張国文のインスタントラーメン・長寿麺は麺を小麦粉に水と塩と灌水を入れてこねて作っているから、これは中華麺でありラーメンと言えると思う。
呉百福(安藤百福)のチキンラーメンも、水と塩と灌水で中華麺を作って油で揚げて乾燥させる。だからラーメンであると言えると思う。
元々台湾の鶏絲麺は「素麺」を油で揚げて乾燥させて作るが、陳栄泰の鶏絲麺も味付けした素麺を油で揚げて乾燥させていた。
陳栄泰の即席麺は中華麺ではないからラーメンではないと思う。
日清食品側も、陳栄泰の鶏絲麺はインスタントラーメンではないと考えて陳栄泰からは特許を買っていない。
百福が陳栄泰の鶏絲麺の工場見学して製造法を学んだのは間違いないと思うし、その油で揚げて乾燥という方法を使用するためにロイヤリティーを払ったのも事実だと思うが百福は素麺を油で揚げて即席麺を作ろうとしたのではない。
間違いなく灌水を入れて独特の食感を出した中華麺を油で揚げて乾燥させた即席ラーメンを作ろうとしたのだと思う。
そのために研究小屋を作って試行錯誤したのも事実だと思うし、中華麺で太くなった分温度を上げて160度にしなければならないことを発見したのも事実だと思う。
張国文の即席ラーメン長寿麺は中華麺をスープに浸して乾燥させ油で揚げている。
朝ドラまんぷくでも、最初スープに浸して揚げることを考案したが乾燥に時間がかかるということでジョウロを使ってスープをかける方法に変更した。
工業生産するにはスープに浸して揚げたほうが効率はいいらしいから、特許を取るにあたって製法の違いを作る必要があり変更した可能性も無くはない。
でもまあしかし、結局張国文は即席ラーメン販売に失敗して倒産し自分の特許を日清食品に売ったからその製法特許も日清食品・安藤百福の製造法として生産可能ということになる。
製造法は同じでも陳栄泰は素麺、百福は中華麺という素材の違いがあるから同じ即席麺であってもラーメンかそうでないかの違いが出る。
陳栄泰とは最後まで争って食糧庁の和解勧告で和解し特許紛争は終了する。
同じ時期、エースコックも粉末スープ別添付式の即席ラーメンの特許を持っていて争っていたらしいが、食糧庁の和解勧告のせいか、日清食品側が自社の特許を無料で使用できることを条件にエースコックの特許を買い取ったそうだ。
こうやってインスタントラーメンの特許紛争は幕を閉じていったらしい。
同じ時期には明星食品もインスタントラーメンの開発に成功してて日清食品とは長い間敵対して徹底した法廷闘争を繰り返していたらしいが、2006年にアメリカ企業の敵対的買収を退けるために日清食品と提携し子会社となって紛争は終結している。
安藤百福は自伝を書くにあたって、何かやましいことがあるのでは?ということを言われたと噂を聞き、
やましいことなど何もない!
と憤慨して自伝を書くことを決意したとある。
最初はワシも
よくもまあ白々しく言えたもんだ!
と思っていたが、製法を鶏絲麺から参考にしていたことは間違いないと思うし、社名変更で日清製粉の社名から日清をとって日清食品としたのも事実だと思う。
でも、この社名変更は別に法に触れていないだろうし、パクってミッチーブームに乗っかってミッチーラーメンの登録商標の申請もしているようなセコイやり方ではあると思うが、
当時新規参入のベンチャー企業だった安藤百福の会社が売り上げをなんとか伸ばして生き残ろうともがいた末の苦肉の策であったとも言える。
まあ、犯罪ではないからやましいことではないだろう。
チキンラーメンの商品名については、元々許炎亭との共同経営で売り出す予定の鶏絲麺の大阪販売用商品名を使っただけだし、チキンラーメンの開発にもそれなりに苦労はしていたと思う。
最初売れなくて苦心したのも本当だろう。
鶏絲麺の油揚げ製法を参考流用したと明言したら、鶏絲麺がラーメンでなく素麺でインスタントラーメンではなくても当時の特許は製造特許しかないから即席麺製造特許として陳栄泰との特許紛争で負け製造販売権を奪われ、チキンラーメンを作って売ることができなくなった可能性がある。
参考にして流用したとは当時死んでも言えないから
妻が天ぷらあげてる時に気が付いて発見した!
ということにした可能性はある。
でもこれも、始めたばかりのベンチャー企業が生き残るための苦肉の策であると好意的に見れば理解できるし、犯罪ではないだろう。
まあ胸を張って安藤百福が
やましいことなど何もない!
と言い張っても嘘にはならないだろうな。
色々調べてワシなりに考えて、今はそう思えるようにはなった。

