セルフステアと逆操舵。
まあ、ワシ的には昔からコーナーの突っ込みで逆ハン切るとバイクを倒しやすいという表現で知ってはいた。
セルフステアという言葉は、大型二輪免許を取るにあたって再びバイクの情報をネットで見ていて知った言葉だ。
ワシがCBR400Fに乗ってた二十代の頃はそんな言葉を聞いたことはなかった。
でも、バイクを倒したら向きが変わる。
という表現でその機能については知っていた。
ワシにとっては新しい言葉だったが、その意味するところは昔から知っているバイクの挙動についての表現だった。
逆ハン、今でいう逆操舵がなんでバイクを倒しやすくするかというと、実は四輪と同じくバイクもハンドルが向いた方に進もうとする。
でも、まっすぐ進んでいたバイクのハンドルを切るとバイクはハンドルの向いた方に行こうとするが、推進力はそれまで進んでいた方向へと進み続けようとさせる。
だからハンドルを切った方向と反対側に力が働くから、二輪で不安定なバイクは、ほっとけばそっち方向に倒れてしまう。
コーナーリングする時、まっすぐ走ろうとさせる力がコーナーの外側へとバイクを飛ばそうとするから、バイクを倒してバランスさせる。
逆操舵は、そのバイクを飛ばそうとする力を倒し込みに利用することだとワシは理解している。
ハンドルを逆に切ってバイクが反対側に飛んで行こうとする挙動が出ることを利用して、行きたい方向へと向きを変えるために切った逆ハンドルとは逆方向へと倒し込む。
まあそういうことで、もう同じ挙動特性については35年くらい前にも語られていてワシも知ってはいた。
でもワシは逆ハンとか逆操舵という手法をコーナーリングの突っ込みで「意図的に」使ったことはない。
バイクを倒すと必ずハンドルは切れ込む。
それはステアリングヘッドのヘッドパイプによってハンドルに切れ角を持たせたことで起こる作用だ。
上のYouTube動画によると、更にキャスターを付けトレールを作り出すことで、バイクが倒れた時前輪が切れ込んで起きあがろうとする力が自動的に働きバイクは倒れにくくなると言ってる。
ワシ的には、キャスターが付いてトレールが生まれるとバイクは真っ直ぐ走ろうとする力が強くなって安定しやすいと考える。
その上で、ハンドル切れ角を持たせてることで、バイクを倒したときハンドルは切れ込むから、バイクはハンドルが切れた方向へ行こうとしながら真っ直ぐ走ろうとする力も働いて、
バイクはハンドルを切った方向とは逆の方へ飛ばされるような感じになって起きあがろうとする。
キャスターが無いと、上の動画にもあるように二輪車はハンドルがあっちこっち向きやすくなって不安定で真っ直ぐ走りにくい。
キャスターを付けることでバイクは安定して真っ直ぐ走れるようになり、ハンドルを切れるようにしてることで倒すとハンドルが切れ込んで向きが変わり、バイクを起こそうという力が働き始める。
まあそういうことを今の表現ではセルフステアと逆操舵という言葉で説明してるようだ。
ワシは、バイクを倒すとき、ブレーキを放してアクセルも開けてない駆動力も制動力も働いていない慣性で進んでいる状態の時に倒し込む。
バイクが一番不安定な駆動力も制動力も働いていない時がもっともバイクを倒しやすい時だからだ。
バイクが倒れればハンドルは切れ込んで進行方向が変わる、ほっとけば減速し続けバイクは倒れるから、タイミングはかってちょうど良いところでアクセル開けて推進力を与えバランスさせてコーナーを立ち上がっていく。
こういう走りだから意識的に逆ハンとか逆操舵をしたことはないのだ。
しかし、常に推進力を与えつつ走らなければ勝てない0.01秒を争うようなレースでは、ハンドルをこじって逆操舵とかしなければバイクが倒れないし向きを変えられないし曲がらないのかも知れない。
でもそれはワシの次元を遥かに超えたエキスパートのテクニックであって、ワシにはできないことだ。
同じ挙動の理論は昔からあって、今はバイクの高性能化にともなってその理論の応用実践も高度でハードになったのだと思う。
でも、元の物理的二輪の挙動特性は同じなのだ!違うものではないと断言できる。
動画を観て、なかなか頭の硬いこの還暦越えのジジイには理解に時間はかかったが、元の物理的法則が同じだから表現の問題で、今の表現を細かく理解していくと見えてきて分かってきた。
今はバイクも進化したが乗って走るプロのライダーは更に応用法も進化させてた。
でも、ワシは古い理解であってもワシの理解は間違いではなかったと分かって安心した。
古い=間違い=馬鹿=間抜けなおいぼれライダー。
そんなふうに思われるのはシャクだが、まあ自分が間違ってないと確信できてればそれでいいや。
自分が分かってればそれでいいんだから、人にアッピールする必要も義務もないのだ!
