくなったけど、まだ3月だよ

キミ達はまだ寝ていて欲しかったなぁ

と思いつつ、まずはワンダー80をセットして付近を探っていきます

私はシンキングペンシルをスローリトリーブでドリフトさせる際、リールハンドルの重さやロッドティップの張り具合等にかなりの集中力を要してしまうのですが、この日はロッドティップでちょうど僅かな水流の変化らしきものを感じ始めたところで、
プ〜ン
と言う耳障りな音がしてきます

いや、ここはバイトが出るかもしれないので集中しなければ

と我慢してリトリーブに集中していると、今度は目元付近を執拗に急降下爆撃されてしまいます

これには流石に耐えかねてハンドルを握る手を離してヤブ蚊を顔付近から追い払い、再びハンドルを握って回し始めると、
グンッ
と言う感覚とともにティップが曲がります

一瞬バイトかと期待したものの、ティップは曲がったまま動く事はなく、開始数投目で根掛かりしていました

その後も同じように、執拗にリトリーブを邪魔されつつも周辺をワンダーで探っていると
グッ
と言う感覚をロッドティップで感じます

が、感覚は一瞬だけで、その後は何事もなくリトリーブ出来てルアーが手元に戻ってきます

ヤブ蚊に集中力を乱されていたことに加えて、今日のポイントは海藻も生えており、バイトだったのか海藻に接触しただけなのかイマイチ判断出来なかったため、何度か同じ様なコースをリトリーブしてみると
ククンッ

と言う、軽いながらも明確なバイトがあります

残念ながらフックには乗りませんでしたが、魚がいる事は分かったのでルアーローテーションで食わせようと思い、取り敢えずこの時期の鉄板であるバチパターン用ルアーを幾つかキャストしてみますが、どうにも反応がありません

そこで、再度ワンダーに戻して探ってみると、再び
ククンッ

とバイトがあり、今度は上手くヒットしてくれました

引きは軽かったのですが、元気な魚で何度かエラ洗いされたので、ドラグを緩めて魚を潜らせつつ寄せて来たものの、パッと見てセイゴサイズだったので最後は思い切って抜き上げたところ、
上がってきたのは30cm程度のシーバスでした

が、この一匹はマニック等のバチパターン用ルアーに反応が無くて、汎用パターン用ルアーのワンダーでヒットした事から、イマイチベイトパターンが絞り切れません

その後も、色々なコースにワンダーやマニックをキャストしていると、たまにショートバイトはあるものの、ルアー選択やレンジ等がマッチしていないためか、中々ヒットには至りません

この点、完全なバチパターンであれば、バチパターン用ルアーを使えば汎用パターン用のルアーよりも圧倒的にバチパターン用ルアーの方にバイトの数が偏るのですが、この日はベイトパターンがバチだけでは無いのか、魚の活性が低いのか、バイトが特定のルアーに偏る事は無く、また、バイトの回数自体も少ない状況でした

そして、色々とルアーをローテーションしつつ付近を探っていると、再び
ココンッ
と言うショートバイトがあり、今度はロッドティップが小気味良く曲がって魚がヒットした事を教えてくれます

重さや引きの強さはさっきと同じくらいかな

と思い、やや強引に寄せてきて、そのまま思い切って抜き上げてみると
細身であまり引きませんでしたが、先程よりもサイズアップした40cm程度のシーバスでした

今回のヒットルアーはマニックだったので、やはりバチパターンなのかと思い魚の口の中を見てみましたが、残念ながら口の中は空っぽだったので結局何を食べていたのか分かりません

バチも目視出来ないし、当たりルアーパターンも特定出来ないけど、一応バチパターンなのかな

と思いつつ、しばらく色々とルアーをキャストしていると、今度は何やら遠くの水面が怪しい動きをしています

潮の流れが変わって新たにヨレが発生したのかと思って注視していると、その水面の怪しい動きが徐々に移動していきます

今まで気が付かなかったけど、小魚系ベイトフィッシュの群れがいるんじゃないかな

と思い、その付近にルアーを通してみると、久しぶりにルアーやラインがベイトフィッシュに当たる感覚がします

もしかして、今回は小魚系のベイトフィッシュパターンだったのか

と思い、ベイトフィッシュの種類までは分かりませんでしたが、シンキングペンシルよりもフィッシュライクな、フローティングミノーのTKLMやシンキングミノーのショアラインシャイナー セットアッパーをキャストしてドリフトやトゥイッチ等を色々試してみたものの、
コン

と言う、バイトかベイトへの接触か判断しかねる様な、微妙な感触が一度あっただけでヒットには至りません

結局、目視出来たベイトフィッシュの群れはそのまま何処かに行ってしまい、その後、潮の流れも弱まり潮位も下がって魚からの反応も無くなってしまったので、この日はシーバスは釣れたものの、ベイトパターンの特定が出来ずに狙い通りの魚では無かったため、イマイチ釈然としない気持ちを抱えつつも、これにて納竿として帰路に着いたのでした
