私は本が大好きで、よく本屋さんに行きます。
私は感じやすい人なので、本屋に入ると頭や身体がざわざわすることがあります。
いろんな作家の想いが、その空間に渦巻いていて
自然にキャッチしてしまうのでしょうか・・・。
そんな時は、「今日は無理なのね」と思い、そそくさとその場から退散します
そんなややこしい状況の私ですが
できるだけ、占い本コーナーには出向くようにしています。
そして、占いをテーマにした本を見つけると、ついつい購入してしまいます
今回は、瀬尾まいこ著 「強運の持ち主」という小説をご紹介したいと思います。
もう何年も前に買ったのですが、何度も読み返している小説です。
主人公のルイーズ吉田(女性)は占い師。
ショッピングセンターの一角で、一人で占いをしており
真剣に占っているかといえばそうとも言えず
直感だけを頼りにしている毎日。
いろいろなお客様を占う中で
考え行動し
本物の占い師に成長していく物語です。
この小説を読んで感じるのは
世の中には自分の迷いを自分で決めきれない人が多いのだな~
って事
占い師は、「占いの専門家」としてお客様より鑑定料を頂いている訳で
占いをする事でその迷いを少しでも解決したり
一歩前進するための後押しをする役目なのだと思います。
ただ、決めるのは、悩みを抱えたご本人自身
この小説の中で特に興味深いのは
主人公が弟子の武田君に「おしまい予言」をされる事。
「あのな、ルイーズさんに終わりが見えるねん。」
「年末には終わるかな。静かに何かが終わっていく感じちゃうかな。」
いつも他人を占ってばかりの主人公が
逆に予言されてどうしていいか分からなくなるシーン。
無責任に占っていた自分を反省したり、自分はどうなるのだろうかと、真剣に出来ることから取り組んでいる姿が何とも痛々しい。
それだけ、占いっていうのは
何か特別な威力を持つもので
占う側も受ける側も軽い気持ちで臨んではいけないのではないか
と思うのです。
だけど、やっぱり占いを楽しんでほしいな~、と思うのも本心。
是非、読んで頂きたい一冊です。
「今日のカードは、魔術師」
「占いは僕に任せて!!」って感じのカードです