ステイションまで見送るといいながら、列車に乗り込んできたT子。「一駅くらい一緒に乗ろうよ」、たった15分だけどハネムーン気分になりたいとおもったのかな。一駅だけなら彼女の帰り途はまだ大丈夫だとおもった。


東京24時着の列車、二駅先は遙か東までノンストップ、その日のうちに帰るのは難しくなる。降りるのいやだと言い出すか、そのときははらを決めて連れて行くことにしようか。"帰れない二人"もいいかなとも考えた。


15分後、大きな瞳を潤ませながら「じゃ、またね。」....こんどは列車の中から私が見送ってしまった。いきおいでも、抱きしめてキスしたら二人の運命は確実におおきく舵をきったはず。いまおもえば彼女の賭だったのかもしれない。


あなたと列車に乗ったときには、絶対におろしてはいけないことを私は知ってる。さあ、一緒に乗りこもう。